外壁4回、屋根5回塗りの断熱塗装です。
目次
塗装前
- サイディング。カビがうっすら見えますね。やはり日のあたりが少ない面に発生します。あと植物が近くに生い茂っている場所にも発生することが多いようです。
- 上菅田町という結構な住宅街です。ご近所同士密接しているお家も多いですが、新興住宅街ほど敷地内は窮屈ではありません。それでも足場作業はこのようにアクリル板のテラス屋根があるため、頭を悩ませます。
- 目地シールが結構口を開けていました。一部サイディング自体割れているのを見ると、外壁に動きがあるようにも思えます。肉やせも一部要因だと思いますが、やはり若干家の動きもあるようです。
- 軒裏には大した傷みは見受けられません。どのおうちでもそうですが、軒は紫外線が当たらないため傷みも少ないのです。ただし訳の分からない塗料を使用されることもただあります。2回目以降などの塗り替え時、溶剤塗料を塗ると、前の塗装がふやけてどうにもならなくなる時もたまにあります。なんでもそうですが、初回の家の塗り替えは2回目より業者選びに慎重になって工事を行う必要がありますね。
- 高圧洗浄後です。やはりコケや藻が発生していましたが、いつも通りきれいさっぱりとしました。
- 反対側。
- 手前破風板の塗膜がはげています。水洗いでも弱くなった塗装ははげます。ちなみに破風は木製ではなくセメント圧縮したものです。
- 壁についていたテラス屋根です。アクリル板をところどころ一旦はずして足場を立てました。たまにこういう状況のときがあります。
- サイディング目地。近くで見るとよくわかります。このように新築からのシールは常に紫外線を浴びています。塗り替えはシールの打ち直しをし、その上から塗装をかぶせることになるので、シールは紫外線を浴びなくなります。そのかわり塗装膜が浴びることになります。なのでセラミックシリコンUV機能をもった塗料も有効なのです。
- 家の裏側です。すこし狭いです。
シール(コーキング)から断熱塗料での屋根5回塗り
- シール職人によるシール(コーキング)。
- おなじみ2液形の塗装に一番いいノンブリードウレタンをたっぷりと注入しました。
- シール職人によるシールの打ち替えは徹底的です。塗装の職人が行う施工とはそもそも道具が違いますからね。
- 一級塗装技能士、川口が屋根にシーラーを塗装しています。今回は外壁、屋根とも断熱塗料のキルコートです。5回塗りの1回目です。
- 透明シーラーのあとは、中塗りです。真白ですが仕上げの色によって、この中塗りの色が変わる場合もあります。
- 中塗りの前です。透明シーラーを塗った後ですね。
- このキルコートの中塗り塗料は、極端にいえばフワフワしています。中空ビーズが塗料の中に含まれているためです。塗料の重さとしても塗った感じの重さにしてもとても軽く塗りやすいのです。
- 中塗り終了。この時点で屋根をさわっても全然熱くありません。ふつうは真夏であればあるほどものすごく熱いです。素手ではまずやけどする熱さになります。極端にいえば薄い発泡スチロールを塗った感じといえばわかりやすいでしょうか。
- 中塗りが終了したら、2回目の中塗りをします。塗装回数にしたら3回目です。ややこしいですね。しかももちろん作業スピードをあげて人件費のコストを下げるような塗料の薄めすぎはしていません。断熱塗料は塗膜の厚さが特に重要なのです。
- スレートの上の段が中塗り2回目、下がまだ中塗り1回目。下地が透けているのがすこしわかります。またまたわかりやすく言えば、この段階で3回塗りです。
- キルコート。外壁と屋根合わせて13缶が適切な塗布量。ようするに13缶が適正な量ということです。ほかに破風やら樋やら庇などの塗料を考えると20缶は必要になると思います。付帯塗装の場合は、まるまる1缶使うことはないですが、それだけの分をお客さんのところに置くわけにもいかないため、車に積んで使うだけ下ろすという寓意です。ちなみに屋根で6缶使用します。塗膜に厚みがないと断熱でも何でもなくなってしまいますからね。
- 上塗りです。これもたっぷり濃厚に塗っていきます。断熱性能面でもそうですが、そうしないと下の白色が透けて見えてしまうのです。結果としてはさらにもう一度、2回目の上塗りをして、さらに仕上げは汚れ、コケ防止のトップコートを塗って5回塗りという具合です。
