お家に合った爆裂補修工事やクラック補修工事とは

本年最初のブログです。
今年もさまざまな現場の様子から、みなさんが参考にできそうなお話しをしたいと思います。

今回ピックアップするのは、爆裂補修工事、クラック補修工事です。
爆裂やクラックは、多くの家で起こるトラブルなので、是非参考にしてみて下さい。

コンクリートの外壁 爆裂補修工事

こちらの外壁をご覧下さい。
コンクリートの外壁が剥がれ、中の鉄骨が顔を出しています。
これは、コンクリート内の鉄骨になんらかの形で水の浸食があり、錆がでたことで鉄骨が膨
れ、コンクリートの壁をもろくし浮き上がらせた結果起こる症状です。

今回の場合は、施工時コンクリート壁の奥に深く埋めるはずだった鉄骨が、壁表面の浅い部
分に埋まっており、そのためコンクリート表面から染みこんだ水が鉄骨をサビさせてしまっ
たことが原因でした。

コンクリートを補強するはずの鉄骨が、逆にコンクリートをもろくする原因となってしまっ
たのです。

併せて観たいYouTube 爆裂補修の施工前・施工後

このような爆裂があるということは、他の部分も劣化が予想されます。
そこで、コンクリート壁全体に打音検査を行って、まだ爆裂の症状として表立ってはいない
けれども、すでに剥離が始まっている箇所を探し出しました。棒の先に丸い玉がついている
器具を使うのですが、検査を行うと剥離している部分は他の壁よりも軽い音がします。

検査した結果、打音が軽い箇所があり剥がしてみたところ、こちらも剥離していました。
ご覧の通り、鉄骨がすっかり錆びています。

今回は、コンクリート壁部分は、塗装工事の予定がありませんでしたので、タッチアップで
仕上げます。

まずは、錆を落としゴミなども丁寧に取り除きを。この写真はゴミを取り払っているところ
です。

さらに、その上にプライマーを塗ります。
このプライマーはKモルタル用のもので、さび止め機能もはいっているものです。
鉄筋のさび止めも兼ねて塗り込みます。

爆裂補修には、さまざまな方法があるのですが…このお宅では、Kモルタルを使用してすり
込むように補修をしました。
Kモルタルは接着力、強度があります。そのため、こうした部分補修には適した素材なので
す。
またKモルタルはエポキシが主成分となっています。
エポキシは、従来のさび止めにも入っている成分で、さらに非常に接着力がいいため、下地
にもよく使われる材料です。

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しかし紫外線には弱い素材なので、そのまま露出しておくことは出来ません。
そこで、上塗りを行う必要が出てきます。

こちらの写真をご覧ください。上塗り用の塗料を塗っているところです。
コンクリート塗装で良く使用する、ランデックスコートを使用します。
保護力もあり、塗った仕上がりがコンクリートの質感を保つので、こうしたタッチアップ向
きの塗料です。

併せて観たいYouTube ランデックスコートで塗装

コンクリートは時が経過すると、劣化し水を吸い込みやすくなるので、撥水性のある材料で
色をつけることが保護にもなります。
ランデックスコートは撥水性もありコンクリートの風合いも損なわないため、まさにコンク
リートを長く保つための材料です。

また先ほども書きましたように、Kモルタルは紫外線に弱い素材なため、ここではあえて透
明色は使わず、コンクリートと類似した色のものを使用しました。
広く塗る場合は、わざとコンクリートっぽさを出すために模様付けなども行いますので、違
う色を重ねて叩いてパターン付けしたりするのですが、今回はタッチアップのため、1色で
仕上げを。

仕上がりはこの写真のようになりますが、年月が経つと徐々に壁色となじみます。
これでコンクリート壁の爆裂補修工事は完成です。
部分的な補修工事も、弊社では対応できますので、ご相談下さい。

併せて観たいYouTube 爆裂補修

擁壁のクラック補修工事

次に、擁壁のクラック工事をご紹介します。

こちらは、擁壁と言っても…玄関前にある花壇のようなスペースで、膝下の高さです。
この擁壁の内側には、木が植えられています。
最初は小さい木だったので、この擁壁の中に納まっていたのですが、10年、20年と経つに
つれ、大きくなり根が内側から壁を押しだしひび割れが起きている状態です。

もちろん今回ふさいでも、木を伐採しないかぎりまたひび割れは起こると思います。
お客様にもその旨お伝え致しました。

しかし、かといってこのままの状態で放置しますとコンクリートの劣化が進みます。
そのため、応急処置的な工事ではありますが、ひび割れを防いで工事することとなりました。
こちらもやはり全体の塗装はありませんので、タッチアップで補修塗装致します。

まずはKモルタルをひび割れの奥まで押し込んで補修をしました。

その上から紫外線予防の塗装を施し、完成です。
経過観察は必要ですが、少しでもコンクリートの劣化を防ぎ、擁壁の寿命を延ばします。

クラックや爆裂補修の為に 日頃からできることを

ブログの冒頭でもお話ししましたが、爆裂やクラックの補修には様々な工事方法があります。
家のどのような部分に補修を行うかによって使う材料が変わるため、見積もりを提案する前
に、材料屋やメーカーにリサーチや問い合わせが必須です。

また見積もり時には現場での経験も参考にしていますが、なかなかお客様の家で試験的な塗
装はできません。
そこで、弊社ではこんな試みをしています。

塗装職人横浜事務所の手前には駐車スペースがあるのですが、ここのひび割れで様々なテスト補修工事を行っているのです。


この場所には配達の車などが乗り上げるため、端や車が乗り上げる箇所などが構造的に割れ
てヒビが発生します。そうして出たヒビに…それぞれ違った材料を組み合わせて補修工事を
してみました。

○囲みをしたところが今回の補修箇所です。
弊社の松尾とも相談して、シール剤だけで補修した箇所、Kモルタルで補修した箇所、その
他の材料などで試し補修をしました。
事務所なので、毎日経過を見ることが可能です。

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こういう身近なところで試しながら、お客様宅へ少しでも良い補修工事が出来るようにして
います。
たかが爆裂補修工事や、クラックの補修工事ですが、家を持たせるためにさまざまな技術を
要す箇所です。

少しでもお客様に良い工事ができますように、今年も学びやリサーチを怠らず、試行錯誤し
ながら工事に取り組みたいと思います。

塗装工事は弊社にお任せ下さい。
今年も、みなさんの家のお困り事に沿ったブログをアップいたします。

建築施工主任 家のことを何でも出来るようにと、20代の時に長野県の木造建築の親方に弟子入りして大工の道へ進む。30代の時にはキャパシティを拡げるために農業や造園業にも従事。造園業では外構工事も多く手掛け、家に関するエキスパートとして活躍。見えるところだけではなく見えないところも手を抜かずにやるのがモットー。妻と子供2人の 4人家族。

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