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約10年前に塗装工事したコロニアルNEOの屋根カバー工法

今回工事をすることになったのは、2015年の秋に塗装職人で屋根と外壁塗装をした保土ヶ谷区のリピーター様です。
以前工事をしてから約10年経ち、点検も兼ねてご挨拶に伺ったところ、最初は「まだ10年だし再塗装には早いかも」とおっしゃっていたのですが、屋根のヒビがみつかりそこから工事をすることとなりました。
このブログでは、点検の大切さや塗料や工事の選び方について解説いたしますので、どうぞご覧ください。

目次

約10年目の現場調査


こちらのお客様は、10年前の工事でも完工チェックなどに立ち会ってくださるなど、非常に協力的なお客様で、今回も前回と同様に現場調査を一緒に行いました。
まずは一緒に家の周りを歩き、目視できる外壁などを確認をして塗装の状態などもチェックします。
さらにバルコニーに上がらせて頂き、下屋根などの確認をしました。その際に、お客様宅のバルコニーからお隣の家の屋根が見え、いくつか屋根材が割れているのが見えました。

お客様の家は分譲住宅タイプの地域でしたので、お隣なども同じ時期に同様の工法で建てられており、屋根材なども同様のものを使っています。
そこで、お客様宅の屋根上も確認するために、2階のバルコニーからカメラ棒を使って撮影してみました。
すると、この動画の状況だったのです。

お隣のように割れてはいないものの、思った以上に複数のヒビが屋根に入っていました。

こちらの10年前の完工写真と比べると、劣化状況は明らかです。


これを見たお客様は、「すぐに工事を検討したい」とおっしゃられ、カバー工法を提案させて頂きました。

屋根補修工事ではなくカバー工法を提案する理由

屋根の状態を見て、カバー工法を提案したのは以下二つの理由からです。
1 新築時から20年経ち、そろそろ屋根に敷いている防水シートの寿命が来る
2 屋根材のヒビが多いため、補修し塗装してもまた別の箇所にヒビが入る可能性がある

カバー工法以外に葺き替え工事も検討することができますが、葺き替え工事は既存の屋根材を屋根から降ろし、廃棄する料金も追加されます。
そのため葺き替え工事は、カバー工法よりも値段が高くなるのです。これらの理由から、弊社ではカバー工法をおすすめしています。
今回の工事でも、できるだけ費用を抑えて割れた屋根の補修工事をできればと考え、ご提案させて頂きました。

屋根の不具合が出やすいコロニアルNEO


こちらのお客様宅の屋根材は、「コロニアルNEO」でした。
コロニアルNEOは、ロットによって劣化しやすいものがあり、年数が経つと急に屋根がもろくなりパリパリと割れてきてしまうのです。

お客様宅も、劣化の症状が出たために再塗装して10年経たないところでヒビが一気に入ってしまったようでした。
再塗装工事をした10年前は、パミール屋根の劣化については問題視されていましたが、コロニアル屋根はまだ話題になっていなかった頃です。
ですので、気が付かずに症状がでるまで放置をしてしまいました。
もしも、「通常屋根の再塗装工事は10〜15年くらいだから」と思って今も点検をしていなかったら、割れた屋根の隙間から雨水が浸入し、雨漏りになっていたかもしれません。

もちろん、上記でも書きましたようにコロニアル屋根はロットによって、まったく劣化しないものもあるため、一概にコロニアルNEOが悪いとは言えませんが、万が一ご自宅の屋根材がコロニアルNEOの場合には、劣化を疑ってみることをおすすめいたします。

またコロニアルNEOは、環境によっても傷み方は変わるものです。
こちらのお宅でも、切妻屋根の片面は傷んでいて、片面はそれほど傷んでいませんでした。
日当たりや、屋根の形などによっても傷み具合は変わりますのでご注意ください。

今回は、下から下屋根(1階部分についた屋根)を見たところ、そこまで傷んでいる箇所はありませんでした。

しかしいざ調べてみると、2階の大屋根はヒビだらけだったのです。
同じ素材の屋根材を使っていても、取り付け場所が変わるだけでここまで状態が変わります。
「同じ屋根材だから、1階の屋根がこの状態なら2階も大丈夫だろう」と思い、高を括るとトラブルを見過ごしてしまうのです。
家を建てて、10年近くなりましたら、まずは検査をお勧めいたします。

ここまで、再塗装から10年目でお客様宅へ伺ったところ屋根の割れを発見し、カバー工法のご依頼を受けたところまでお話しいたしました。
ここからは、割れた屋根にできる工事の選び方や、外壁工事を行う際にお客様に注目いただきたい塗料の実績値について、お話し致します。

カバー工法と屋根葺き替えはどちらがいいのか


パミールやコロニアルNEOなど、屋根材全体がもろくなると屋根の部分補修ができないため、「カバー工法」「屋根の葺き替え」のどちらかを選択することとなります。
たまにお客様から、カバー工法で屋根上にさらに屋根材を張り込んで重くするよりは、葺き替えをしてほしいとリクエスト頂くことがあるのですが、屋根の状態によってはカバー工法が適している場合もあるのです。

