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栄区公田町の外壁と屋根。ライン出しの腕が鳴る、シャープなツートーン

目次

現調

今回の現場は築8年ほどのコロニアル屋根、サイディング外壁のお宅。塗り替え前は濃いめのブルーと白のツートーンカラーが印象的な外壁です。サイディング目地のシーリングはひび割れがひどく、奥に入っているバックアップ材が見えていました。こちらは水洗い後に、既存のシーリングを撤去して新たに打ち替えていきます。

下準備

高圧洗浄

洗浄前

まずは塗り替え前には欠かせない家の水洗いをしていきますが、特に屋根の場合は、付着物がついたまま塗装をしてしまうと、下地と塗料の密着がはかれなくなり塗膜が剥がれやすくなってしまう恐れがあるのです。

耐久性の高い肉厚な塗膜に仕上げても、長持ちせずすぐに剥がれてきては意味がありませんよね。それを防ぐためにも、洗浄は入念に行ってコケやカビ、土といった汚れを徹底的に落とす必要があります。

お宅によっては一面にコケが生えているところも珍しくはありませんが、洗浄前の屋根の状態を見る限り今回のお家はコケの発生はそこまで多くないようです。雨樋の中には砂がたまっていたり、外側はカビで汚れていました。

ベランダ周りは日の当たらない面のサイディング外壁にはカビが生えて緑色に変色している部分がありました。

水洗いに使用するのはエンジン駆動式の高圧洗浄機ですが、こちらは最高150キロ圧で水が噴射されるとても強力なタイプ。屋根ではスレートに沿い、このジェット水流をしっかり当てて付着物を取り除きます。その勢いから、洗うというよりは削り落すと言ったほうが的確かもしれません。

雨樋の中もきれいにし、屋根が完了したら軒や外壁への洗浄に移っていきます。サイディング外壁の汚れ、カビも可能な限り入念に洗い落しました。

洗浄後

洗浄後はこのように汚れが落ち、すっきりときれいになりました。これにより、下地と塗料の密着も向上して剥がれにくい塗膜が形成できると思います。

水洗いを終えてから、ベランダの手すりに養生を行いました。本格的な養生は後日また行いますが、手すり部分に足をかけて移動することがあるため、先に破れにくいブルーシートでくるんでいます。

養生

お客様の日常生活に影響が出ないように配慮しての養生作業です。ただ、窓はどうしても全て覆うことになることが多いので塗装工事中はご不便をおかけてしてしまいます。

養生は塗料の付着を防ぐためだけではなく、塗り分け線をしっかり出すためにも行います。サッシ周りや軒と壁の境界線がガタガタしていては見栄えがよくないので、マスキングテープを真っ直ぐに張ることでラインがきれいに出るようにします。

こちらのお宅の外壁は2色で塗り分けするので、その境目にもマスキングテープを貼って塗装していきます。場所によってはテープを張れない場合もありますが、その際はハケのみで線出しをしていくことになります。職人の技量や経験が問われる作業とも言えのではないでしょうか。

外壁を塗る際に、はみ出しや塗料が飛散して付着することに気をとられると塗り替えスピードも落ちがちです。手際良く、かつ、しっかり塗膜をつけていくためには塗装前の準備が大切です。

玄関前など土間は人が頻繁に歩く所ですから、破れにくい厚手のブルーシートを使用して養生。張る部分の形状に合わせて覆い、シートの四隅はテープでしっかり貼り付けて固定、歩いたときにずれたり足を引っ掛けてしまわないようにしました。

玄関前のジャバラ式の門扉には、マスカーというテープとビニールが一体になった資材で全体を覆って塗料が付着しないようにしています。塗料の付着は誤って触れる以外にも、飛散してついてしまうこともあるため、塗り替えをしない所は念入りにカバーをします。

玄関ドアや窓、給湯器やガスメーターといった塗替えをしない部分をマスカーで包み、テープで固定します。このマスカーはビニールの端にテープがついた養生用の資材で、ベランダや下屋根など足を乗せる場所には厚手で滑りにくいノンスリップマスカーというものも使用しています。

この養生作業、マスカーで塗装しない箇所をぴったり覆っていくのですが、全てを密閉するわけではありません。玄関ドアは開けられなくなっては困りますので、全てを一体で覆うのではなく開閉できるようにパーツごとに張っています。

エアコンの室外機はメッシュ状のカバーをかけ、給湯器は排気口や吸入口を塞がないように養生。こういった箇所を密閉して機械が故障してしまう可能性もあるので、覆う所とそうでない所には気をつけます。

こちらのお宅ではありませんが、他に養生をするものとして、植物や車といったものがあります。植物や植木に塗料が付着してしまうと、その部分を切ってしまうしかなくなるため、こちらもマスカーで覆います。

ただ、ぴったり覆ってしまうと植物も呼吸をできなくなってしまうので、空気が入るように(配慮はしますが、枯れてしまった際の保障などは出来かねます)。車は専用のシートをかけて車体に傷がつかないようにカバーします。

塗り替え前には徹底して養生をすることで、安心して作業を開始することができます。塗料の付着予防をしておくことで、塗装後の修正は全くなくなるわけではありませんが、必要以上に行うことがないので効率的なのです。

屋根

ケレン・サビ止め

屋根鉄部の塗装に入ります。まずはケレンをして鉄部に細かな傷をつけます。これは、ツルっとした鉄部表面を研磨することでわざと傷をつけることをいいます。細かな傷が塗料の引っ掛かりになるので、塗料が剥がれにくく長持ちするのです。

今回は少し目の粗いサンドペーパー(紙やすり)を使用して下地を擦りました。他にはナイロン不敷布のマジックロンやハンドパッド、皮スキ(金ベラ)などを使うことがあります。サビが発生しているところは、この時点で入念に削り落しておきます。

また、築年数が10年ほど経過しているお宅では、たいがい屋根鉄部を留めている釘が抜けかかっています。これは家の歪みや地震などによる動きが重なり、留めてある釘が緩んできてしまうからです。このままにしておくことで、直ちに影響が出るとは言えませんが、ごくごくまれに雨押さえが飛んでしまったというような事例もありますので、塗替えの際は釘の打ち直しもしてもらいましょう。

Sloped rooftop with gray shingles and red metal trim, scaffolding along the edge, with a white building in the distance.

ケレンが完了したら鉄部の下塗り、サビ止め塗布を行いました。これはサビが発生することを防いで、傷みやすいと言われる鉄部の耐久性を高める働きをします。今回使用するサビ止めは赤錆び色で、これは仕上がりの色に合わせて選択。

まずは細かな部分から塗り始めます。ローラーの入りにくい部分を刷毛で塗り込み、塗り落しや掠れ、ムラを防いでいきます(専門用語でダメ込みとも)。フラットで広い面はローラーでたっぷりサビ止めを塗布。材料の性能を引き出すために、量は多すぎず少なすぎず、適切にムラなく塗ることが大切です。

雨押さえ(棟押さえ)のみだけではなく、雪止め金具や小口、下屋根の鉄部にも塗り込んで下塗りは完了となりました。

下塗り

下塗りです。使用するのは一液ベストシーラー。この材料を染み込ませるようにたっぷり塗布することで、下地をしっかり固めて強化。また、塗料の密着度も向上するので、剥がれにくい塗膜を形成することが可能になります。

特に傷んだ屋根の場合、一度シーラーを塗布しただけでは、内部に全て吸込まれてしまうこともあります。その場合は、表面が濡れたようにしっとりするまで何度かシーラー塗布を繰り返してから塗り替えに入ります。

Sloped roof with dark slate shingles and red edge trim; scaffolding with a glass panel visible in the background.

