陸橋の補強改修塗装から考える 雨漏りを防ぐこと、補修することの難しさ

これまで、家の雨漏りというのは予測が難しく、また補修するのも本当に難しいものだとお話してきました。
たまにお客様ご自身で雨漏りの補修(DIY)をされて、状況が悪化してしまったお家に見積もりに伺うことがあります。
その際に、使用されている塗料によっては手の打ちようがない状況もあるのですが、お客様にご説明を差し上げても「そうはいっていっても、プロなんだからなんとかできるでしょう?」とおっしゃることも……。
家の塗装や補修というのは本当にデリケートなものなので、材料の使い間違いで取り返しのつかないことになります。本当に全く手の打ちようが無い状態というものが、存在するのです。
今回は、大手施工会社が手がけた鉄道の陸橋塗装を例にあげて、いかに雨漏りがやっかいで、塗装防水の知識が無いと手に負えないものなのかということをご説明したいと思います。

鉄道の陸橋 専門家でも予測しきれない雨漏り

まずは、この写真をご覧ください。

陸橋の上げ裏部分(屋根のように突き出している部分の裏側)に、白くもやもやとした染みのようなものがあるのはお分かりになりますでしょうか?
これは、水が走りその部分のアルカリが抜け水あかのようになっている現象です。

酷い状態が、その漏水の時に起こる現象がエフロレッセンス出ている状況で、雨水がコンクリート内に侵入し、中の水酸化カルシウムと混じって白く染み出たものが、空気中の炭酸ガスと反応した際に起こる現象です。時には白く盛り上がり、鍾乳石のように成長して氷柱状になることも。

陸橋などを施工した際のコンクリートは、内部に隙間があるため必ず雨水などが侵入し、うまく排出されなかった水は雨漏りとなって現れます。

そんなコンクリート内部の構造についても、ご説明したいと思います。
分かりやすいのが、こちらの写真です。

道路沿いに作られた、コンクリートブロックの外壁が崩れたものなのですが、モルタルを流し込んだコンクリートブロック内側には、モルタルとブロックの間に隙間があることが分かります。さらに鉄骨とモルタルの間にも隙間が…。
陸橋の場合は、モルタルではなくコンクリートを型枠に流し込みます。
コンクリートを流し込みますと、イメージとしてはぴっちりと隙間無く中身が詰まっている状態を想像されますが、実際はこのようにコンクリートブロックのように内部には隙間があり、この隙間に雨水が入り込み縦へ横へと水道<みずみち>が広がっていくのです。

もともとこの陸橋には、雨漏りが起こりそうな場所には、選防水というパッチを当てるような形で塗装がしてありました。とはいえ、大手建設会社が行った工事でも、完全には雨漏り箇所を予測することは不可能なのです。
つまり、熟練の職人でさえも、雨漏りが起きる水道<みずみち>を予測するのは困難といえます。

雨漏りは必ず起こる だから必要なメンテナンス計画

上述しましたように陸橋の防水塗装は、水道<みずみち>ができてから絆創膏的な目的で防水をしているのではなく、必要と思われるところを線防水しています。
雨が入ると予測される入り口、直下のところなどを塗っていますが、それでも雨水は人間の予測を遙かに超えた動きをするため、このように雨漏りとして出てきます。
もちろん、この陸橋をつくった大手施工会社は、雨漏りも織り込み済みなので数年スパンで塗り直しや補修などのメンテナンス計画をしているでしょう。また陸橋はもともと外にあるものですので、多少の雨漏りであればそこまで大きな問題になりません。
しかし、もしもこれがメンテナンス予定の無い戸建ての防水塗装だったら…雨漏りがおこった時点で大問題です。

一戸建てにもメンテナンスが必要

一戸建てのメンテナンスは、車の車検のように特に国に決められた時期はないため、持ち主の方の考え方一つで決まります。
家を建てた当初から、ハウスメーカーなどと相談をして「家の再塗装はこの時期にしましょう、このような不具合が予想されるのでメンテナンスはこの時期に…」などと話し合っている方はいません。いざ雨漏りが起こってから、どうしようかと考える人がほとんどです。
しかし一戸建てこそ、メンテナンス計画が必要といえます。
なぜなら、家に不具合が出る前におこなっているメンテナンス工事と、雨漏りなどの不具合が起きてから修繕工事では、まったく家の劣化度合いも工事にかかる費用も違うからです。

