もくじ
みなさん、塗装工事はどのような業者に依頼をしたいですか?
安く塗ってくれる業者? 他の業者よりもお得な業者? 短い期間で工事が終わる業者?
お問い合わせを頂くお客様の中には、工事の内容よりも安価に工事ができるかどうかに重点を置かれていらっしゃる方もいます。
業者の中には、安く提示するために平米数で塗料金額を算出するところもありますが、弊社の場合塗料金額は缶数で算出します。
これについても、他社は平米数なのだから平米数で算出してもらえないかと言われることがありますが、これは塗装職人ではできないことなのです。
というのも、家はさまざまな形があります。
【参考動画:同じ大きさの家でも価格が異なる外壁塗装】
壁が入り組んでいれば塗装面積も変わりますし、同じ平米数だとしても壁の入り組み方次第では、塗料の使用量が増え金額が何倍にもなってしまう家もあるのです。
平米数に合わせてしまいますと、入り組んだ壁の場合には塗料を希釈率以上に薄めて塗るしか手がなくなってしまいます。
これでは塗装工事として本末転倒です。
先日緊急事態宣言の延長が発表されましたが、自粛することに疲れしびれを切らしている人々をよく見かけます。
某コーヒーチェーン店の前を取ったら、駐車場に長い列が出来ていて、店の中も混雑していました。
「三密とは…」という状態です。
その後ファーストフード店の前も通りましたが、同じ状況でした。ソーシャルディスタンスもなく、間隔を詰めてならんでいる。みんな本来の「コロナに罹らない」という目的から焦点がずれてしまっているのです。
塗装工事で『安さ』から工事を比べてしまうのも、このコロナ禍にファーストフード店で長蛇の列に並ぶのと同じです。
なぜ塗装工事を安さ基準で比べることが、本来の目的からずれることと同じなのか、詳しくお話し致します。
塗装工事をする上で大事なのは安さか質か?
実は安い塗装工事というのは、やろうと思えばいくらでも出来ます。
安い塗料を使って、希釈率以上に塗料を薄めてシャバシャバな状態にすれば完璧です。
塗料は薄めれば薄めるほど塗りやすくなり、職人が塗るスピードもアップします。破損箇所なんかは、見なかったことにして上からただ塗りつぶし、塗る際には細かい箇所や塗料が垂れることなんて気にしないでガンガン塗る……。
こうすれば、職人が現場に来る日数を減らせるので人工代(にんくだい)も減らせます。
塗料は薄めているので缶数も減らせますし、補修が必要な箇所はみなかったことにしますので、大工代もかかりません。
コーキングは、シール職人ではなく業種違いの塗装の職人がホームセンターで買ってきたコーキング剤で直せば、防水力は劣るものの見た目にはわかりません。
【参考動画シールと塗装の職人で変わるコーキング品質の違いがわかる】
しかしこの「安い工事」は、やる意味があるのでしょうか?
150万円の工事が100万円になったとしても、こんな工事をすれば数年後に200万円近くのお金を出して再工事となるのが明らかです。
せっかく安く工事をしたとしても、数年後に200万円払うのなら意味がないですよね。
塗装職人では、極力無駄を省きお客様に必要な箇所だけに絞った工事はできますが、質を下げた工事はできません。
それゆえに、職人の人工代は下げられませんし、塗料も規定の希釈率できっちり塗るので塗料の缶数を減らして安くすることも、ましてや平米数で塗料料金を算出することなどできないのです。
その代わり、塗装職人では完工後に塗装保証をつけます。
それが、弊社が手がけた塗装工事に責任を持っているという自信の表れなのです。
【参考動画:塗装をして2年で外壁がはがれる悲劇 安さが魅力の業者も倒産!?】
公共の管理物でも管理の仕方で状態は変わる
家というのは、何も頑丈に建てれば将来安泰なわけではありません。
何もしなければ家は傷みますし、家主の手入れや補修工事があってこそ、家は長持ちするのです。
先日見かけた市が管理している公園と建物を例に見てみましょう。
この写真はとある川沿いの公園なのですが、久々に行ったところ綺麗になっていました。
前に通りかかった時は草がボウボウに生え、歩ける状態ではありませんでしたが手入れされて歩けるようになっていました。
実はこの公園、税金で市が整備をしているのですが、市の整備だけではなく近所のボランティアによる協力も得て整備をしています。
それですので、多少草が生い茂る時期があっても、公園としての環境を保っているのです。
しかるべき整備工事をして、日々の整備は周辺住民が行う。
こうすることで、整備工事の効果が何倍もの効力を発揮します。
しかし、同じ市の税金で整備するこちらの歩道橋は放置されたままの状態です。
もともとは市の税金をつかってしっかりと建てられた歩道橋も、経年とともに歩道橋のあらゆるところにサビがでて、いつ何時事故が起きてもおかしくない状態……。
実はこの歩道橋と公園は、所在する市が違います。
歩道橋のある市はセントラル企業が撤退をしてしまい財政的にも辛い状況の市のため、補修工事に手が回らないのでしょう。一方、公園の整備が行われている市は財政的にもさまざまな補助金制度などが充実していることから、こうした整備もきちんと税金を使って行われています。