下塗り完了後の屋根は光が当たるとうっすら光沢が輝いていますね。惜しみなく塗布したシーラーで、塗料の密着性が向上されたと思います。次回からは屋根の中塗りに入っていきます。

中塗り

屋根は外壁などに比べ、紫外線や雨風を遮るものがほとんどありません。一年中そういったものに晒されているというのは、屋根にとって過酷な環境とも言えます。そのため、耐久性のある塗装でしっかり保護することが重要になります。

Scaffolding wrapped in green and white construction netting along a building under a clear blue sky

屋根塗装の前に、すでに張ってあるメッシュシートに加えてマスカーでさらに養生をしました。段々になっている部分や隙間から、塗料が飛散することを防ぐためです。塗装工事をする際は、ご近所にもご迷惑がかからないように十分に配慮をして施工を進めていきます。

こちらのコロニアル屋根はスレートの目地が深いため、ローラーだけではとても塗りづらい形状です。均一なしっかりした厚みの塗膜をつけるために、先ずは刷毛塗装をします。専門用語で『ダメ込み』とも言われるこの作業、一ケ所ずつ刷毛で塗るのは手間も労力もかかりますが、あとから修正していくより効率的でスピードアップにも繋がります。

Close-up of a white sign with handwritten Japanese characters resting on dark roof shingles during work.

ダメ込み後は全体に塗料を重ねていきます。細かな部分は仕上がっているので、ローラーを縦横に転がしてスレートの平面部分を仕上げました。塗料はふんだんに重ねますが、場所によって塗膜の厚みにムラがあってはいけないので、ローラーをよく転がして均等に塗布していきます。中塗り後、以前はブルーグレー系だった屋根が、深みのあるブラックに変化しました。

上塗り

Close-up of a hand holding a white sign with handwritten Japanese characters, in front of a dark shingled roof.

中塗りが十分に乾燥したことを確認してから上塗りに入ります。塗り終えた下屋根の様子です。たっぷり塗料を重ねているので、艶やかな塗膜に仕上がっています。

Sloped dark roof with small rectangular vents and scaffolding along the sides of a residential building under construction.

大屋根です。中塗り時点でも塗膜の厚みは確保していますが、上塗りを重ねることでより厚みが付加されますし光沢が増します。

Gloved hand using a small tool to lift a black roof shingle during maintenance.

屋根塗装はほぼ完成していましたが、下屋根の一部の上塗りも行いました。ローラーの入らないと細かなころには刷毛で塗料を置くように塗布していきます。

縁切り

大屋根

Gloved hand using a putty knife to spread sealant on black roof shingles while working on a repair surface.”, “Close-up of roof repair with a knife applying waterproof sealant to dark shingles.”, “Roofing work: a putty knife spreads sealant on the glossy black shingles.”, “Sealant being applied to roof shingles with a metal scraper during maintenance.”, “Dark roof shingles being sealed with a wooden-handled tool (putty knife).”]} }{}? Wait ensure valid JSON. I included stray characters. Need proper JSON. Remove stray quote characters. Let's produce clean. {

大屋根の縁切りに入ります。縁切りとは屋根材同士の重なりに隙間を空けることを言います。塗装をすると、その屋根材同士の重なりが塗料によって埋まることがあるのです。

ここが詰まった状態ですと、わずかに空いた隙間から入った雨水が吸い上げられたり、屋根材の突き合わせから侵入した水の逃げ場がなくなってしまい、雨漏りに繋がる恐れも。そのため、カッターやタスペーサーといわれる縁切り材を使用して、縁切りをします。

この縁切りですが、はじめての塗装の場合はほとんど必要ありません。すでに隙間は空いていますし、塗料をたっぷり塗布しても重なりが埋まることはないからです。ただ、断熱や遮熱塗料のような、特に厚膜に仕上がるものの場合は必要になります。また、屋根の傾斜があまりない場合も検討しましょう。

2回目以降は塗膜の厚みが増すことになるので、縁切りは必要になってきます。はじめての塗装でも、そうは言われてもやっぱり心配…というお客さまには縁切りを行っていますので、ご相談頂ければと思います。

下屋根

Close-up of a wooden tool pressing on wet black roof shingles beneath a white gutter, showing construction work in progress.

もちろん下屋根の縁切りを行います。水切りカッターなどを用いて、屋根材の隙間を空けていきました。これで雨漏り発生の心配もなくなると思います。

外壁

ケレン・サビ止め

Gloved hand presses a black sealant strip along the bottom edge of white siding.

