もくじ
最近、6月頃にお見積りを渡していたお客様の契約や、リピーター様の契約が立て続けに決まり、とても忙しくしています。
塗装職人のスケジュールも、年末に向けていろいろ詰まってきていてうれしい限りです。
今回は、ここ1週間で決まった契約4件の経緯についてお話し致します。
ご覧頂くことで、塗装職人がお客様にどのように寄り添い、お客様の望む工事へとサポートしているのか、お分かりいただけるでしょう。
それではご覧ください。
1件目 道路占有許可と駐車スペースで解決
まずは、世田谷区のお宅からご紹介します。
こちらは、7月頃に見積書をお渡ししていたお宅です。
家の周辺の道路が狭く、足場材の上げ下ろしや機材などの上げ下ろしに、どうしても道路占有許可やガードマンが必要なお宅でした。
ところが、そのガードマン代などで弊社と他社の見積り額が違い、お話しがストップしていたのです。
この道路占有許可ですが、許可を申請しないで工事をする業者があるため、見積り額が違ってしまいます。
お客様は、許可を取っていない業者に依頼することもできますが、占有許可を取らずに行うと道路法第100条に基づき、1年以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられる可能性があるため、弊社としてはおすすめできません。
塗装職人は、職人やスタッフの安全、ひいてはお客様の安全が一番と考えています。
そのためには、こうした法律をしっかりと順守することで、安全性を高め事故を防ぐことができるのです。
最初は他社とガードマン代などが違うことで、悩まれていたお客様ですが、安全性というところでご理解を頂けました。
そこで、お客様からお隣に住んでいらっしゃるご親戚の駐車場2台分を借りるのはどうか…とご提案を頂いたのです。
さっそく、足場班の担当と菊池の二人で駐車場を見に行ってきました。
拝見すると、1台分のところにトラックを停めて、空いた2台目の駐車スペースから資材を上げ下ろしができそうです。
「これであれば大丈夫」と足場班からも太鼓判が押されましたので、道路をふさぐことなく工事ができることとなりました。
道路を塞ぎませんので、ガードマンもいりません。
ガードマン問題が解決すると、するすると成約になりました。
実はこうしたお客様からの駐車スペースのご提案の場合、うまく行かないこともあります。
というのも、足場班のトラックは3トントラックがほとんどなのですが、これを普通の駐車場に停めると駐車場スペースいっぱいに車が占有してしまうのです。
これでは、荷物の上げ下ろしはできません。
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足場屋のトラックを停める条件としては。
1 3トントラックを停められること
2 トラックの横にスペースを作り、資材の上げ下ろしができること
3 現場と近い事
以上3点が必要です。
1番は、普通の駐車場でも対応できるところはあるのですが、2番の資材の上げ下ろしが非常に難しいのです。
ちょっとした隙間があるくらいでは、この資材の上げ下ろしができません。
また、3番も現場と駐車場が遠い場合には、資材を運ぶための人員が必要となって別料金がかかってしまいます。
これらをクリアすることが難しいため、お客様から駐車スペースのご提案があった際には、必ず自分たちの目で確認するようにしているのです。
今回は、しっかり2台分のスペースがあり、場所も施主様宅のお隣でしたので、足場資材の上げ下ろしには最適でした。
見積書をお出ししてじっくりと話し合い、ディスカッションを続けたことで…最後には一番良いところに着地ができたと思います。
お客様もご納得されていましたので、良い工事ができそうです。
2件目 ひとつひとつ丁寧なメール返信
2件目の契約は、横浜市保土ヶ谷区のお宅です。こちらのお客様は、リピーター様でした。
以前雨漏り工事の依頼を受け「まだ再塗装工事は考えていないので、雨漏り工事だけ対応してほしい」とのリクエストを頂き工事させて頂いたお宅です。
その後2年以上たち、今回「そろそろ塗装時期となったので」とご連絡を頂きました。
とはいえ、相見積もりで何社かに見積り依頼をされるとのことでしたので、塗装職人の工事内容をいろいろご説明させて頂くこととなりました。
すると、お客様からはたくさんの質問が。
擁壁は塗ってもらえるのか、階段の塗装はどうなるのか、ここは大丈夫なのか…など、メールでのご質問が多かったのですが、ひとつひとつ丁寧にご返信をしました。
最終的には「菊池さんのいらっしゃる塗装職人にお願いいたします」と非常にうれしいお言葉を頂いたのです。
お客様の疑問につぶさに答えたことで、信頼をして頂けたのかなと思います。
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2件の契約ともに共通して言えることですが、弊社では安全や法律を守りながら、お客様が一番望む方法を模索し、見積書をご提案いたします。
塗装職人の見積内容や説明方法を、少しでもご理解頂けたら幸いです。
ここまで、道路占有許可の必要なお宅の工事の契約が決まるまでと、リピーターさんからの工事への質問に対する対応についてご紹介いたしました。