雨漏りは、表に見えているものだけが原因のすべてではありません。
さまざまな内部構造や、外壁に塗装してある塗料、下塗り材、シールなどすべてが複合して『雨漏り』という結果が出ています。

また雨漏りを補修して再塗装する場合、塗料や下地材の組み合わせは、メーカーによって細かい取り決めがあり、簡単に塗装はできません。
塗料表の一覧はホームページなどで公開されていますが、その表を使っても壁塗装の際に使う塗料は上に塗る防水剤と別メーカーの場合などもあり、各メーカーの一覧をベースにさらに組み合わせを考える必要があります。
つまり、プロが見ても塗料や防水材の組み合わせを考えるのは、非常に難しい作業なのです。

雨漏りを安易に補修してしまうことの怖さ

ここまで雨漏りについての怖さ、そして補修の難しさについてお話しいたしました。
大手施工会社や、塗装のプロでもなかなか予測ができない雨漏り。
そして補修する塗料や材料選びの難しさ。
ちょっと軒下に雨漏りがあるからと、家を建てた際の経緯や雨漏りしている箇所の内部も調べずに雨漏り補修をしてしまうと、最悪の場合二度と塗装できなくなり家が朽ちるのを待つだけになります。

塗料は一度塗ってしまうとはがすことが難しく、最初に塗ったものを下地にして塗り重ねていくことしかできません。
どんな物事も同じですが、土台が悪いとどうしようもないのです。
間違った材料を塗ってしまえば、もう防水工事が出来なくなってしまいます。
もちろん、私たちもプロなので最悪の状況だとしても、その中でどうにか手立てがないかは考えます。それでも、どうしてもできないことがあるのも現実です。
例えるなら、名医がどんなに手をつくしても、亡くなる患者がいることと同じです。
家もまちがった塗装をしたことで、そこが病巣となってしまいますと、どんなに手を尽くしても直せない場合があるのです。

昨年担当した苦労した防水工事です

塗装職人で積み上げてきた経験と知識でお客様に安心を提供したい

私たち塗装職人は、みなさまの家を守るために、さまざまな研鑽を積んでいます。
塗装職人の現場では、一級塗装技能士が必ず職人チームの中にいます。なぜなら、技術や知識が塗装するにあたって必要だからです。
塗装というのは、一見するとただ壁を塗れば終わる簡単な作業に見えます。
それでも、塗るための塗料や下地の相性を判断するというのは単純な作業ではありません。
メーカーのパンフレットにあるのは、あくまでも推奨された気温で、風がない状態で計測された数値です。
実際建っている家で、推奨された気温で、風がないというのはどのくらいあるのでしょうか?
そんな日がほとんど無いからこそ、職人の経験値が必要となります。
ホームセンターで「屋根用塗料」「壁用塗料」「シリコン塗料」などがあります。
表示には、「どんな旧塗膜にも対応」などと書かれていますので、安心して購入される方もいるでしょう。
でも、その塗料は今後さらに重ねて塗ることはできますか?
本当に家の壁材に合っているものですか?
間違った塗装をしたことで、大事にならないように雨漏りについて少しでも分からないことがありましたら、お気軽にご連絡ください。
僕たち塗装職人が持つ技術で、お客様の家を一緒に支えられれば嬉しいです

こちらは塗装工事のトラブルにあった方の動画です

松尾
若い時からずっと大手の大規模修繕の防水関係に携わっていたり、官公庁の仕事も多くこなしてきました。 防水関係の施工には大変優秀な技術を持っています。仕事熱心で常にお客様の立場に回り物事を考えて行動しています。 雨漏り対策も得意分野で、2人の子供を抱えて毎日仕事に励んでいます。

些細なことでも構いませんのでお気軽にご連絡ください

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