もくじ
塗装会社が行う外壁や屋根の洗浄といえば、「高圧洗浄」です。この高圧洗浄、圧力が高い故に、飛び散る水しぶき、大掛かりな機械、機械の騒音、ご近所への配慮など、実際やるとなると心配になることはいろいろあります。
そうした心配な点も解決しながら、詳しくお話しします。
高圧洗浄すると塗料の密着率がアップ
塗装前に外壁や屋根の汚れやカビをしっかりとっておかないと、せっかく塗った塗料が剥がれてしまいます。
なぜ剥がれるのかと言うと、汚れた部分にのせた塗料は屋根や壁自体に密着せず、浮いている状態のため、すこしの衝撃でズルリと剥がれてしまうのです。これでは、せっかく使った良い塗料も、効果を発揮することができません。
ですので、汚れやカビ、コケなどを取り除くため、塗装会社では洗浄を行います。この時使用するのが高圧洗浄機です。弊社でも、ガソリン式の150キロ圧パワーの高圧ジェットを使い、しっかりと外壁や屋根を洗浄し汚れを削り取ります。
電源を使用する家庭用の高圧洗浄機と違い、ガソリンでエンジンをふかして使うタイプの高圧洗浄機なので、パワーがあり、しっかりと汚れを取ることが可能です。
動画でも、気持ち良いくらいに汚れが取れる様子をご覧いただけるかと思います。
騒音なども防音タイプの高圧洗浄機で解決
高圧洗浄機にはエンジンにカバーのついた防音タイプのものと、カバーがついていないタイプのものがあります。カバーがついていない高圧洗浄機は音も大きいので、防音タイプの高圧洗浄機を持っている塗装会社へ依頼をすると一つ心配事が減るでしょう。
高圧洗浄中は、動画で見ても分かるとおり、ものすごい水圧なので、当然水しぶきも激しいです。
通常はその水が飛び散らないよう、現場ではしっかりとした足場を組んで、メッシュシートを家の周りに張り巡らします。そうすることで、外側に飛び散る水を最小限にし、作業をスムーズに進めることが出来ます。
屋根の上の洗浄はプロにお任せ
屋根の高圧洗浄は非常に大切なのですが、屋根に生えたコケやカビなどで足元がすべり大変危険な作業でもあります。そのため、職人の知識と経験を活かし、慎重に下から順に高圧洗浄機で洗い、足場を作りながら徐々に進めていきます。
外壁と屋根の洗浄にかかる時間の6割~7割が、この屋根にかかる時間といっても過言ではありません。
下から順に高圧洗浄で屋根を洗い足場を作ったら、今度は頂上から順に洗浄をしていきます。スレートの隙間や棟板金などの重なりから水圧で屋根内に水が侵入しないように配慮しながら進めていき最後にすすぎ洗いをします。
こうすることで、いくつも重なった汚れを取り除くことができるのです。
屋根は垂直に建っている壁と違い、多少の傾斜はあるものの水平に近いので汚れがたまりやすく、一番ホコリや雨にさらされているため、汚れが何層にも重なり、その汚れから劣化もしやすくなります。そうした屋根のトラブルで一番多いのはこの汚れからくる塗装の「剥がれ」です。スレート屋根や、トタン屋根、洋瓦などは是非とも洗浄で汚れを取り除き塗装を長持ちをさせて下さい。
壁の洗浄は仕上げが大事
壁は屋根に比べると汚れも落ちやすく、主に陽の当たらない北側にカビなどが集中しているため数時間で洗浄が可能です。一般的に壁とは外壁のことをいいます。
主な外壁の材質はサイディングとモルタルがほとんどで、サイディングの場合は、高圧洗浄でだいたいの汚れが落ちます。ただモルタルの場合は、モルタル特有の凹凸にホコリがたまりやすく、またそうした凹凸にカビが根をはることもあり、そうなってしまうと洗浄で完璧に落とすことは難しくなります。その場合は、ぎりぎりまで高圧洗浄で汚れを落とし、塗装材が密着するレベルまで入念に下地調整をします。
業者にもよりますが、高圧洗浄する際に、網戸や玄関床のタイルなども一緒に掃除することも可能です。
網戸は古いものですと、高圧洗浄機の威力で外れてしまう場合があるので注意が必要ですが、高圧洗浄機で網戸を掃除すると、これまで見えていた風景が一段明るくなります。
こうして全ての洗浄を終えたら、最後に少し時間を置いてから、壁から流れ落ちた汚れが付着したサッシを洗浄して、外壁の洗浄は終了です。
高圧洗浄にかかる時間はどのくらい?
おおよそ、この洗浄にかかる時間は1日です。
通常の一軒家でしたら、朝8時から始めて食事休憩を入れて、夕方16時~17時くらいまでかかります。職人の中には、カッパを脱ぐことなどの手間から食事休憩もとらず一気にやってしまう人もいます。その場合は14時や15時には終わる場合もあります。
洗浄が甘いと、午前中に終わってしまう業者もいますが、そうすると塗装の持ちが悪くなるので、作業や見積もり時に「洗浄はだいたいどのくらいで終わりますか?」など聞いてみるといいでしょう。
高圧洗浄をする時によくあるトラブル
高圧洗浄をする際に、やはりメッシュシートをしているとはいえ、多少は外に水が漏れます。
ですので、近隣の方へ高圧洗浄をする日程や時間帯などをご連絡させて頂くのですが、高圧洗浄をする当日に、お隣の方が洗濯物などを干している場合があります。
そんなトラブルの時は、弊社の場合はメッシュシートではなくブルーシートを張り、水が飛ばないよう細心の注意を払いながら作業をすることもあります。どんなトラブルにも、これまでの経験を活かしさまざまなアプローチで作業できるのが、一級塗装技能士のいる塗装会社の強みです。
まとめ
高圧洗浄は塗料を密着させるための、大事な下地調整の一つです。
屋根や外壁は適切な洗浄を行うことで、塗料の持ちが変わります。塗料の性能を最大限に生かすためにも、しっかりと高圧洗浄をしてもらいましょう。
ぜひこの記事の知識を活かして、適切な高圧洗浄で家を綺麗に蘇らせて下さい。
参考情報・Yahoo!知恵袋: