塗装職人で引き受けて出来る大工工事3例をご紹介

今回も、大工仕事で担当した2軒をご紹介いたします。

どちらの家も塗装工事のない大工工事のみでのご依頼だったのですが、工夫をして行った工事でした。

1軒目のお客様宅では二か所の工事を、2軒目のお客様宅では一か所工事いたしましたのでご覧ください。

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雨樋補修、門塀の塗装、駐車スペース改修 小さな工事の依頼について

地盤によって、斜めに傾いた床板の張り替え

 1軒目は横浜市南区にあるお客様宅です。こちらの場所ですが、地盤があまりよくないため床などが斜めになっている建物でした。

築30年、40年くらい経っていましたので、大分地盤は落ち着いていると思われるものの、長年のゆがみで気になる箇所も。

まずはキッチンの床です。

内装の床張り替えのご依頼だったのですが、キッチンカウンターは以前に傾きを修正してリフォームをしていました。しかし、床はそのままの状態にしていたのだそうです。

現地調査で拝見してみると、キッチンカウンターを水平にした分、逆に床の歪みがはっきりとし、3〜4センチほど傾いて床が斜めになっていることがわかります。そこで、今回は床も水平にすることにしました。

写真をご覧ください。

白い三角の木片で隙間を埋めているのですが、明らかにカウンター下の床が下がっているのがわかります。

通常は床板を剥がして、骨組みを生かして貼り直しをしますが、今回はゆがみがあるため床の骨組みからやり直しが必要です。

角材の入れ直しをして、床の水平を修正します。

といっても、やはり家自体が歪んでいるためすべては修正しきれません。

ですので今回は、システムキッチンのところだけ水平になっていて、あとは端に向かって勾配がついている…という収め方をすることに。

こちらの床ですが、もともとは断熱材が入っていない床だったのですが、せっかく骨組みからやり直す工事でしたので、床の断熱材も入れることにしました。

そして、さらにベニアの捨て貼りを。

これまでの床工事は、骨組みの上に直接フローリング材をしいていました。しかし、最近では骨組みの上に1枚余分にコンパネ(ベニヤ板)をしいて、その上にフローリングを貼るのが主流です。

角材の上に直接フローリングを貼りこむ場合、たわみが出ることがありますが、捨て貼りをするとたわみが出るのを軽減します。

今回苦労したのは、システムキッチンの一番下の引き出しに接している床部分です。床と引き出しがぶつかってしまうと開かなくなってしまうため、細心の注意を払いました。

なるべく引き出しにふれないように、ギリギリのところで床の高さを決めて張り込みを。

こちらが完成写真です。

カウンター下は水平をなおしましたが、向かって右側には勾配があるのが分かります。

お客様には工事前にご説明してありましたので、ご理解頂き完成となりました。

併せて観たいYouTube フローリング張替え工事

 

歪んだドアのカバー工法

 同じお宅でドアのカバー工法もしましたので、ご紹介いたします。

こちらは工事前の写真です。

少し分かりづらいですが、写真をよくみると上部に隙間があります。これがドアを目いっぱい閉めた状態です。

 

引き戸なので、ギリギリ鍵もしまりますが、隙間が空いているため何とも不用心な印象が……。

そこで、この隙間を出さないようにするために、建具を外して玄関ドアのカバー工法を行います。

玄関枠はそのまま生かし、外枠と新しく取り付けた内枠の間の隙間にタスペーサーを入れ調整を。

赤い板状のものがタスペーサーなのですが、この部分でねじ止めをします。タスペーサーは薄い板を重ねてあるものなので、枚数をかえながら各隙間で調整が可能です。

そして隙間はすべてシールで塞ぎ、玄関のゆがみを調整し、枠の工事は完了。この枠に、新しい枠にサッシをとりつけます。

こちらも上と下で4センチほど隙間の差がありました。

こちらは新しい建具を取り付け、完成したものです。

カバー工法ですので、扉は一回り小さくなりましたが、きちんと鍵がかかるようになり、以前の玄関ドアとは違い手すりもついたことで、開けやすくなっています。

さらに、オプションで網戸もつけることができ、お客様に喜んで頂けました。

併せて観たいYouTube ドアのカバー工法

これで、1軒目の工事は終了です。

家全体が斜めになっていますため、すべてを水平にすることはできませんでしたが、少しでも生活しやすくなるように、工夫をしました。

 

