本日は横浜市保土ヶ谷区で行った施工の様子を掲載します。
職人は一級塗装技能士であり、塗装指導員の川口です。
この日はすでに塗装が完了している屋根の縁切りから作業開始。
縁切りとは、塗料で埋まってしまった屋根材の重なりに隙間を空ける工程です。
この重なりが埋まったままですと、わずかに空いた隙間から雨水が浸入して吸い上げられたり、継ぎ目から入った雨水の排水経路がなくなってしまいます。これが、雨漏りや腐食の原因に繋がることがあるため、重なり部に隙間を作って予防します。
こう書くと、縁切りは屋根塗装に必須のものと思われるかもしれませんが、初めての塗装の場合は屋根材の重なりに充分な隙間があるため、縁切りは不要です。(初めての塗装でも、勾配があまりない屋根や、特に厚膜に仕上がる断熱・遮熱塗装をした場合は必要になります。)
ここでの縁切りは、マイナスドライバーや水抜きカッターを使用します。ドライバーを重なりに差し込んで、その間をカッターで分離させていきます。塗料はすでに硬化しているため、少しずつ、地道に隙間を空けていく作業を屋根全体に繰り返します。
断面の拡大写真です。しっかり排水経路を確保できました。
次に、バルコニーに場所を移して、鉄部塗装に入ります。ケレンで下地に微細な傷をつけ、塗料の密着力を高めたあと、サビ止めを塗布して腐食予防。
乾燥後、シリコン塗料をたっぷり重ねて塗膜を厚くつけました。これによって紫外線や雨風による傷みを抑制します。
塗替えしたフェンスと隣接している面には、塗料が付着しないようにマスキングテープで養生をして塗装。短毛ローラーで刷毛目や気泡を出さないように、艶やかに塗り上げました。
後日、もう一度塗料を重ねて塗膜に厚みを付加しながら、美観も向上させて仕上げます。