今回は過去の事例から、川崎市宮前区で3月4日に行った作業風景をお届けします。
自身も川崎市在住の一級塗装技能士、竹内が担当となって施工しました。
今回の現場となるお宅はサイディング外壁にコロニアル屋根の戸建て住宅。外壁は帯板を境界に、1階と2階でサイディングボードの模様が異なります。シーリングは目地から剥離しており、場所によってはやや大き目の隙間が空いてしまっていました。
高圧洗浄後は、まず、既存のシーリングを撤去して打ち替えをしていきます。このとき使用する材料は、たっぷり充てんできる2液型のシーリング材。撹拌が必要となりますが、カートリッジ式の1液型のものに比べ惜しみなく使用できるので、肉厚なシーリングに仕上げることができるのです。目地をボリュームのあるシールで塞ぐことにより、隙間風や雨水が内部に侵入することを防ぎました。
この日の工程は屋根など鉄部の下地調整と下塗りをメインに行います。
まずは屋根鉄部の下地調整から開始。鉄部は表面がツルっとしていますよね。ここに直接塗料を乗せても、ひっかかりが何もないので塗膜がはがれやすくなってしまいます。なので、塗膜を下地にしっかり密着させるため、表面を研磨して細かい傷をつけていきます。今回はサンドペーパー(紙やすり)を使用して擦りましたが、他にもナイロンたわしや皮スキなどさまざまな研磨道具を用いることがあります。
築年数がかなり経過しているお家の屋根でよくあるのが、雨押さえを留めている釘の飛び出しです。家が地震などで動いたり、歪みによって釘が少しずつ緩んで出てきてしまう現象です。屋根塗装をする際はクギもしっかり打ち直してもらうとよいでしょう。
下地調整が終わったら、パーフェクトプライマーという材料で下塗りをしました。これは下地と塗料をより密着させるため、そして、鉄部なのでサビが発生することを防ぐために塗布しています。下塗り材の性能が発揮されるように、たっぷり、そしてムラのないように仕上げました。
屋根鉄部が完了後は、シャッターボックスも同様に下地調整と下塗りを行っています。
雨樋はミッチャクロンというプライマーで下塗り。その名が表す通り、この材料も下地と塗料の密着力強化に効果を発揮します。このプライマーは透明なので、顔を動かして光にかざしたりしながら、全体にまんべんなく塗れているか確認しながら仕上げていきました。
次回は付帯部の下塗り、下地処理をしていきます。