歩道橋は、このままの状態を放置すればいずれ事故になるか撤去することになるでしょう。
いくら最初に建てたときにしっかりと建てたとしても、しかるべき処置をとらなければ長持ちさせることはできないのです。
家も同じです。
多少でもお金をかけてしっかりと補修し、自分でもできる限り手をかけて維持をした家と、建てたときはお金をかけたけどその後放置した家。
どちらの家がその後10年間維持できると思いますか?明らかに補修し、自分でも手をかけて維持した家でしょう。
だからこそ、適切な補修が家には必要なのです。
塗装工事とは、この適切な補修をすることこそが最大の目的といえます。
電化製品の値引き交渉とは違う塗装工事の値引き
よく大手家電量販店などに行きますと、「他の家電量販店ではここよりも安かった」と店員に伝えることで、更に商品の値引きをしてくれる場合があります。
もちろんそこにはさまざまな値引きのルールがあり、その中でお店が損をしないラインでの値引きなのですが、そうした値引き交渉を塗装工事にもしてくる方がいらっしゃるのです。
しかし、同じ電化製品であれば仕入れ値などの価格差などで量販であれば値下げが出来る場合がありますが、塗装工事は会社によって工事内容がまったく違います。
塗装工事において、他社と比べて値引き交渉を行うというのは、違う商品を並べて価格交渉しているようなものなのです。
家電製品と違い、塗装工事は安くしようとした場合、質が保ったまま価格を下げると赤字になってしまいますので、最低限の儲けを確保するために工事の質を落とします。
つまり質の良い工事をする業者と、安い工事する業者を同じ価格で比較することはできません。
安い値段の工事は、必ず何か理由があります。
【参考動画:外壁塗装の相場に関わる7つの理由】
工事の瞬間は、安く工事ができて得をした気分になるでしょう。
残念なことに…薄めてシャバシャバ状態で塗った塗料も、希釈率通りに薄めた塗料も、塗り上がりは全く同じに見えるのですから。
塗装工事の価格交渉は、工事本来の目的を見失うことになってしまうのです。
お客様が工事をしようと思った理由はなんですか?
安くて数年保てばいい工事ですか?それともこの先10年間は保障してもらえる工事ですか?
価格ではなく、本来の工事の目的を見定めることから工事を依頼する業者の比較をしてみて下さい。
※参考 これは製品に問題があった屋根材パミールに塗装をしたお宅です。パミールは塗装をしても屋根自体が剥がれてしまうので意味がありません。塗ってどうなるか?結末はどうなるか? それは自己責任にになってしまうのです。
【欠陥商品と言われるスレートパミール屋根解説の参考記事】
塗装工事とは劣化した家の延命措置をするということ
塗装工事の目的は、10数年住んできた家にさらなる延命措置を施すためです。
壊れている箇所を補修し、雨漏り原因になりそうな箇所は補強し、屋根と外壁全体にしっかりと塗料を塗ることで塗膜を張る。
こうした補修、補強をすることで家の寿命を延ばします。
よくある勘違いなのですが、塗装工事をして家が新品同様になると思っていらっしゃる方がいます。
確かに見た目は綺麗になりますが、新品にはなりません。
【参考動画:修理と塗装で新築風に蘇らせる】
家は、建ってから10年経っていれば10年なりの劣化をしており、その劣化を最小限に食い止め、その後10年間付き合っていけようにすることが塗装工事なのです。
また、これもよくあるのですが……塗装イコール防水だと勘違いされているお客様がいらっしゃいます。
塗装はあくまでも家のコーティングではありますが、防水ではありません。
防水するためには、しっかりとした防水業者の工事が必要なのです。
雨漏りを修繕し、雨漏りを防ぐための防水工事をし、家全体に塗膜を補強するために塗装をする。
これらの工事をしっかりと行うためには、隅々まで楽に手が伸ばすことのできる足場と、大工や塗装、防水など職人の技術、そして塗料がいります。
よく「高めに金額を設定してるんだろう?騙されないぞ!」と勢い込んでお見積もり依頼をされる方もいらっしゃいます。
ネットなどで、悪質な塗装業者の情報が溢れていますので、身構えてしまうのは分かるのですが、弊社では価格を必要以上に高く設定しているものはありません。
どうか見積書の項目をひとつひとつご覧になってみて下さい。
疑問のある工事項目は、「これはなんでこの価格なのですか?」とお聞き下さればいつでもお答え致します。
それくらい、塗装職人の見積書は明白です。
【参考動画:外壁塗装の見積書を紐解く】
塗装工事はアミダクジと同じです。工事の内容を選んだスタート地点を間違えてしまいますと、必ず悪い結果につながります。
どうかスタート地点を間違えないで下さい。
お客様が望む工事はどんな工事ですか?
塗装職人では、足場・職人・工事内容について最高のものをご用意しています。
不必要なものはすすめません。お客様の家を長持ちさせるために必要と思われるものをご提案します。
ですから、その内容に見合った金額にはなりますが、工事には責任を持ちます。
どうか今一度、塗装工事に『何を求めるのか』を考えてみて下さい。