もちろん、家の状態や予算によって葺き替え工事が向いている場合もありますが、一般的にカバー工法は多くの家にマッチする工事方法と言えます。
菊池は、工事の説明に伺う際に、カバー工法で使うスーパーガルテクトの見本板をお持ちするのですが、みなさん実際手に取ると驚く方が多いです。

もちろん見本板は、15cm×30cmと小さいので、実際に使用するスーパーガルテクトの重さのイメージにしかなりません。(使用する際は1枚2.96m×4.71mですので、大きくなる分それなりの重さになります)それでも和瓦1枚と比べれば、重さが10分の1であることを実感頂けると思います。
もちろん、お客様の希望に沿うことが一番です。リクエストがあればその中でお客様の家に合った最良の工法をご提案させて頂きますので、工法に迷った際は一度ご相談ください。

屋根と一緒に行う外壁工事


こちらのお宅では、屋根のカバー工法をする際に外壁工事も一緒に行います。
外壁自体は、あと数年後の工事でも大丈夫でしたが、カバー工法する際に足場を建てるため、足場代の節約を兼ねて一緒に外壁の塗装をすることになりました。

前回は、インディフレッシュセラという普通のシリコン塗料を使用しましたが、今回はナノコンポジットWを使用します。

(前回の塗装の様子)


インディフレッシュセラが10年耐用年数であるのに対して、ナノコンポジットWは15年の耐用年数とセルフクリーニング作用もある塗料です。
ナノコンポジットWは、普通のシリコン塗料とは違い、無機系のハイラジカルシリコンなため汚れが付着しにくく、雨が降ると壁の表面にある汚れは雨と一緒に流れて落ちます。

(今回の塗装の様子)

もちろん効果が高い分、費用も高くなりますが、塗装職人では実績値で効果を把握しているため、確かな自信を持っておすすめできるのです。
最近では、耐用年数が長く安い塗料もあるため、お客様から「こちらの塗料を使用できないか」とご相談をうけることがあります。しかし、ここに弊社が「実績値」にこだわる理由があるのです。

塗料の実験値と実績値を知る大切さ


お客様にとって、耐用年数が長く安い塗料があればそれを使いたいと思う気持ちは十分理解できます。
しかし、ここで注意しなければならないのは、表示されている耐用年数が実績値なのか、それとも実験値なのか…ということです。
実績値は、塗料を発売してから塗料が謳っている対応年数分の年数が経過し、何万軒もの家で効果が確認されている数値を指します。

一方実験値とは、キセノンランプ管の照射実験に基づく結果から計算し予想した耐用年数の数値のため、実際の家で使用した結果の耐用年数ではありません。
家によって千差万別の環境下で、本当に実験値と同じ年数塗料が持つのかはわからないのです。
弊社では、長く持つ「かもしれない」という塗料を、お客様に推奨はできません。

実績に裏打ちされた塗料を使うことで、お客様の家で起こるトラブルに最善の対応ができると思います。
また弊社では、フッ素塗料を使う場合は、これまでの現場経験から日本ペイントのものを使用しているのですが、このフッ素塗料も日本ペイントのものより、各段値段が安いものが存在するのです。
なぜ安いかというと、フッ素の濃度の違いだと菊池は思います。
フッ素塗料というのは、現在の日本の法律で浴槽に1滴でもフッ素が入ればフッ素塗料と謳えるため、フッ素の濃度が違うと効果に大きく差がでるのです。

そうした事情があるからこそ、菊池は実験値よりも実績値を優先します。
15年の実績値があるということは、少なくとも15年以上前に発売され、現場で使われ続けている塗料の証明です。
そしてどの塗料も、15年前のまま売り続けているわけではありません。

例えばナノコンポジットダブルは、発売当初はシーリングと相性が悪く密着しづらかったのですが、10年前にはシーリングと密着するようにマイナーチェンジされています。
このように、実績があるからこそさらに現場で使いやすいように改良されているのです。
是非塗料を選ぶ際には、実験値ではなく実績値に注目してみて下さい。

家の再塗装は定期的に検査することが大事


再塗装を安く済ませたい場合には、不具合が起こっていない状態で再塗装のための現場調査をするのがおすすめです。
今回のお客様のように、屋根が割れる前のヒビの状態で発見できるだけでも、補修工事の費用をカットができます。
再塗装するタイミングを逃さないことで、工事費用を最小限に抑えられるのです。

塗装職人では、現場調査をして何もなければ無理に塗装工事はすすめません。
今回も、お客様宅のお隣の方の家の屋根が割れており、発見した際に「お隣には屋根が割れていることを伝えないのですか?」とお客様からご質問頂いたのですが、「無理やり押しかけてしまうと、訪問販売と間違えられてしまいますので、発見したとしても弊社から直接お声がけさせて頂くことはないんです」とお伝えしました。

関連動画


弊社は、お客様の弱みをつくような営業はしません。
あくまでも、お客様が希望する方法を受けて最善の方法を探すのが、塗装職人の工事です。
例え10年目の区切りだとしても、現場調査して問題が無ければ無理に工事をすすめません。
どうか安心してお問い合わせください。
お客様の家にとって、ベストな工事ができるように、塗装職人のこれまでの経験を持ってご提案させて頂きます。

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