- 上菅田は結構高台にある家も多くここもそうです。屋根に上るとすごく見晴らしがよく、新横浜のプリンスホテルも見えます。
- このように若干ですが、筋がみえます。これがなくなります。
- 下屋根の上塗りです。ちなみにこの上塗りには遮熱効果もあります。
- ここの屋根は勾配も少しあるため本来タスペーサーを使用しての縁切りはまったく必要ないのですが、塗膜が厚くなるため、タスペーサーを入れ念のため縁切りしました。
- タスペーサーは屋根に割ってしまう危険性があるため、本当は使いたくないのですが、断熱塗装のときは必要かもしれません。ただキルコートはアクリル樹脂、ガイナは陶器の空中ビーズなのでひび割れにはとても強いのです。もちろん通常のシリコン塗料などでは縁切りはまったくと言っていいほど必要ありません。それで雨漏りしたことも一度もありません。経験でお伝えしています。
- 曇りがちでしたのできれいに見えませんね・・でも屋根の仕上げ完了です。
養生作業
- 外壁の養生です。マスカーでぴっちりOKです。
- 足場の周りは塗料飛散防止のメッシュシートを張り巡らします。
- 足場がなければ、アクリル板一面養生ができたのですが、1枚置きに取り外してあるため、アクリル板も1枚1枚養生です。
- ベランダ内。家のつくりからここにも足場を立てなければなりませんでした。
- 給湯器のまわりにもマスカーします。昔新人が吸い込み口まで養生してしまい火がつかないなどのクレームをもらったことがあります。やばいですよね。。ガス関係まわりの養生には気を使います。
- 外壁からは電線がどのお家でもこうして伸びています。電線のマスカー養生ははがすのに手間がかかるのです。
外壁と屋根断熱塗装の完成
- 高台のせいもあってか、この辺は年中風が吹いているそうです。雨や強風が続いて作業できないときは、こうして足場のメッシュシートを巻き上げておくことも現場によってはあります。
- すでに外壁の下塗りと中塗りは終わっています。白く見えているのは中塗りの主剤クールホワイト。今塗っているのは中塗り2回目、色づけですね。
- 屋根はこのように仕上がりです。絶対の自信を持って断熱効果があると思います。
- 晴れた日の屋根の上はすっきり爽快です。気持ちいいですね。
- いい忘れましたが、雨押さえ(棟板金)のトタン部にはいつものシリコン塗料の場合のようなエポキシ系のさび止めでは塗っていません。この塗料はトタン部もスレート部も一緒に使うことができます。
- みるからに厚く塗れているとわかるのは、私だけでしょうか。そんなことないですよね(笑)
- お隣に迷惑が及ばないよう、いつも通り足場とメッシュシートも屋根上まで伸ばしています。
- 破風板です。下塗りも完了して仕上がりです。それ以外は雨樋や帯板も塗ってます。
- この上からトップコートを塗布します。
- ベランダ外側。
- トップコートを塗っています。(キルコートTSクリアトップ)
- ここまで川口が丹念に塗装してくれました。あとはこのトップコートを残すのみ。
- ベランダから覗き込むようにして顔を出したらこんな感じです。
- 足場の上に上るハシゴです。昔はハシゴさえありませんでした。筋交いという斜めの部材から上がったものです。ただ自分たちで組んでいたため、その筋交いもない足場も多くよくよじ登って上までいってました。さらにいまはクサビ足場なのでさらに丁寧な工事ができるようになりましたね。
- 最終日、足場解体です。
- 正直かなり長持ちしてもらえると思います。断熱効果の感想は真夏過ぎにぜひ聞きたいですね。
仕様
外壁塗装:
仮設足場組み立て・解体:197㎡、飛散防止用メッシュシート張り:197㎡、アクリル板脱着、外壁高圧ジェット洗浄:171㎡、養生:111㎡、外壁塗装施工:140㎡、キルコート塗料
付帯塗装:
破風:38m、軒裏19㎡、雨樋:53m、帯:10m、水切り:37m、庇上スチール:1か所、フード:1か所、全て三層塗装・高級シリコン塗料
屋根塗装:
コロニアル屋根高圧ジェット洗浄:77㎡、屋根塗装施工:77㎡、雨押さえ等鉄部:1式、縁切り(タスペーサー仕様)、キルコート塗料、一部4工程
シール工事:
既存シール撤去・テープ養生・プライマー塗布・シール注入・ヘラならし:143m、テープ養生・プライマー塗布・シール注入・ヘラならし(増し打ち):162m