どうしても弊社は「塗装職人」という社名があるため、「塗装工事を頼まないと補修工事はおねがいできないかな?」と思われがちなのですが、弊社ではこうした小さな大工工事のみのご依頼でもお引き受けが可能です。

ここからは、大工工事でお引き受けした2軒目のお客様宅のご紹介です。

こちらのお客様は、リピーター様でした。

ブロック塀の補修工事という、2日間ほどで終わる小さな工事でしたが、しっかりとプロの技で仕上げましたのでご覧ください。

 

地震対策 積み上げたブロック塀をフェンスに交換

 こちらのお宅は、以前にブロック塀の改修工事をご依頼頂いたお客様です。

前回のブロック塀の工事後に、今度は家の別方向にあるブロック塀の改修工事をご依頼頂きました。

こちらのブロック塀も、全部で6段ブロックが積み上げられていたのですが、ヒビなどが入り、地震などが来たらその振動でいつ倒れてもおかしくない状態です。

とはいえ、すべて撤去してしまうと防犯としての塀の役目が下がってしまいます。

そこで全部撤去するのではなく、上の4段を撤去し下2段を残しました。

実は、下2段を残したことには他にも理由があります。

それは、お隣の敷地がお客様宅よりも1段高くなっており、この下部分にあるブロック2段を撤去してしまうと、お隣の土を取り除く作業が追加となり工事費用がそれだけ追加されてしまうのです。

そのため、このままブロックを残しました。もちろん、残す2段のブロックの強度も調べた上での判断です。

残した2段に新たに1段ブロックを積んで、そこにフェンスを固定します。

鉄筋を2段分に差し込み補強し、モルタルで接着を。

写真をよく見ると、水平器がおいてあるのがわかりますでしょうか?

よくあることなのですが、長方形ブロックをただ何も考えずに積んでしまうと歪みがでます。1段1段水平を見ておかないと、ガタガタになってしまうのです。

あわせて読みたい 前回の工事

高いブロック塀を低くする 改修・塗装工事

 

ブロックを積み上げるだけなので、簡単に思えるのですが、ブロックとブロックの間には隙間があり、ここをモルタルで埋めます。

この調整で、ゆがみが出てくるのです。

またこの間をつなぐモルタルも、水の入れ加減、材料の入れ具合が難しく、柔らかすぎるとブロックが沈んでしまいますし、硬すぎると水平の調整ができません。

ちょうどいい硬さに調整したモルタルで、1段ずつ水平を図り積み上げます。

こちらは裏からブロック塀を見ている写真です。

ブロックの重さを三段分減らして、軽いフェンスを取り付けました。

これで塀としての高さは変わらず、重さを軽くしたことで安全性も確保します。

 

気になる補修工事は塗装職人までご相談を

 今回は、弊社で作業可能な大工工事をご紹介しました。

家というのは、時間が経過すればするほど不具合が出てきます。

ちょっとした工事ではありますが、気になる箇所を補修することで、安全性などが上がることも。

 

古くなったブロック塀や、玄関のゆがみなど、お客様のご希望を聞き、それに沿った工事を致します。

何かありましたら、塗装とは関係ない工事であってもご相談下さい。

可能な限り、お客様のご希望内容と費用を照らし合わせて、ベストな工事を致します。

 

建築施工主任 家のことを何でも出来るようにと、20代の時に長野県の木造建築の親方に弟子入りして大工の道へ進む。30代の時にはキャパシティを拡げるために農業や造園業にも従事。造園業では外構工事も多く手掛け、家に関するエキスパートとして活躍。見えるところだけではなく見えないところも手を抜かずにやるのがモットー。妻と子供2人の 4人家族。

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