気づかぬうちに家を蝕む雨漏り ぐずぐずになった木部の補修工事

今回も雨漏りのお話です。

横浜市青葉区のお客様宅で、家全体の塗装工事のご依頼がありました。

高圧洗浄を終えて、ケレン作業を行おうとしたところで雨漏りが発覚したのです。

 

塗装工事のご依頼を頂く際に、雨漏りに蝕まれた家というのは本当に多くあります。

雨染みなどから、お客様ご自身で雨漏りに気が付かれる場合もありますが、多くの場合は今回のお客様のように、工事する際に壁を開けてみたら内部が水に浸食されていて初めて知る雨漏りです。

そんな雨漏りの補修工事について、詳しくお話いたします。

 

35年の月日をかけて腐った木部

 

横浜市にあるこちらのお宅は、1階部分に門塀と駐車場があり、その上に自宅があるタイプの建物でした。

家全体の高圧洗浄と門塀の高圧洗浄を行い、いざケレン後に塗装工事へ入ろうとした時のことです。

駐車場部分のシャッター周りにある木部が、ちょっとハサミを突き刺しただけで、中にずぶずぶと刃先が入ってしまうほど、腐っていることに気が付きました。

 

併せて観たいYouTube 参考動画 シャッター周り工事前

少し表面の塗装を剥がして確認してみたところ、中の木部が真っ黒になって腐っています。

そこで、工事を止めてお客様に工事方針について相談をしました。

このままの状態では、塗装をしてもいつシャッターボックスにある木部が落ちてくるかわかりません。

 

そこで、お客様はシャッター自体は、もともとこのシャッターを取り付けていたシャッター会社でオーバーホールを。そして腐った木部については弊社で補修工事することになりました。

こちらの駐車場は、新築当時に出来上がったときにイメージと違うものになっており、建設後に増改築を行った箇所だったのだそうです。

 

その増改築した際に取り付けたフレームと壁の隙間から、35年もの間雨水が入り込み、結果、このような雨漏りになっていたのでした。

駐車場ゆえに、雨漏りには気が付かなったそうなのですが、35年間何も起こらず本当によかったと思います。

それくらい危険な状態でした。

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腐ったシャッターボックスの補修工事

 

それでは、実際の補修工事についてお話いたします。

まずは塗装を剥がして、防水シートなども取り除き木部の腐った部分を取り除きました。

その後、ボックス部分を囲んだ木部の上にさらにケイカル板を貼ります。ケイカル板とは、けい酸カルシウム板の略で、不燃建築材料です。特徴としては、耐火性や耐水性にすぐれ、丈夫で腐食しにくいなどがあげられます。

 

軽い建材でもありますので、今回の工事のように張り重ねる工事にも使用が可能です。

 

ケイカル板を箱状にしてネジで止め…すべて貼り付けたら天板部分には防水シートをひきます。その上を角材で抑え、ケイカル板で塞いでねじ止めをして補強をしたら完成です。

雨の影響を一番うける場所だからこそ、防水シートなどを使い、雨漏りの原因を断ちます。

さらに接続部分や、壁との接地部分にはマスキングテープをして、シール剤の注入を。

シーリングをすることで、水の浸入口ふさぎます。

これで、塗装工事前の下準備が完了です。

 

 

門塀の特性を理解した塗料の選び方

 

次に行うのは、門塀の塗装です。

下塗り剤として、一般的なのはフィラーですが、門塀の場合はシーラーを使います。

というのも、門塀は雨の影響を受けやすい場所だからです。

そのため、基本的に透湿性のあるシーラーを使用します。

 

さらに、この駐車場のシャッターボックス部分は門塀よりも前にせり出しており、その部分が雨の影響を強く受けるので注意が必要です。

ケイカル板を留めた目地穴も、しっかりと塗料で塞ぎます。

補修箇所も含めて門塀全体を三回塗りし、補修工事と塗装工事は完成です。

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雨漏りの進行はそれぞれ だからこそ定期的な点検を

 

実は、こちらのお宅は10数年前にも一度お見積りのご依頼を頂いたことがありました。

相見積もりだったのですが、その時は他社に依頼をされることに。

 

ところが、その際に後悔することがあり、10数年経って弊社に改めてご依頼を下さったのです。

以前はご縁が結べませんでしたが、こうして思い出して頂き、再度ご依頼を頂けたことを非常にうれしく思います。

雨漏りも発見でき、きっちりと補修工事ができたこともよかったです。

雨漏りというのは、ほとんどの場合…表に見えず進行していきます。

先日も築18年で、壁の中が腐って雨漏りが発見された現場がありました。

雨漏りになる年数も家の状態によってさまざまなため、発見の遅れにつながりやすいのです。

 

また母屋と別棟の場所は、雨漏りがさらに発見しにくくなります。

弊社で現場調査した際も、シャッターボックス部分には雨染みもなにもなかったため、発見ができませんでした。

このように、目視だけの調査には限界があります。

10年ほどたったら家全体を点検して塗装をすることが、こうした雨漏りを発見できる数少ない方法なのかもしれません。

 

併せて観たいYouTube 目に見えない雨漏りを可視化

足場を組み、高圧洗浄をかけたりすることで、表には見えなかった雨漏り箇所を発見することができます。

家についてお困りのことがありましたら、いつでも弊社までご相談下さい。

塗装職人のしっかりとした工事体制で、補修しながら家を綺麗に塗り上げます。

 

見積りで大切なのはお客様宅を把握すること。ご要望をうかがい図面を精査し、最適な工事を提案します。高い技術とサービスをご納得いただけるよう、いつも心がけています。施工管理技士でもあります。

些細なことでも構いませんのでお気軽にご連絡ください

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