水切りの塗替えをスタート。水切りとは、雨水が外壁を伝い、家の土台部分に浸透しないようにするためのものです。土台から水が染み込んでしまうと、家自体を傷めることに繋がりかねません。その対策として取り付けてあります。

まずはケレンをして下地の表面に細かな磨き傷をつけていきます。鉄部は表面がツルツルしているので引っ掛かりがなく、そのまま塗料を塗布しても塗膜が剥がれやすくなってしまうので、必ずこのような研磨作業が必要になってくるのです。

また、サビが見られる際もこのときにしっかり削り落していきます。ここではサンドペーパーを使用していますが、ケレン道具にはナイロン製たわしのマジックロンや皮スキ(金ベラ)、他にはサンダーといった電動の研磨工具があり、場所や状況によって使い分けをしています。

サンドペーパーは使いやすい大きさに切り、折りたたんで外壁との隙間にも差し込むようにしながら擦っていきます。

こういう作業は塗料を重ねてしまえば見えない工程なので、やらなくても分からないかもしれませんが、塗装から時間が経過すれば耐久性の違いとして差が出てきてしまうのです。

高圧洗浄や養生、ケレン作業といった、塗替え前の工程が後々までついて回るのが塗装工事と言えるかもしれません。仕上がった後に見えても見えなくても、ひとつひとつの工程を念入りに行う職人たちです。

Gloved hand smoothing sealant along the base of vinyl siding with a putty knife; a paint bucket and blue tarp are nearby.

ケレンを終えたら、サビ止めを塗布します。サビ止めとはその名が表す通り、サビが発生することを防ぐ下塗り材。今回使用したハイポンファインデクロは、高い防錆能力に加え、乾きが早いのが特徴です。速乾であれば、次の工程にも早く入ることができますね。

サビ止めは仕上がりの色に合わせて選ぶので、今回水切りは現状の白のままなので、サビ止めも白色を。ほかによく使われている色は赤錆び色やグレー、茶などです。

外壁に材料をつけないように気をつけながら、刷毛でたっぷり塗布していきました。鉄部は傷みやすい箇所でもあるので、サビ止めで耐久性が向上されるように下塗りしています。

下塗り

シリコン浸透シーラーを塗布して、下地と塗料の密着度を向上させました。

こちらの材料は水のようにサラッとした液状の材料。ローラーに材料を含ませ、壁に転がすとしゅわしゅわと泡がはじけるような小さな音がします。サイディングの目地に沿わせ、縦にも転がすことでムラなく下塗りしていきます。

屋根上の壁には、雪止め金具を支えにして塗装。勾配がかなりあると滑り落ちてしまうからなのですが、こちらのお宅のように支えるものがない場合は、もう一人の職人を呼んで支えになってもらうことも。

中塗り

白い面

Worker wearing a glove applying sealant along the white gutter edge beside light siding, with masking tape and green-sashed shingles nearby.

中塗りです。仕上げた軒裏にはマスキングテープで養生をしているので、塗料のはみ出しに気兼ねすることなく塗り進められます。

こちらのサイディングボードは溝が深めになっているので、ローラーでは濃厚な塗料が窪みにしっかり付着しません。そのため、大き目の刷毛を使って溝を塗ったあと全体に塗料を塗布していきます。

先に塗りにくい箇所を仕上げることで、掠れやムラを防いで均等な塗膜をつけていくのです。これは外壁に限らず、付帯部分や屋根塗装でも行っており、専門用語でダメ込みと呼ばれています。

白い塗料を刷毛にたっぷり含ませ、窪みの奥まで塗布してから凸面にも塗り広げます。破風下の外壁は座った体勢では塗りにくいので、寝転びながら塗装しました。滑り落ちてしまっては危険なので、雪止め金具を支えにしての作業です。

別面のダメ込みです。大き目の平バケでサイディングボードの凹部分に塗料を重ねていきます。このようにして、塗料の塗りムラや掠れを防いで均等な塗膜に仕上がるようにしていくのです。目地シーリング部分には縦に刷毛を動かして、こちらもしっかり塗り込んでおきます。

溝への塗布が完了したら、今度は先ほどより大きめの刷毛で凸部分を含めて全面に塗料を重ねていきました。平滑で塗料のきれいな光沢が出るように、美観も意識して刷毛を動かします。

塗装は塗膜によって家を傷みから守ります。剥がれにくいことはもちろん、耐久性のある厚膜に仕上げることが重要になります。

完了(白い面)

Close-up of a house eave under repair with masking tape along the trim and roof edge, blue sky above, and a piece of guttering visible.