ここからは、フッ素系塗料を使った塗装工事を考えていらっしゃるお客様や、急ぎの工事をご希望するお客様との契約に至った経緯についてご紹介いたします。
3件目 フッ素系塗料の耐用年数が決め手の工事
3件目のお客様は、やはり6月頃にお見積りを出し、そこから何度かやり取りをしていたお客様でした。
弊社では、見積書を出した後はお客様にご挨拶はしつつも、工事をするかどうか決める時期はお任せしています。
何百万もする工事だからこそ、じっくりと考えてほしいのです。
そのために、見積書を作ったからといってせかすことはしません。
もちろん、相見積も大丈夫です。
こちらのお客様が悩んでいらっしゃったのは、塗料の値段と耐用年数でした。
他社と弊社で、フッ素系塗料の値段と耐用年数が違ったのです。
使っているメーカーが違うというのも大きな理由なのですが、ここには一つお客様が知らなければならないことがあります。
それは、耐用年数の出し方です。
フッ素系塗料で外壁を塗ると、老舗のメーカーですと10年〜15年の耐用年数があり、新しいメーカーですと20年以上の耐用年数があると言われています。
しかしこの耐用年数には、実験値と実績値があるのです。
実験値は実験結果として出された耐用年数。
実績値は、実際の現場で使用されて実証された年数のことを言います。
このように言葉は似ていても、実証されている内容が大きく違うため注意が必要なのです。
新しいメーカーは現場での実績がないため、どうしてもこの実験値を掲げています。
ですが、この実験値が国の規定したものとずれている場合があるのです。
実験値は、多くの場合「キセノンランプ」実験という照射実験を行います。
外壁に塗料を塗り、キセノンランプで照射し2500時間当て続けて大丈夫であれば、耐用年数が証明できる…というものです。
規定によると、キセノンランプによる2,500時間の照射は、約10年分の太陽光照射と同等の試験結果とされています。
JIS A 6909による耐候性区分では、この基準を満たす塗料は最高区分(耐候形1種)に分類されるため、この実験をクリアすると実績値はなくとも、実験値として約10年耐用年数があるとされるのです。
国が定めているのは、あくまでもこの2500時間なのですが、新しいメーカーの中には、この照射時間を7000時間とするところがあります。
7000時間照射したから、計算上では22年間持つ…と。
はたしてこれを実験値として認識していいのか、弊社としては少し迷うところです。
実験自体は、国が規格を定めているものなので、「国が規定しているから安心」と思う人も多いでしょう。しかし、あくまでも国が定めているのは2500時間の照射時間についてです……。
またこの実験は、雨風などの自然条件が一切ない密室で行われます。
これもまた、耐用年数から差し引いて考えなければならないポイントです。
実際の自然条件の中で結果を出した実績値と、自然条件の無い中で実験されて結果を出した実験値。
お客様も最初は、耐用年数が22年で値段が同じなら新しい会社で…と考えられていましたが、実験値と実績値を知り、考えを変えられました。
弊社を信用して選んで頂けて、ほんとうによかったです。
今回は耐用年数15年のナノコンポジットWを使用することとなりましたので、精いっぱいの工事をしたいと思います。
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4件目 可能な限りお客様のご都合に合わせた工事
4件目は、これも半年くらい前に内装をさせていただいたお宅でした。
その時は、お客様の事情ですぐに内装をできるところを探していらっしゃるとのことでしたので、なんとか段取りをつけて、工事をしたのです。
その内装工事を非常に気に入っていただけたことで、今回も外壁が決まりました。
やはりこの工事もすぐにやりたい…とお客様のご希望があり、10月1日に足場工事を行いました。
年末にさしかかるにつれて、このような「すぐやる工事」は難しくなります。
職人の状況にもよりますが、今がラストチャンスかもしれません。
ご希望の方は、できるだけ早めにご連絡ください。
お見積り依頼を頂いたら、長い目で見てお付き合いをするのが塗装職人
いずれの契約も、ここ1週間でバタバタと契約が決まった工事でした。
契約までの経緯を知ることで、弊社の契約へのスタンスを知って頂けましたら幸いです。
すべて、最近ご依頼頂いたお見積りではありませんが、じっくり時間をかけてお客様に対応させて頂いたからこその結果だと思っています。
何度も言いますが塗装職人では、見積り依頼を頂いてからお客様に決断をせまったり、気持ちを追い立てたりすることはいたしません。
あくまでも、お客様に寄り添い、最善策を探します。
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見積書も考え抜いたものをお渡しするので、他の業者よりも提出が遅いこともあるでしょう。
しかし、工事の段取りを考え、職人を手配し、家に合った計画と見積りを立てるためには、必要な時間なのです。
それだけ、塗装職人ではひとつひとつのご依頼を大切にしています。
もしもこのブログを読んでいる方で、年末に向けて塗装工事を考えていらっしゃいましたら、一度ご相談下さい。
丁寧にお客様に向き合うことを、お約束致します。
お客様の家に合わせ、考え抜かれた工事を一度体験してみて下さい。