いつも通り高圧洗浄で屋根や壁のコケや藻の汚れを落としていきます。
これをしっかりやるかやらないかで、仕上がりに違いが出てきますので、念入りに洗浄します。
軒はローラーで覗き込むように上塗りしました。どうしてもローラーの入らないところもありますので、そういう場所は刷毛で丁寧に塗って穴埋めしていきます。
今回は屋根の塗装も含まれていましたが、屋根を塗装する前に余計な塗料がつかないように養生して分けておきます。
外壁のシーラーが乾いた後はローラーでの中塗り。
狭い場所の塗りもあったので、塗りづらく苦労しました。この時はすでに軒下は塗りあがっているので、外壁の塗装がつかないよう気をつけて塗っていきます。サッシは細いのでローラーではもちろん塗れません。こういう所は刷毛で塗っていきます。
作業していたら、なんと!外壁から釘が出ているところがありました。今回の依頼が塗装とはいえこういうのを無視するわけにもいきません。金づちで打ちこんだ後、専用のシール材で穴やヒビを補正して塗装を続けます。
こちらも広い場所はローラーで塗り、細かいところはメジ刷毛という小さな刷毛で塗っていきます。
仕上げの上塗りをして、ツヤをさらに出してきます。
最後に汚れないように窓等に貼っていた養生をとって、綺麗にラインを出します。
あとは屋根の塗装です。破風や手すり、いわゆる雨どいと呼ばれる樋をすでに出来上がっている壁に付かないよう気をつけて塗っていきます。
最後は下屋根を上塗りして、約一週間の塗装工事が完了しました。
養生と職人の技術が見られた軒下塗装
時には職人が刷毛1本で綺麗な色分けの線を出していくこともあります。
養生、軒上塗り、外壁中塗り
- 軒をローラーで上塗りしています。下には養生されたガラス窓が。風に煽られて塗料が飛び散ってもビニールが汚れる事を防いでくれるので安心して作業が出来ます。
- ローラーで入らなかったところを刷毛で塗ります。無理にローラーで塗ってしまうと、ムラになったり塗り漏れが出来てしまったり。綺麗に仕上がりません。適材適所で作業を進めていきます。
- 屋根をなるべく汚さないようにマスカーで養生しました。塗料汚れを付けないことも大事な事ですが、マスカーを貼って線を出しておくことで見た目に綺麗な仕上がりにもなります。
- 窓も完全に塞ぎました。ガラス戸に塗料が付かないように隙間も、弛みもなく、しっかりとビニール養生されています。
- ベランダの土間をブルーシートで養生しました。 人の行き来がある土間や玄関などはビニール養生だと滑りやすく。また、切れてしまいかねません。なので厚手のブルーシートを敷いてしっかりと養生しておきます。
- シーラーを塗ったところが乾いたので、ローラーで中塗りを塗布していきます。樋など塗装しない部分はしっかりとビニールで覆われて汚す事はありません。作業をしているのは一級塗装技能士と塗装指導員の資格を持つベテラン職人・川口です。
- 細く塗りづらいところもありました。寝転がって、限界まで手を伸ばして塗装しています。しかも、奥まったところなので外からの光が届かない暗い場所。目を凝らしながら丁寧に塗装しました。
- 軒は仕上がってるので塗料を付けないように、境目の部分を慎重に塗りました。マスキングが無い場合の境目の線は職人が持つ刷毛と、職人の技術のみで出していきます。これがとても難しいのです。
- サッシ周りを刷毛で塗っています。塗装しない部分に塗料を付けてしまわないよう刷毛を動かしていきました。
塗装前の養生風景・参考動画:外壁塗装の養生
外壁塗装する前にしっかりと下地を補修
長年の間に釘が緩んでくる事も多々あります。それらを打ち直し、クラック部分は専用のシール剤で補修。
下地処理、外壁上塗り
- 外壁から釘が出ていたので金づちで打ち込んでいます。屋根の塗装の時にも雨押さえの釘が緩んで出てきてしまっている事があるので、そちらも打ち直します。長年の間に地震などで家が揺らぎ、少しづつ出てきてしまったものです。
- 割れている部分、穴などを専用のシール剤で補修しています。小さい部分なら塗料で埋めても支障は無いのですが、大きなものだと埋めきれず。そこから雨水が入って家の傷みを早める原因ともなります。
- 細いところを目地刷毛で塗っています。管と管の間の部分なので、刷毛を細かく動かし。塗り漏れが無いようにしっかりと塗り進めていきます。
- 上塗りを塗って、より艶やかな光沢を出していきます。下塗り、中塗り、上塗りと。今回で3回塗り重ねられた塗料は厚くなり、しっかりと家を傷みから守ってくれる塗膜となります。
- 養生を取っています。 塗料が乾ききってしまうと周囲も一緒に剥がれてしまい仕上がりが汚くなってしまいます。養生を剥がす時は半乾きの時に塗料が周りに付かないよう注意しながら剥がしていきます。
サイディング外壁の上塗り・参考動画
ひと手間をかけて綺麗に仕上げる屋根塗装
