今回は過去の工事事例から、3月9日に栄区で行った養生作業について書きたいと思います。
施工は一級塗装技能士であり、塗装指導員でもある川口が中心となって進めていきました。
前日も土間や門扉に養生をしていましたが、本日は広範囲を覆う作業になります。
外壁を塗る際に、はみ出しや塗料が飛散して付着することに気をとられると塗替えスピードも落ちがちです。手際良く、かつ、しっかり塗膜をつけていくためには塗装前の準備が大切です。
玄関ドアや窓、給湯器やガスメーターといった塗替えをしない部分をマスカーで包み、テープで固定します。このマスカーはビニールの端にテープがついた養生用の資材で、ベランダや下屋根など足を乗せる場所には厚手で滑りにくいノンスリップマスカーというものも使用しています。
養生は塗料の付着を防ぐためだけではなく、塗り分け線をしっかり出すためにも行います。
サッシ周りや軒と壁の境界線がガタガタしていては見栄えがよくないので、マスキングテープを真っ直ぐに張ることでラインがきれいに出るようにします。また、こちらのお宅の外壁は2色で塗り分けするので、その境目にもマスキングテープを貼って塗装していきます。
場所によってはテープを張れない場合もありますが、その際はハケのみで線出しをしていくことになります。職人の技量や経験が問われる作業とも言えのではないでしょうか。
(写真の日付が2/9になっていますが正確には3/9です)
この養生作業、マスカーで塗装しない箇所をぴったり覆っていくのですが、全てを密閉するわけではありません。玄関ドアは開けられなくなっては困りますので、全てを一体で覆うのではなく開閉できるようにパーツごとに張っています。
お客様の日常生活に影響が出ないように配慮しての養生作業です。
ただ、窓はどうしても全て覆うことになることが多いので塗装工事中はご不便をおかけてしてしまいます。
エアコンの室外機はメッシュ状のカバーをかけ、給湯器は排気口や吸入口を塞がないように養生。こういった箇所を密閉して機械が故障してしまう可能性もあるので、覆う所とそうでない所には気をつけます。
こちらのお宅ではありませんが、他に養生をするものとして、植物や車といったものがあります。植物や植木に塗料が付着してしまうと、その部分を切ってしまうしかなくなるため、こちらもマスカーで覆います。
ただ、ぴったり覆ってしまうと植物も呼吸をできなくなってしまうので、空気が入るように(配慮はしますが、枯れてしまった際の保障などは出来かねます)。車は専用のシートをかけて車体に傷がつかないようにカバーします。
塗り替え前には徹底して養生をすることで、安心して作業を開始することができます。塗料の付着予防をしておくことで、塗装後の修正は全くなくなるわけではありませんが、必用以上に行うことがないので効率的なのです。
次回は水切りの塗替え作業に入っていきます。