壁に凹凸があると塗料の付着を一定に仕上げることが難しいのですが、塗膜の厚みに差があれば耐久性にも影響が出てきてしまいます。可能な限り均一な塗膜を形成して、紫外線や風雨から家を長く保護できる塗装に仕上げていきます。

少しクリーム色がかった外壁が白く塗替えられました。雰囲気も少し明るくなったように感じます。

雨樋との隣接面は、隙間に平らな小さい刷毛を差し込んで、奥まで塗布しています。よほどのことがないとあまり目につく場所ではないかもしれませんが、どのような箇所でも念入りに塗装することには変わりなく、しっかりと塗膜をつけています。

こちらの写真を見てみますと、同じ色の塗料を使用しているはずなのに色が少し違いますよね?塗料は乾燥すると色味が濃くなるという特徴があります。

色に関しては、光の当たり具合によって見え方も変化するので、塗替えの色を決める際には色見本帳を屋外で確認することをお勧めします。

全体にたっぷり塗料を塗布して上塗りを完了させたあとは、濃紺の壁との境界にマスキングテープを張りました。こうすることで、塗り分け線をきれいにしっかり出していきます。テープとの間に隙間ができているのは目地シーリング部分を避けたためです。

紺色面

Construction scaffolding in front of a dark blue corrugated wall with metal poles and clamps, a vertical teal line, and a white gutter downspout on the right.

白い面と同じく、刷毛で溝部分から塗り進めていきます。これはサイディングの溝だけではなく、窓周りや軒との境界といった塗りにくい箇所も含まれています。あらかじめ、ダメ込みをしておきますと、後から掠れや透けのある箇所を修正していくより効率よくきれいに塗装できるのです。

シーリングの上にはこの段階では養生をしていないので、はみ出しに気を付けながら塗り進めました。ラインが少しいびつだったりしますが、塗装完了後に塗り分け線をしっかり出して、まっすぐに仕上げていきます。

ところどころ見えている緑色は、白い塗料やシーリングの上に紺色を重ねているために、その部分だけ色が鮮やかに見えています。このあと、塗料を重ねていくと周囲と同じ色になりますのでご安心を。

光の当たり具合によっては、この時点でも塗膜の輝きが見えていますね。さらに全体に中塗りを行い、上塗りをすることで塗膜の厚みも増しますし、きれいな光沢も出てきます。

上塗り

紺色面

Blue corrugated metal exterior wall panels with a white tarp and gravel at the base (construction site).

これまでと同じく、大き目の刷毛をサイディングの目地に沿いながら動かして塗料を塗布。外壁はダメ込み作業を除けば、ほとんどローラーで塗装するので、こちらのお宅のように初めから終わりまで刷毛のみでの塗替えは珍しい事例になったと思います。

施工箇所の形状や素材によって塗装道具を適時使い分けながら、美しくきっちり塗膜を形成しています。

Scaffolding beside a building with a blue wrapped pole, blue tarp on the ground, and paint splatters along the white base trim.

こちらの写真ではかなり塗料が飛び跳ねてる様子が写っていますね。ですが、外壁以外の基礎や土間にはしっかり養生をしているので、家自体には塗料を付着させることなく塗替えができました。職人が思い切った作業を行うためにも、最初に養生を念入りに行うことが大切なのです。

完了(白い面)

ベランダ内壁の窓周り、戸袋の周りや玄関横もスッキリときれいに塗り上げられていますね。中塗りでも塗膜をしっかりつけていますが、さらに塗料を重ねることで、より耐久性のある厚膜に仕上げていきます。

家を紫外線や風雨などから守るのはこの塗膜なので、剥がれにくく長持ちさせることが何より求められるのです。また、塗装は美観的要素も大きな割合を占めています。塗料を惜しみなくたっぷり重ねることで、艶やかな輝く塗装になります。

完了(紺色面)

