今回は二日前の4月8日に行いました、神奈川区での防水施工風景を掲載します。
職人は島田と曽根カズが担当しています。
こちらの現場は3階建てALC外壁のビル屋上、前回(4月1日)はモルタルによる下地補修をしました。
本日は、更に突起物などのケレンを済ませたのち下地にプライマーを塗布していきます。このプライマーは下地とウレタンの密着性を強化する、いわば接着剤のような役割を果たす材料です。ウレタン防水層の浮きや剥離を防ぐため、たっぷり塗布して密着度を向上させていきます。
まずは立上りから刷毛で塗布。表面がしっかり濡れたような状態になるまで、ふんだんに塗布します。立上りの上には緑色のマスキングテープを貼って養生をしてあります。万が一材料がはみ出るようなことがあっても、余計な箇所には付着しないように下準備してあるのです。
立上りを塗布後、ローラーで平場にも下地の表面に濡れ感が出るくらいにたっぷり塗りました。プライマー塗布を終えたら、次はシーリングを充てんしていきます。
こちらの屋上には立上りと平場の間に隙間があったため、2液のシーリング材を充てんしてぴったり埋めていきます。専用のガンから注入した箇所にバッカーという、職人手作りのヘラでならし、平らに整えていきます。空気が内部に入らないようにしながら、奥までシーリング材を密着させました。
また、立上りなどに発生しているクラック(ひび割れ)もこのシーリング材で埋めて補修しています。下地の傷みはウレタンの塗膜のみでは対処することができないので、この時点で入念に修復することで防水性能を存分に発揮させられるようにします。
施工前の平場には伸縮目地というものがあったのですが、こちらも撤去し新たにシーリング材を注入しました。伸縮目地というのは、コンクリートの収縮や挙動によるひび割れを防止するために、区切られたコンクリートの隙間を伸縮する材料で仕上げた目地のことです。
シーリングをしたあとはその上からクロスという補強布を重ね、ウレタンを塗布して貼り付けました。このクロスはメッシュ状になっており、下地の動きや歪みといった衝撃が防水層に伝わることを抑制させる補強用の布です。こちらを貼ることで防水層のひび割れや破断が起こることを防ぎます。床のクラックもシーリング材で補修しておきました。
この日はここで施工を完了させ、次回は平場に自着シート(通気緩衝シート)を貼っていきます。