塗装工事関連の国家資格と民間資格のちがい

塗装関連の資格

塗装工事のプロフェッショナルとして

一級塗装技能士の特徴のページにもありますが、塗装の資格としてはまず”一級塗装技能士”が挙げられると思います。 塗装技能士には1級と2級があり、それぞれ上級技能者、中級技能者が持つべき資格と言われています。 また、上位資格として 塗装指導員という資格があり、こちらは”塗装技能士を育成させることができる”資格になります。いわば塗装の先生のような存在ともいわれています。 資格を持っていても塗装の仕事はできますが、 “良い職人”かどうかを判断するのは難しいことです。そんなときに塗装技能士の資格の有無を確認して安心して塗装を依頼できると良いかもしれません。 塗装技能士の資格は国家資格であり民間の資格とは違うため、きちんと国に管理されており高い水準が保たれています。そもそも国家資格と民間資格は何が違うのでしょうか。

国家資格

厚生労働省が定めた資格で、 “塗装技能士”はこちらに該当します。 一般的に公的資格や民間資格と比べてレベルが高く、資格の信頼度も高いのが特徴です。

民間資格

技術的法的根拠が無い資格や検定が民間資格です。一般の会社がそれなりの名前を付けて資格と称している場合もありますが、国家資格と比べて信頼性も低く、取得も容易なものが多いのが特徴です。

塗装技能士は、税理士や医師、弁護士などの司法試験などと同じように国家資格です。試験は基本的に1年に1回で、学科と実技の試験があります。

塗装技能士試験

二級塗装技能士は2年以上、一級塗装技能士は7年以上の実務経験があればどなたでも受験可能です。専門学校や大学で勉強している場合や、学科や訓練科に関する検定職種実務経験の年数が短縮されます。(※詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください⇒ 厚生労働省ホームページ

塗装技能士試験概要
受験資格一級塗装技能士…実務経験7年以上 二級塗装技能士…実務経験2年以上
試験実施日年2回実施(前期・後期)
受験費用 標準的には、
学科: 3,100円
実技:16,500円
合計:19,600円
(各都道府県によって異なります)
試験内容
  • 学科試験
  • 塗装一般
  • 材料
  • 色彩
  • 関係法規
  • 安全衛生
  • 選択科目
  • 実技試験
  • 選択科目
一級塗装技能士も二級塗装技能士も試験の項目に、大差はありません。学科、実技共に一級塗装技能士の方が内容が少しずつ専門的になるようです。
  • 技能検定受講概要 技能検定受講概要
  • 注意事項 技能検定受講注意事項
  • 実技試験受験票 技能検定実技試験受験票

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一級塗装技能士の試験日や費用に関してはこちらにまとめております。是非ご覧ください。 >>>一級塗装技能士試験情報

塗装指導員

職業訓練指導員免許のうちの1つで、これも厚生労働省管轄です。その名の通り指導員として職業能力開発施設などでの指導やを行います。一級塗装技能士は資格ですが、塗装指導員は各都道府県の「免許」となります。(※詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください⇒ 厚生労働省ホームページ

塗装指導員試験概要
受講資格15年の実務経験、もしくは一級塗装技能士の資格
受検、受講日程年1回実施
受講費用標準的には、
学科 : 3,100円
受講料:15,000円~22,000円
(各都道府県によって異なります)
受講内容
  • 試験
  • 実技試験
  • 学科試験(指導方法)
  • 講習6日間/48時間(1日8時間)
  • 職業訓練原理(4時間)
  • 教科指導法(16時間)
  • 労働安全衛生(2時間)
  • 訓練生の心理(4時間)
  • 生活指導(4時間)
  • 関連法規(6時間)
  • 事例研究(10時間)
  • 確認テスト(2時間)
指導員の免許は塗装だけに限らず、インテリアやフォークリフト、食品系やアパレルなど、様々な職種が一緒に受講します。つまり塗装の事を学ぶというよりも、必要な人材をどのように育てる(指導する)のかを学ぶことになります。

有機溶剤作業主任者

有機溶剤作業主任者は、労働安全衛生法に定められた作業主任者(つまり国家資格)のひとつです。試験に実技はなく、カリキュラムは2日間の学科講習のみです。講習だけで取得できる国家資格なので、簡単に取得できるのが特徴です。

有機溶剤作業主任者講習概要
受講資格制限無し
受検、受講日程月1回実施(講習は2日間)
受講費用11,300円~15,400円
(テキスト代別途)
(各都道府県によって異なります)
受講内容
  • 有機溶剤による健康障害及びその予防措置に関する知識(4時間)
  • 作業環境の改善方法に関する知識(4時間)
  • 保護具に関する知識(2時間)
  • 関係法令(2時間)
  • 修了試験(1時間)
基本的に屋内の塗装仕事の場合は関連性が強いですが、通常の外壁塗装ではその知識を要することが無いため、関連性は低い資格になります。

足場の組立て等作業主任者

ビルや戸建て住宅で、作業用に組立てられる足場の作業の方法や作業の直接指揮、工具の点検、安全帯や保護帽の使用状況などの監視・指導などを行います。講習だけで取得できる簡単な資格になります。

足場の組立て等作業主任者講習概要
受講資格実務経験3年以上(訓練や学校での経験がある場合を除く)
受検、受講日程月1回実施(講習は2日間)
受講費用 受講料15,400円
教材費 1,700円
(いずれも消費税10%込)
受講内容
  • 作業の方法に関する知識(7時間)
  • 工事用設備・機械・器具・作業環境に関する知識(3時間)
  • 作業者に対する教育等に関する知識(1時間30分)
  • 関係法令(1時間30分)
  • 修了試験(1時間)
足場を組み立てる際に必ず必要になる資格です。外壁塗装をする際にはほぼ必ず必要になるのが足場です。

塗装工事業 神奈川知事許可

工事実績10年以上の業者に認可されます。 「不正または不誠実な行為をするおそれが明らかにない業者に与えられる」という規定も明記されていますので、経歴と合わせて業者選びのひとつの判断基準になるのではないでしょうか。

足場の組立て等作業主任者講習概要
取得資格塗装工事業に関する10年以上の実務経験と2年以上の指導監督的実務経験がある
受付日程随時
費用基本的に行政書士に依頼する形になります。
塗装工事、とび・土工工事業の建設業の許可票になります。俗にいう”金看板”というもので、10年以上の実績ある業者しか持つことができません。

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