ノンアスベストスレート屋根のミルフィーユ化現象

スレート屋根。コロニアルやカラーベストなど、屋根材メーカーでは色々呼び名がありますね。

今回はちょっと気の毒なお話です。

スレート屋根は十数年前以上は、アスベスト入りでしたが途中から環境問題もあってノンアスベスト化になりました。それに伴って、スレート屋根の強度も落ちそり返しがしやすいものだったり、すぐにひび割れてしまうものだったりたびたびトラブルを抱える屋根材が出てきてしまいました。

ハウスメーカーさんが標準使用で使っていた、ひび割れしやすいスレートもあります。
一般的にはパミールという製品の屋根が知られています。

ただパミールだけではなく他のメーカーさんの屋根材も同じようにトラブルがあるようです。

こういう場合、屋根の塗装では限界があるのでカバー工法や葺き替え工事をするときもあります。
塗ったはいいけど、ペロリと素地が一枚はがれてしまえばせっかく塗装したものが無駄になってしまうからです。

こちらがその様子。

P1030638

P1030649

P1030652

どれも高圧洗浄後の様子です。

ひどいところは、一枚のスレートが断層のようなまるでミルフィーユのような状態になっていました。急こう配なので見積もり時ではわからなくても、足場を組んで職人が自由に歩き回りながら作業できる環境になってはじめてこのように気づくことがあります。

経験から言って、コケやカビ、藻などが付着している時点ではわかりづらいですが、洗浄できれいになると良くない状態がよく分かるようになります。ちなみにお隣さんが手が届く位置なので、メッシュシートの間からお隣の屋根を除いてみたら、一番先の軒先がやはり同じような問題個所が確認できました。

洗浄をすれば、同じようにいくつもの断層状態のスレートが表れてくるとのではと思います。これはお隣に一声掛けて差し上げたほうがよさそうな現象です。火災保険で屋根工事も最近増えていますが、やたらと使うというよりこのように本当に必要な屋根に使うべきなのかもしれません。

ちなみに屋根工事はこのようにガリバリウムやジンカリウム鋼板のカバー工法が一般的です。

P1030657

一級塗装技能士のほか「ひび割れの専門家」としての樹脂接着剤施工技能士の2つの国家資格と、塗装科・職業訓練指導員の所有者でもあります。 塗装業者さんはたくさんあれど、本質的な工事品質の差は「社長が職人の業者は現場に魂が宿る」という言葉に表されるのではないかと自分を戒め修行中です。

些細なことでも構いませんのでお気軽にご連絡ください

通話料無料

0120-382-361

[電話受付時間] 09:00-20:00