現場チェックリストに基づく塗装職人の丁寧な検査

今日も現場で『足場解体前検査』を行いました。
この足場解体前検査は、塗装職人で行っているオリジナルの検査、いわゆる自主検査の一つです。
弊社独自で作ったリストに基づいて、丁寧に見ていきます。
今回は、そんな検査についてお話し致します。

足場解体前にじっくり見ることが大切

足場解体前検査で大切なことは、現場で工事をしている職人ではなく、まったくの別人がチェックをすることです。
どうしても、現場で作業人間がチェックをすると、視点が単一的になってしまうことがあります。それを避けるためにも、別の人がダブルチェックに入ることが必要なのです。
僕は現場に着くと、まずは足場を登ったり降りたりしながらぐるぐると見て回り、検査前には必ず写真を撮り現状を把握します。

その後、お客様のオーダーされた塗装箇所をひとつひとつ確認を。
お客様によって、外壁塗装のみの方、屋根塗装と外壁塗装の方などもいらっしゃいますので、確認箇所は変わります。
また、外壁と屋根には付帯塗装というものもあり、こちらもお客様のご希望や家の種類によりチェックする箇所が変わりますので注意が必要です。

雨樋、破風、鼻隠し、水切り、軒下換気口、庇露除け、庇上スチール、雨戸、戸袋、シャッターボックスなどなど。
それぞれ塗装箇所の追加がある度に、塗るべきところと塗らないところなどを見るのです。
その他にも、シーリング工事した箇所もチェックします。


サイディングとサイディングのつなぎ目に注入したシールはもちろんですが、換気口など室内との貫通部周りのシールで、雨仕舞いの機能がきちんとされているかもチェックを。
建物以外の箇所では、玄関のアプローチや床に塗料が飛び散っていないかも大事なポイントです。
さらには、塗り残しや飛び散りだけではなく、作業中移動した際に給湯器や雨樋などをぶつけて割ってしまったり傷つけていたりしないかも確認します。

合わせて観たいYouTube 〔内藤の検査を含む動画〕

検査が終わったら補修工事を

足場解体前検査が終わったら、簡単な補修箇所は僕は大工ですので、自らタッチアップをします。
それ以外の職人の技が必要な箇所については、再度職人に現場にきてもらいタッチアップを。
修正するのは、2色塗り分けなどをしていて塗料の飛び散りがあるところや、雨樋などを塗った際に、塗料が後ろの壁に付着している箇所などです。
さらには、塗料のダレがあるところも、カッターなどでダレて塗料が溜まったところを切り取り塗り直します。また、塗装しない箇所にマスクして塗装をするのですが、このマスク部分もチェック箇所のひとつです。
マスクしたところが、きちんと塗り分けをされラインが出ているかどうか、そしてさらにマスクした箇所に塗料がはみ出ていないかなど…こちらも塗り分けが不鮮明な場合は、再度マスクをするなどしてタッチアップを。
ベランダに施すウレタンなどの防水作業の場合は、防水の職人にタッチアップをしてもらい、ベランダのトップコート塗装のみの場合は塗装の職人がタッチアップをお願いします。
足場があるうちに補修できるところは全て補修するのが、この足場解体前検査の一番大事なポイントです。

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検査をおこなうタイミングと足場の解体時期について

足場解体前検査は、全ての工事が完了してからやるのがベストとされています。
もしくは職人が最終の工事をしている日に現場へ入り、チェックした後すぐに補修工事をしてもらえば、何度も職人に現場にきてもらうことなくタッチアップをしてもらえるため、良いタイミングと言えるでしょう。
しかし、工事の進行具合や天候によって工事の完了時期に誤差がでるため、1日に何件も現場検査が重なってしまうこともあります。
しかしそれでは、現場検査の品質が落ちてしまうため、望ましくありません。
さらに、検査できないからといっていつまでも足場を残してしまうと、それだけお客様へご迷惑がかかります。
どのお客様も同じですが、工事が終わり次第できるだけ早く足場を解体し、スッキリとしたいものだからです。
ですので、足場を最短距離で解体できるように、工事の後半になったら見られる箇所はどんどんチェックしていきます。
そのフレキシブルさが、建物の検査の品質を保ち、さらに足場の早期解体につながってくるのです。

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検査が終わったら直す箇所については報告を

検査する際に、基本的には直す箇所があり職人を呼ぶ場合は、それだけ工事日数がかかる場合もありますので、お客様にご報告をします。
さらに、その際に足場解体時期についてもお伝えを。
解体後にも完工検査を致しますので、まだ少し工事は続きますが、足場が解体されることで、実際塗装工事中の家に住んでいらっしゃるお客様のご負担を減らすことができます。
工事のクオリティを保ちながらお客様のご負担も減らす。これが検査を進める上で、何よりも大切なことなのです。
これからも塗装職人の質を重視した工事をするために、きちんと自主検査を行い、工事のクオリティを追求したいと思います。

合わせて観たいYouTube 〔松尾の完工検査を含む動画〕

 

建築施工主任 家のことを何でも出来るようにと、20代の時に長野県の木造建築の親方に弟子入りして大工の道へ進む。30代の時にはキャパシティを拡げるために農業や造園業にも従事。造園業では外構工事も多く手掛け、家に関するエキスパートとして活躍。見えるところだけではなく見えないところも手を抜かずにやるのがモットー。妻と子供2人の 4人家族。

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