屋根修理の訪問業者によるトラブルから高齢者を守るためのポイント

最近、高齢者を狙った住宅への犯罪が報道されることが増えており、特に夏以降、神奈川や千葉での事件が多発しています。ある事件では、訪問を装った悪意ある人物がシニア層を狙い、残念な結果に至りました。このような背景から、訪問販売に対する警戒心が強まることが考えられます。

塗装業界にも訪問販売が存在しますが、過去にも工事の品質不良などのトラブルが問題視されてきました。こうした事件を受けて、外部からの訪問者に対する注意が高まることは、結果的に消費者の安全を守るための一助となるのではないかと思ったりします。

私はよくYahoo!知恵袋で塗装や防水に関する質問に回答していますが、訪問販売に関するトラブルや工事の品質についての質問が非常に多いです。

特に「近くで工事をしている」という理由で訪問してくる営業マンが多く、例えば「屋根が劣化していて、風で飛ばされそうだ」といった内容で訪問する手口が典型です。

 

隣から見える屋根のひび割れ

 

確かに屋根の工事をしていると高さが同じところにある近所の屋根もよく見えるため、気になることがあります。ただ少々のカビやコケなどの汚れはどの家でも見受けられることであり、わざわざそれについてお知らせすることもありません。そもそも大きなクラックでないと分からず詳細なひび割れについては隣からでも見ることはできないことが多いと思います。

併せて観たいYouTube【屋根工事中に気づいた隣のスレート屋根のひび割れと破片】

緊急性を要するような大きなひび割れなどが確認できたとしても、悪質な訪問販売がはびこっているという意識が備わってしまっているため、余計なお世話だと思われてしまうかもしれないことを考えると、それを伝えること自体忍びないと思えストレートに伝えることができなくなってしまうのも訪問販売とは縁がない業者ならそう思うと思います。

なので少しの異変があっただけで飛び込んでくる業者には慎重にならざるを得ません。こうした悪質な訪問販売による工事の手抜きやトラブルに関する質問も頻繁に見られます。

屋根修理をすすめる訪問営業系の工事業者に注意

 

なぜこれほどまでに多くの人が訪問販売に引っかかってしまうのか、長年疑問に思っていました。今回の強盗事件はリフォーム業界とは無関係ですが、訪問販売に対する警戒心が強まり、訪問販売での工事が減少することは業界全体にとって良いことなのかなと思ってしまいます。

もちろん、訪問販売にも良質な業者もいると思いますが、年を追うことに嘘や戦略的巧妙さなど悪質化しているように思えます。
訪問販売の手口はますます巧妙化しています。例えば、異なる会社や業者を装い、別々の人間が訪問して同じ場所の劣化を指摘するという手法です。家主は、異なる業者から同じ箇所を指摘されると、それを信じ込んでしまうことがあります。

訪販業者は数打ちゃ当たる理論で多くの家を訪問

 

特に屋根に関する訪問販売は、台風の時期に多く見られます。1年ほど前には、関東一円で悪質な屋根工事を行っていた横浜の業者が摘発され、20人ほどの営業マンが約1年半で600件以上の屋根工事を契約し、10億円以上を売り上げていたというニュースもありました。

高齢者を対象にした訪問販売が多いという側面があるというのもまた特徴です。たまにありがちなのは高齢者の一人住まいで家族が離れ離れに住んでいるという状況のもと勝手に高額な工事契約をしてしまうというものです。

建物の現地調査

 

弊社の場合で言うと高齢者の方の一人住まいだったとしても他の場所に家族がいる場合でも、必ず家族の同意を得て契約を進めるようにしています。そうでないと心配になった家族からの反対もあって弊社側からしても業務に大変支障が出てしまうからです

このようなニュースが報じられているにもかかわらず、Yahoo!知恵袋には依然として訪問販売に対する不安やトラブルに関する質問が絶えません。今回のような残酷な事件を受け、訪問販売に対する対応が減少するとは思いますが、もし訪問販売が来た際は、近くで工事をしているという理由だけで信用しないことが重要です。

塗装専門家として社長回答のヤフー知恵袋

 

仮に足場が組まれている現場が近くにあったとしても、訪問してきた人物がその現場に所属する業者とは限りません。名刺をもらっても、それだけでは信用せず、名刺に記載されている住所や会社名が実在するかをインターネットで調べてから対応しても遅くはありません。

工事中の屋根から見える近所の屋根

 

私の30年以上にわたる塗装業界での経験から言えば、訪問販売は基本的に避けるべきだと感じています。そして安全と思える業者の選び方はその会社の所在地に行って雰囲気を感じて判断することも重要です。

特に高齢者は情報弱者ということが言えなくもなく、巧妙さに対しても無知なところも少なくないので、つい担当の人柄だけで判断しがちです。悪質な訪販業者はそのことについてはよく理解しています。業者の素性も分からず見積もりから工事契約まで全て自宅で完結してしまうのは今の時代危険かもしれないです。

ホームページがしっかりしていても、見積もりを取るだけでなく、契約の段階に進む際は、実際に業者の所在地を訪れて話をすることが、信頼できる業者を選ぶ一つの有効な手段といえるのかなと思います。

一級塗装技能士のほか「ひび割れの専門家」としての樹脂接着剤施工技能士の2つの国家資格と、塗装科・職業訓練指導員の所有者でもあります。 塗装業者さんはたくさんあれど、本質的な工事品質の差は「社長が職人の業者は現場に魂が宿る」という言葉に表されるのではないかと自分を戒め修行中です。

些細なことでも構いませんのでお気軽にご連絡ください

通話料無料

0120-382-361

[電話受付時間] 09:00-20:00