今回は横浜市保土ヶ谷区で行った養生の様子をお届けします。
担当した職人は一級塗装技能士の川口です。
前回は床と玄関周りの養生をしたので、本日はそれ以外の塗装しない場所を覆っていきました。
塗装工事における養生は、作業をする職人にとって欠かせないものですが、お客さまから見ると、そんなに大切なことなの?と疑問に思われるかもしれません。最終的にはゴミとして捨ててしまうものですから、簡易的でいいのでは?と。
養生をきっちり行って塗装する利点は、付着防止をしてあるからこそ、作業を思い切ってできるということです。どこかに塗料が飛散しないか、誤って付着させないかと気にしながらの作業は、塗替えという一点に集中することが難しいです。そのため、作業スピードも遅くなってしまいがちです。
塗装をしない箇所に塗料が付着した場合、最後にシンナーで拭き取り掃除をするのですが、全ての箇所に必ずしもシンナーが使えるとは限りません。その面の塗料が落ちてしまったりすることもあるので、可能な限り付着させないことが望ましいのです。
また、養生は塗料の付着を防ぐためだけでなく、サッシ周りや軒と外壁の境界などの見切り線をきれいに出す目的もあります。こういう箇所のラインがガタガタしていると、肉厚に塗膜が形成されていたとしても、仕上がりがよく見えません。塗装は美観要素も関係するため、塗り分けを真っ直ぐにするためにも、養生は行うのです。
窓はテープとビニールが一体になったマスカーで覆い、上からテープでしっかり貼り付けておきます。場合によっては、窓の開閉ができる養生にすることもありますが、基本的にはこのような密閉状態での施工になります。
ベランダ内の床にはブルーシートを敷いて、上からテープでガッチリ押さえます。手すりもブルーシートで包み、さらに、その上からノンスリップマスカーという滑りにくいマスカーを被せました。手すりはベランダ内の塗装をする際に、足をかけて昇り降りすることもあり、滑りにくくしています。
建物の基礎もマスカーを張って塗料の付着予防をしました。
次回は鉄部や雨樋の施工に入っていきます。