上塗りの完了した外壁は、陽の光を浴びてキラキラとした光沢が輝いています。中塗り時点で、緑色に見えていた箇所も周囲と同じ色に仕上がりました。丁寧に3度塗りしていますので、耐久性の高い長持ちする塗装になったのではないでしょうか。

養生剥がし

塗替えしない箇所を覆っていたマスカーやマスキングテープを丁寧に剥がしていきます。塗料が完全に乾いてから取り除こうとすると、塗膜も一緒に剥がれてしまうこともあるので、生乾きくらいの状態で撤去していきます。

窓部分の養生を剥がしです。白いサッシの塗り分け線がしっかり出ています。一部、塗料漏れが起きている箇所がありますね。養生を丁寧にしっかり行っていても、100%完璧に防ぐことは難しいため、最後に拭き取り掃除をしてきれいにします。

色分け

色分けの仕上げです。まずは、白い外壁にマスキングテープを真っ直ぐに貼って線出しのための養生をします。溝があるので凹凸に沿わせて張り、できるだけ浮きを作らないように手で押さえていきます。

養生だけでは塗料が流れ込む可能性があるため、上から「流れ止め」をします。これによって、白い外壁へ濃紺の塗料が付着することを予防します。流れ止めの白い材料は乾燥すると透明になります。

Gloved hand painting black trim with a small brush along masked edge of a yellow wall outside.

色分けの準備が整ったら、小さなスジカイ刷毛で外壁の端を塗っていきます。以前仕上げた部分と、継ぎ目が出てしまわないように気をつけながら塗布。マスキングテープがあるおかげで、テープ上へのはみ出しを気にせずに塗り進められます。

塗装が完了した後は先ほどと同様にマスキングテープをていねいに剥がして完成です。塗り分けのラインを真っ直ぐきれいに出すことができました。コントラストがはっきりある外壁なので、境界がきっちり出ていると、引き締まった(シャープな)印象になります。

タッチアップ

タッチアップをして、仕上げた塗装をより完璧に近づけます。また、工事中に付着させてしまった汚れもきれいに取り除いていきます。タッチアップをするところは、塗装箇所を確認して回った際にあらかじめマスキングテープで印をつけています。そこを目印に補修塗りをして仕上げていきました。

色分けをした外壁ですが、白い壁のところに濃紺の塗料が少しはみ出ていました。また、水切り部分にも塗料の付着があったため、タッチアップ(補修塗り)をして見栄えを整えていきます。

Close-up of a white window frame with a damaged black seal along the edge and a small piece of purple tape attached.

塗装していない箇所に付着した塗料は、柔らかい布(ウエス)にシンナーを含ませて拭き取っていきます。

Blue corrugated metal exterior with several white tape strips, yellow post on the left, and an orange bench in the foreground near a window with curtains on the right.

一部の外壁に赤い付着物があったため、この部分を再塗装します。以前と同じように刷毛で塗り込んで仕上げました。

付帯部

軒裏

Wall surface with peeling paint revealing bare plaster underneath the damaged area.

この写真のように古い塗膜が大きく剥がれ落ちてしまっている状態です。このまま塗装をしても、弱った塗膜から剥がれてしまう可能性があるため、まずはケレンで旧塗膜を取り除いてから段差をなくしていきます。

軒や破風といった付帯部分も塗膜剥がれがあるなしに関わらず、塗り替え前には研磨作業をして塗料の食い付きを強化しています。皮スキなどで剥離しかかっている部分を取り除き、全体を研磨していきます。

ケレン後はパテを盛って下地を平らにならしていきます。段差があるまま塗装をしても、凹凸が出てしまいますので下地処理の段階で平滑に整えておくことが大事です。

Gloved hand holding a sign with Japanese text near a house under construction, with scaffolding overhead and taped edges around the doorway.

その後、マスキングテープを貼って養生します。これから外壁塗装に入っていくので軒に塗料を付着させないため、また塗り分け線をきれいに出すためにテープを貼っています。途中で剥がれてこないように手でよく抑えておきます。

Hand holding a whiteboard with blurred top area and handwritten Chinese/Japanese characters (天井 3工程) in front of a metal scaffolding construction site backdrop.

