築13年、傷んだスレート屋根からの新品張り替え
木造住宅の屋根は住宅の防水の「要」。雨水による雨漏りや内部からの湿気も影響する場所です。
弊社では屋根の葺き替え、張り替え工事も行なっています。今回はスレート屋根葺き替え・張替え工事の事例をご紹介します。

まずは劣化したスレート板、金物、アスファルトルーフィングを撤去します。


その後、野地板の具合を判断します。今回の野地板は劣化していなかったため再利用、その上に新規のルーフィング(下葺材)を施工しました。

ルーフィングの次は金物を取り付けます。屋根の角部分や金物(役物)の端(納め)は加工が必要になります。熟練の職人が金バサミとツカミを使って、その場で加工をしていきます。


棟包み(屋根の一番上の金具)以外の役物の施工、設置が終わったら、軒板を設置。墨壺でラインを出し、正確に軒板を釘で留めていきます。
この軒板はケラバとの間を合わせ、真物(既製品の状態)のスレート板を若干カットしています。最初の工程、軒板の位置合わせは本当に重要です。軒板の据え付けがズレてしまうと一番上までズレてしまうからです。


軒板が端まで葺き終わったら、スレート板(カラーベスト)の設置が始まります。釘位置が図面の軒板(赤)のギリギリ上になるようにスレート板を設置。スレート板は図面でも分かるように斜めに浮いています。釘は八割ぐらいの力で打たなくてはいけません。釘が打ち終わったら次の板を設置します。

軒に近い部分に雪止めを設置します(※雪止めは施工地域の気候条件によって、施工方法が異なります。)上へ向かってスレート板を重ね合わせ、設置します。隣り合ったスレート板は若干の隙間を空けて葺いています。それはスレート板と野地板との膨収率が違うために必要な隙間です。
また、アスファルトルーフィング(下葺材)は釘に密着します。釘穴による防水効果の低減は発生しません。




釘が打てない小さなスレート板は接着剤で接着。シリコンシーラントは屋根材の耐用年数よりも長期間の接着能力があります。
ここで親方の打ち方を見てみましょう。先ず一ケ所、端の板を留めます。次に隣の板、一番奥の釘孔をきめます。 戻って、板の反対の釘孔を打ちこみます。最初の板に戻って、微調整し釘を打ち込みます。リラックスした手首と、心地良い打撃音が熟練度を現しています。




全てのスレート板(カラーベスト)が葺き終わり、最後は棟板金の仕上げになります。

全てのスレート板(カラーベスト)が葺き終わり、最後は棟板金の仕上げになります。換気棟包み設置のため、下葺材に通気孔を空けます。この隙間から住宅の湿気と熱気を外部へ放出します。
換気棟包みから入ってしまう雨水を止める役物、捨水切の設置。位置合わせの後、ビス打ちする箇所にドリルで下孔を空けます。タッピングビスで固定します。



棟木の固定。位置合わせの後、下孔を空けてからビス打ち。最近の棟木は材木ではなく、合成木材が増えてきました。天然材に比べて、痩せや腐りが少ないのが特徴。
捨水切の端部金物を付け、シール材で防水加工を施します。ビス頭も念のためシール材を打ちます。


通気棟包みの位置合わせを行なった後、繋ぎ部分がスムーズに入るよう加工します。そして、通気棟包みの穴位置を確認。
下孔を空けた後、通気棟包みのビス位置にあらかじめシール材を打っておきます。通気棟包みを専用ビスで固定。




このビスにはクッション状の座金が付いています。 通気棟包みが平らになるところで締め込みを止めます。水返しを広げて、通気棟包み同士を繋げていきます。
板金の専用工具、ツカミで嵌合(かんごう)させます。換気棟設置が終わり、棟包みの納めを加工します。
棟包みの端部、つかみ込みを計算してカット。加工のための寸法出しをします。赤ペンでけがいていきます。







指金で直角を出して、加工箇所をケガキます。手さばきの良さが、円熟の職人であることを感じます。










その他、片流れ棟を施工後、作業は終わりました。今回のスレート板はコロニアルの遮熱を使用。

弊社提案の明るい色を決めて頂いたため、色による畜熱作用も少なく、快適な住環境の施工が出来ました。黒や濃い目の屋根は温度的に時代遅れかも!?

