今回の工事は2004年の外壁クラック補修をメインにした横浜市戸塚区の原宿交差点近くでの外壁塗装工事例です。
お客様曰く外壁のひび(クラック)が大きくなって保証書をもとに2年前におこなった塗装業者に連絡しましたが、音信不通で倒産ということが判明して仕方なく再度の塗装を考えたとのことです。
ひびからは雨が侵入して、雨漏りの原因ともなっていました。
別なとこでもお伝えしていますが、業者の発行する保証書がどんなに長期に保証されていても、そもそもは業者自身が印刷して発行しているものですので、保証書そのものに、なにか公的な効力があるわけでもありません。
業者がつぶれてしまえば、保証書もただの紙切れになってしまうので、保証だけに重点をおくのは避けたいところです。
施工前と施工後
- 施工前
- 施工後
見積もり調査で判明した劣化は見た目にも明らかなクラックです。
それも幅がとても大きなもので、一部ご主人が塗料の乗らないシリコンコーキングで埋めてしまっておりました。
【参照動画】外壁補修にシリコンコーキングを使うととんでもないことになる。
復元させるためのポイントは クラックの下地処理の完全化と、帯板の隙間のパテ埋め。
塗装自体も多くの塗料を使用して、塗膜に厚みをつけることが重要だと考えました。
施工中は、ご主人も足場に上ってくるなどして作業をとても慎重な目でおられました。
はじめての家の外壁塗装の場合、勝手がわからないため、業者の言うがままの工事になりがちですが、一度失敗してしまうとどうしても慎重になってしまう方を多く見受けられます。
私たちも失敗しない塗装についてこれまで、多方面に情報を流していますが、そのためか一度工事に失敗した人からのご依頼も多く、それでも本当に信用できる業者なのか、さまざまな角度から検証して頂いています。
クラックについてはこちらでも詳しく説明しています。

それでは作業の説明をしていきます。
外壁クラック補修
- シリコンシーラントでのクラック補修がしてありました。あちらこちらに発生していました。前回がセラミック塗料による塗装ということでしたが、クラックの多い家には選択ミスですね。
- クラックにはしていけない下地補修方法ですが、仕方なくご主人がシリコンコーキングをしてしまったようでした。このコーキングは塗装をしてもはじかれてしまい塗料がのりません。
- クリヤーのコーキングのためクラックの幅の大きさがわかります。
- このままでは塗装ができない(塗料が乗らない)カッターで撤去
- シリコンコーキングを除去しています。とても頑固なので剥離に手間取りました。逆プライマーというもので処理してから塗装もできますが密着力が弱いです。ワイヤブラシで根気よく削り取ります。
- 除去し終わりました。周りの外壁も削れてしまっています。
- シリコンがしていない素のクラック箇所もあり。
- シール材を指でなぞるようにクラック奥まで押し込むように補修します。周りと模様差異が極端に異なる場合はぼかし処理をする場合もあります。
- 下地のクラック補修完了
- シリコンしていないクラックにはラドコンジェットを噴射
- こちらはあくまでもサブ的な意味合いで使用。その後シール処理しています。
- クラック奥までスプレーします。
- クラックの下地処理をした後です。
- まわりの外壁となじむように処理していますが、多少ひび跡が出てしまう場合もあります。
- ひびの部分だけに下塗り塗料を乗せました。この後にまた全体を下塗りしますので、ひび部分は下塗りが2回ということになります。
- 外壁全体に下塗り後、ひび部分に中塗り塗料を乗せて、またそのあと外壁全体に中塗りをします。結局ひび部分の重ね塗りがほかの場所にくらべて多くなっています。
- 中塗り時点では跡は目立たないようです。
- こちらは仕上がり後
- ほぼクラック跡はわかりません。
- これで雨水の侵入も心配ないと思います。
- 模様をぼかした部分もあります。クラックの後の塗装完了後です。
【参照動画】ひび割れ補修で過去工事の手抜きが発覚
塗料の塗布量
- DANシリコンセラと水性シリコン圧膜シーラー
- 缶ふたを開けたところ。
- 希釈水をいるための計量です。ただ外壁の場合は模様によって差異が出るので水希釈量も変わります。
- 下塗りの希釈率の違い。左が濃く右側が薄めすぎの状態です。休憩時にちょっした実験みたいなものです。
- こちらは上塗り塗料のDANシリコン。単層弾性なのでネットリしている塗料です。
- これは左が薄い状態です。垂れ方が違います。
- ご主人に塗料使用量の説明です。
- 家の塗装ガイドブックを発行していた平成14年ごろから、塗料の薄めすぎの手抜きを警告していましたので、ご主人も薄め方に興味津々でした。 ちなみにガイドブックは神奈川県内の多くの方にお読み頂きました。
- 下塗り後の状態を確認してもらっています。
- 空き缶。
【参照動画】塗料の種類より重要な塗料の使用量
外壁塗装
- 高圧洗浄です。ベランダバルコニーの床のモルタルの劣化ですね。腰壁も青カビが発生しています。
- 車庫のカーポートのアクリル屋根です。コケで覆われていました。
- 高圧洗浄ですっきり透明度が上がりました。
- 外壁の下塗りです。
- 中塗りです。出窓の下のモルタル部です。下から見上げた状態です。ネットリした様子がわかると思います。
- こちらは普通に外壁
- ローラー前の刷毛によるダメ込みです。
- 上塗り。同じ色で重ね塗りしています。出窓下です。
- ガムテープを貼った窓下の水切りの上に外壁塗料が乗っています。厚塗りしている雰囲気がわかると思います。
- 上塗りです。同じ色の重ね塗りでも乾いていないうちは色が違って見えます。
- 北側のプロパンガス周りは手が入りずらく塗りにくいのです。
- 足場に上って家全体を確認しています。このときは今のくさび足場と違って単管足場でしたので、少し危険をともなう足場でした。曽根が説明しています。ちなみに今は足場に上ることは極力ご遠慮頂いています。
- 曽根が説明しています。ちなみに今は足場に上ることは極力ご遠慮頂いています。
- 完了
- 足場をばらした状態の外壁です。
- お家正面
付帯塗装
- ひさしはスレートのコロニアル。
- グレーで鉄部は錆止め下塗りです。
- シーラー塗布後に塗装
- スレートだけに屋根塗料で塗装しました。
- ガス管のテープ巻き
- エアコン配管のサドルバンドも交換。
ベランダウレタン防水
- ベランダ床。室外機を上げてます。
- プライマー塗布後
- ゴムヘラでウレタンを塗布
- 防水材はサンシラールスーパーを使用。
- 2層塗布します。その後トップコート。
〇施工 2004年2月の工事でした。