下塗りに入ります。今回使用するのはケンエースという防カビやシミ予防効果のある塗料。これを2回塗布して仕上げていきます。白い塗料なので、塗布面を様々な角度から確認して塗り残しているところを探しながら全体に均一に塗り上げます。この状態はまだ、下地処理をしたところがうっすら見えてますね。

こちらが2回塗布した軒です。塗膜がしっかりつき、下地処理を下部分もきれいに仕上がっています。軒が真っ白になると家の雰囲気まで明るくなったように感じませんか?

Old broom leaning against a vent grille on an exterior wall of a building.

こちらは軒の換気孔の中塗りです。すでに下地調整とサビ止め塗布が終わっているので、クリーム色のシリコン塗料を刷毛塗装。細かな格子状の部分にも刷毛を差し込んで、塗り落しがないように仕上げていきます。

Tilted whiteboard with a teal frame in a light room, showing the date 3/29 and handwritten Japanese text.

軒の再塗装をしたところです。一度仕上げたところを再び確認して、透けや掠れがあれば手直ししていきます。気になる点は妥協せず、何度も修正してより耐久性が高く、見た目もよい塗装に仕上げています。

ここは軒に外壁の塗料が付着していたので、上から塗装し直しています。白い部分に濃い色がついてしまっているので、近くで見るとはっきりわかるのです。軒に使用した塗料をもう一度重ねて、周囲と馴染ませるように整えました。

足場がなければ見える部分ではないかもしれませんが、どのような場所でも徹底的に塗り直しをするのが塗装職人です。ときには、目をよく凝らさないとわからないような小さな付着もあります。チェックする際は念には念を入れて見ています。タッチアップでは塗料の付着だけではなく、塗料が完全に乾ききらないうちに体が触れてしまい、削れてしまったようなところも、同様に補修します。

破風

Handwritten sign in Japanese taped to the exterior of a light-colored house under the eaves.

破風も下地調整をしたら塗料を塗布していきます。アイボリー系の色なので見えにくいからもしれませんが、塗布した手前側は色味が付き、ツヤが出ています。横樋の隙間は刷毛を差し込んで、奥まで入念に塗膜をつけていきました。

White sign with handwritten Japanese text attached to a metal frame on a rooftop under a blue sky and antennae in the background.

上塗りに進みます。一連の工程を連続して行うこともあれば、破風や外壁のように合間に別の工程に入ることもあります。塗りムラや透けがないか、顔の角度を変えて確認しながら厚膜に仕上げていきました。塗装完了後は壁と樋の白さも合わさり、とても明るく爽やかな印象になったように感じます。

雨樋

雨樋やホースカバーといった塩ビ部分はケレンをしてからプライマーを塗布していきます。上はエアコンのホースカバー(写真はクーラーカバーになってますね)の下地調整が終わったところ。

鉄部もそうですが、塩ビも表面がツルツルしているので、サンドペーパーで研磨して塗布面にザラつきを作り、塗料の付着力をアップさせてから下塗りをしました。

ミッチャクロンは名前の通り、下地と塗料の密着力を強化させるプライマーです。透明な材料なので、光に透かすようにして塗れていないところをチェックしながら、全体にたっぷり塗布して仕上げました。缶に名前が書いてあるのは、材料置き場に保管している際に誤って他の現場に持っていかれないように目印にしているためです。

シャッターボックス

下地調整

Close-up of a hand sanding a white surface on a balcony ledge, with a small whiteboard sign resting against a black wall.

まずは下地調整から。鉄部の塗替え前には必ず研磨をして、ツルツルとした下地に細かい傷をつけていきます。ここでつけた傷が引っ掛かりとなり、塗料の食い付きをよくするので、剥がれにくい塗膜に仕上がるのです。今回はサンドペーパー(紙やすり)で全体を研磨しました。サビが出ている場合は、ここで入念に削り落しておきます。

サビ止め

下地調整後はサビ止めを塗布してサビの発生を防ぎます。仕上げの色が白なので、サビ止めも同様に白を選択。ほかにも、赤錆び色や茶色、グレーなどがよく使用されています。鉄部は傷みやすくもあるので、たっぷりサビ止めを塗布して耐久性を向上させます。

同様に出窓屋根も研磨とサビ止め塗布を行いました。窓周りはマスカーで養生をしているので、塗料のはみ出しや飛散に気を取られることなく塗り進めることができます。

中塗り

Outdoor air conditioner unit wrapped in plastic with a handwritten sign taped to it.

