3月に入りましたが、まだまだ肌寒い日が続く3月初旬。
本日も塗装指導員の職人・星野が川崎市多摩区のお宅で行った外壁塗装の様子をお届けしていきます。
雨樋は塗り替え前に下地調整をしていきます。鉄部でも同じことをしていましたが、雨樋も表面がツルツルとしているため、そのまま塗料を重ねても剥がれやすくなる恐れがあります。なので、ハンドパット(サンドペーパーを使う場合も)で全体を擦って微細な傷をつけておくことで塗料の食い付きがよくなるのです。塗装をしてからではわからない工程ですが、塗膜を長持ちさせるためにしっかり研磨します。
下地調整後はプライマーを塗布して下塗りしました。この透明なプライマーが下地と塗料の密着度を強化してくれるので、より塗膜を剥がれにくくさせることができます。
透明な材料なので、塗るときは正面から見るだけではなく角度を変えながら塗り落しやムラがないように確認しつつ塗り進めます。通称でんでんと呼ばれている縦樋の支持金具部分も入念に塗布しました。
ここで雨樋の下塗りを乾燥させている間に、2階外壁の下塗りを進めます。今回使用するのは日本ペイントのパーフェクトフィラー。密着性に優れた下塗り材で、クラック(ひび割れ)にも対応するので、ひび割れが発生しがちなモルタル外壁に適した材料と言えるでしょう。こちらのお宅ではすでにクラックが発生していたので補修しましたが、このフィラーで今後の亀裂発生を抑制させます。
こちらのモルタルリシンのような、ザラザラとした壁は塗料の吸込みが激しく、ツルツルの壁に比べて塗料の消費が多くなります。塗るときにも力が必要なのですが、塗りにくいからといって必用以上に材料を薄めて使ってはいけません。メーカーで定められた希釈率で使用することで、その材料が持つ性能が十分に発揮されるので適切に希釈してたっぷり塗布することが大切です。
こちらは外壁の下塗り完了後、一面が下塗り材で真っ白になりました。全体に惜しみなくフィラーを塗布したのでこの上に重ねていく塗膜も肉厚に形成できると思います。仕上がった軒裏にはマスキングテープで養生をして、外壁に塗る材料が付着しないようにしています。
次は、下塗りを乾かしていた雨樋の中塗りに入ります。プライマーで密着性を高めたので中塗りの塗料をローラーで塗布していきます。写真では表面を塗っていますが、もちろん、破風との間もハケで塗り込んで仕上げます。塗料を重ねた所は、高圧洗浄でも落ちなかった点々とした汚れもきれいに覆われて白く塗り上がっています。
次回は外壁の中・上塗り、屋根の上塗りへと進んでいきます。