屋根に限らずローラーが入らない部分の塗装は刷毛を使って細かいところをダメ込みしておくと綺麗に仕上がります。
屋根上塗り、破風、樋中塗り、手摺り下塗り
- 屋根の上塗りをしています。まずはローラーが入らない所を刷毛で塗ります。この作業を行うことでローラーで無理な塗装をした結果、塗料が隙間に溜まってしまったり塗りムラになる事を防ぎます。これを「ダメ込み」と言います
- 屋根の上塗りをしています。まずはローラーが入らない所を刷毛で塗ります。この作業を行うことでローラーで無理な塗装をした結果、塗料が隙間に溜まってしまったり塗りムラになる事を防ぎます。これを「ダメ込み」と言います
- 刷毛で破風の中塗りをしています。メッシュシートの向こうはとても良い晴天。良い陽が当たる1日だったので塗料の乾きも早く、作業も順調に進みました。
- 屋根をローラーで塗っています。メッシュ越しで無い青空は綺麗な青色ですね。反する赤っぽい屋根の上にたっぷりと塗料を吸い込ませているので、色が変わって見えます。
- 手すりをハンドパットで擦って傷を付け、ケレンします。鉄部は表面がつるつるとしている為、そのまま塗装をしても剥がれやすいので わざと細かい傷を付けて後から塗る塗料の食いつきを良くしておきます。
- 手すりをハンドパットで擦って傷を付け、ケレンします。鉄部は表面がつるつるとしている為、そのまま塗装をしても剥がれやすいので わざと細かい傷を付けて後から塗る塗料の食いつきを良くしておきます。
- パンチ部分をローラーで塗装。艶消しのブラックを塗ります。メッシュになっていて、向こう側にも周囲にも塗料が飛散しやすいのでゆっくりと丁寧に。養生しているとは言え、必要無いところまで汚さないように作業を進めていきます。
- 樋の中塗りです。軒下に身を潜り込ませて樋の裏を細い筆で塗っています。陽が当たらない場所で暗い色を塗っているので境目が分かりづらかったですが、よくよく目をこらして作業しました。
コロニアル屋根の上塗り・参考動画
職人の腕で塗り分けられる手すりや破風の塗装
テープを貼って綺麗に線を出す事もありますが、職人が熟練の技術でもって刷毛1本で線を出していく事もあります。
手摺り中・上塗り、破風上塗り、屋根上塗り
- 手すりの中塗りをしています。パンチ部分に付かないよう、刷毛で1本1本丁寧に塗装しています。職人も下から見上げるように良く見て作業を進めていますね。
- 上塗りをしています。こちらも同じくパンチ部分に付けてしまわないように小さな刷毛を使っての作業です。
- 破風の上塗りをしています。既に下塗り、中塗りと塗膜を重ねられた破風は良い光沢が出ています。この上からたっぷりと塗料を重ねて、紫外線から家を守るための厚い塗膜を作り上げていきます。
- 色を塗り分ける為にテープを貼ったので、キッチリとした綺麗な線がでました。テープは塗料が乾ききってしまうと塗料も一緒に剥がれて、汚く見えてしまう事もあるため。前に周りにつかないよう塗料が半乾きの状態で剥がしておきます。
- 凹凸が少ないフラットな鉄部は、なるべく短毛のローラーを使って塗装します。そうして塗料の広がりを均一にする事で塗りあがりの艶をより良いものにします。
- 下屋根の上塗りです。壁には養生をしていないので塗料が付かないように丁寧に塗ります。この塗り分けの線だしは職人が使う刷毛1本と、職人の腕に掛かってくることになります。
- ローラーで仕上げます。塗装する場所や材質によってローラーの毛の長さや、大きさを使い分けて塗料のムラなく塗装していきます。
鉄部手すりの塗装・参考動画
仕様
【外壁塗装】
- 仮設足場組み立て・解体:256㎡
- 飛散防止用メッシュシート張り:256㎡
- 外壁高圧ジェット洗浄:233㎡
- 養生:186㎡
- 下塗り塗料一液ファインシーラー:2.5缶
- 中塗り塗料一液ファインシリコンセラUV:2.5缶
- 上塗り塗料一液ファインシリコンセラUV:2.5缶
- 外壁塗装施工費(下+中+上塗り):151㎡
【付帯塗装】(3工程・高級シリコン塗装)
- 破風:65m
- 軒裏:35㎡
- 雨樋:98m
- 出窓上スチール:6箇所
- シャッターボックス大:3箇所
- シャッターボックス小:2箇所
- フード:1式
- 基礎水切り(3~4工程・高級シリコン塗装):48m
【シーリング工事】
- 既存シール撤去・テープ養生・プライマー塗布・へら均し:157m
- テープ養生・プライマー塗布・へら均し(増し打ち):159m
- 軒裏と壁との取り合い部(増し打ち)
【屋根塗装】
- コロニアル屋根高圧ジェット洗浄:126㎡
- 下塗り塗料溶剤ベストシーラー:2缶
- 中塗り塗料溶剤シリコンベスト:1.5缶
- 上塗り塗料溶剤シリコンベスト:1.5缶
- 屋根塗装施工費(下+中+上塗り):126㎡
- 雨押え等鉄部(3~4工程・高級シリコン塗装):1式
〇施工日 2011年3月の工事でした。