サビ止めを塗布して耐久性を高めたので、今回は厚膜を形成していきます。サビ止めが白で、中塗りの塗料もアイボリーなので、写真では塗っている箇所がわかりにくいかもしれません。

ホワイトボードの下辺りをちょうど塗装している最中なのです。左側に比べると色味が少し違っており、つやつやとした光沢が出ているんです。

Scaffolding beside a house; green taped plastic cover protecting a window edge during painting.

上塗り

White rectangular utility box mounted on the side of a building with metal scaffolding and a street below.

中塗りまで終わらせているので、この日は最終工程の上塗りに入ります。たっぷり塗料を重ねて、塗膜の厚みをつけながら仕上げていきます。

塗り終えたシャッターボックスはきれいな光沢が輝いていますね。濃紺の外壁にシャッターボックスなどの白い付帯部が映えて、とてもきれいです。

窓枠

窓枠は再びマスキングテープで養生をして、ライン出しをしていきます。外壁と窓枠の境界がはっきりしていると、とても美しいですよね。

塗装は耐久性などの機能性の面ももちろん重要ですが、美観目的もありますので、細部まできっちり仕上げていきます。塗装後にマスキングテープを剥がすとご覧のようにしっかりラインが出ました。

仕上げ

足場解体

この日は風がかなり強く吹いていたため、足場の周りを覆っていたメッシュシートをまとめる作業から開始。パラパラとですが雨も少し降っていました。ひどくなる前に作業を進めていきます。

シートは強風が吹いていたり、天気が荒れると予想されているときだけではなく、施工完了から足場解体まで日が空くときにも同様にして風の通り道を作っておきます。

メッシュシートがかけられたままですと、風に煽られて足場に当たってしまいます。その衝撃で足場が傾いたり倒れてしまい、外壁に傷がつく・壊してしまう恐れもあるのです。天気が荒れるとき、足場解体まで日が空くときはメッシュシートをまとめてもらうようにしましょう。

写真で蛍光グリーンのヤッケを着てシートをまとめているのが、職人の山之内です。自慢の一人息子をかわいがるよき父親でもあります。写真撮影をしているのは塗装指導員のベテラン職人・川口です。

メッシュシートを足場のパイプに巻きつけるようにまとめた後は、足場の一部を解体しました。まだ、こちらの現場での作業は残っているので、もう使用しない上部の足場板を撤去しています。

上下の写真の違いがわかりますでしょうか。ベランダの真上、雨樋の辺りにあった足場板を外しました。足場解体は同日に行うことがほとんどですが、こちらのように先に撤去することもあります。

タッチアップ完了と掃除

Scaffolding surrounds a modern two-story house with dark siding and beige fabric wraps hanging from the framework.

全体のタッチアップと掃除を終えた状態です。各所の塗り分け線もきれいに出ましたし、塗料の付着もなくなりました。特に濃紺の外壁は陽の光が当たり、見事な光沢が現れています。

完工

足場解体後も残しておいた玄関の表札周り、土間のブルーシートといった養生を撤去します。シートは塗膜片が落ちていることがあるので、内側に丸めながら周囲に散らさないように気をつけます。

塗装後の外観です。外壁の白と濃紺の組み合わせがとてもシャープでさわやかな印象を受けます。屋根も外壁も濃厚に3度塗りをした塗装、紫外線や雨風から家を長く守ってくれるはずです。

サイディング外壁には欠かせないシーリングの打ち替えも、専門のシール職人によって打ち替えられています。2液のシーリング材をたっぷり打ち込んでいるので、肉厚でボリュームのある仕上がりです。これで隙間風や雨水が浸入する恐れもなくなったのではないでしょうか。

以上をもちまして、こちらのお宅の塗装工事が完了となります。お疲れさまでした。

この記事を書いた人

塗装職人の職人やスタッフが日々の出来事をお伝えします。

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