本日は青葉区梅が丘で外壁・屋根塗装などを行うための下準備として高圧洗浄をしていきます。
担当する職人は一級塗装技能士であり、塗装指導員の免許も所持する大ベテラン川口。
築15年というこちらのお宅のコロニアル屋根には、どこのお宅でも大体そうではあるのですがコケが一面を覆うようにびっしりと生えていました。
特に屋根は付着物が残った状態で塗装をすると、下地と塗料がしっかり密着できず塗膜が剥がれやすくなることも。高級塗料をたっぷり使用して厚膜に仕上げても、すぐに剥がれてしまっては意味がありませんのでここで丁寧に洗い落としていきます。
川口一人での作業のため洗浄中の写真がないのですが、水洗いではエンジン駆動式の防音型高圧洗浄機を使用します。最高150キロ圧で噴射されるジェット水流で家全体をしっかり洗っていきます。
屋根はコケや藻で滑りやすくなっているので、足元に気をつけて下の方からスレート(屋根材の)一段ずつに水を当てて汚れを削り落すような感覚で洗浄。150キロ圧の威力というものは、なかなか文字では伝わりにくいかもしれませんが、ゴム長靴に当ててしまうと穴が開いてしまうほどです。もちろん、手などに触れてしまえば大惨事になってしまいまうので取扱いには注意を要します。
屋根全体を洗い終えたら、次は外壁や軒、ベランダ内などの洗浄です。ベランダにはウレタン塗膜防水を行うので、やはりこちらも念入りに洗うことで下地とウレタンの密着性を向上させます。
外壁については、洗浄不足で塗膜が剥がれるということはあまりないのですが、付着物によって養生がしっかりくっつかないことも考えられます。養生は塗装しない部分に塗料を付着させないようにカバーしたり、塗り分けの線をきれいに出す役割があります。その養生に隙間があれば、そこから塗料が漏れて汚してしまう恐れも。そうならないためにも、外壁を含め家全体を入念に洗うことがとても大切です。
こちらが洗浄が完了した状態の写真です。屋根を覆っていた茶色っぽいコケはきれいさっぱり取り除かれましたね。白っぽく見えているのは、弱くなった古い塗膜が剥がれ落ちた素地。この状態にまでなったら、次に塗布する下塗り材のシーラーがよく浸透していきそうです。
塗料と屋根材の接着剤の役割を果たすシーラーは、下地がしっとりと濡れ感が出るまで塗布します。傷みが激しいと内部に吸込まれてしまうので、吸込みが止まるまで塗り重ねていきます。
同様に水洗いを完了させたベランダ、下屋根も見違えるようにきれいになりました。
塗装工事では塗ることに主眼が置かれがちだと思いますが(もちろんそれも重要ですよ)、その前段階の、施工が完了してからは目で見ることのできない工程で塗装の持ちや耐久度が変化してくるのです。
一つ一つ丁寧に工程を踏むことで、家をしっかり保護してくれる耐久性の高い厚膜に仕上げていきます。