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長年の傷みの板張り外壁を徹底的に補修しながらの塗装

最近はだいぶめずらしくなりましたが、すべて下見板の板張り外壁のお宅です。築28年2回目の塗装です。下塗りに水性シリコン圧膜シーラーを使い、中塗り・上塗りはシリコンのハイブリッドを使います。

トタン屋根も全部塗装させていただき、当然古いお家ですので、雨戸の補修・ぬれ縁の補修等の大工工事もありました。

木部・鉄部問わず全体的に塗膜剥離を起しています。塗料のいいものを使用するのはもちろんですが、今回は塗装の「塗る」作業というよりも、その前の準備段階で手間がかかりました。表面を塗装できれいにするだけなら簡単ですが、もっとも手間が掛かるのがその前の下準備です。

今回の工事をまとめた動画です。

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目次

作業前の状態

玄関横の柱は完全に劣化して塗膜がはがれています。木部の素地がむき出しでかなり状況は悪いです。格子も同じく完全に塗膜の剥離を起こしています。

玄関周りです。玄関扉もご覧の通りです。ドアの下部分は紫外線が上の部分よりあたる時間が長いため、剥離が目立っています。雨水の跳ね返りもよく当たる場所なので、余計に劣化が進む場所です。

ひさしの天端は塗膜がない部分は後はさびて腐食を待つ状態です。また、とにかくありとあらゆる木部・鉄部の塗膜剥離がすさまじい状態でした。下地調整がメインの仕事になることを予感させます。

外壁羽目板はめくりあがっています。目に見えなくても剥離の状態がある場合があるため、徹底的にケレンする必要がありそうです。木枠の下はここまで剥離の状態がひどいのは、前回の塗装時における下地調整の甘さかもしくは省略している感じを受けました。塗装膜がそのまま枯れて劣化していくよりも、先に剥離を起こしているからです。お客さんにはお気の毒ですが、どんなに汚れに強く耐久性のある高級な塗料だとしても下地調整が不十分ならば、すべてが無駄になるという悪い意味でのお手本です。

木部ケレン、下地処理

ケレンのゴミが多く出る為、終了後 掃除しやすいようにマスカーで養生します。下がコンクリートなら掃除もしやすいのですが、土や砂利だったりするととても掃除に時間がかかってしまいます。土間もこのように養生しておけば思う存分ケレンが出来ます。場所によってはガリガリとかなり力を入れて削るところもあります。そうすると自然に削ったカスがあちこちに飛び散ってしまうので、養生は必要不可欠です。

専用の道具で旧塗膜の弱くなっている部分を取り除いています。弱くなった塗膜の上に新しい塗装をしても旧塗膜から剥がれてしまってはなんの意味もないですよね?しっかりとした塗装をするための大事な下準備です。かなり傷んでいる為ボコボコです。今日の作業のほとんどがケレンの作業になりました。お客様に満足していただけるように、いい仕事をするために一人一人が全力を尽くしています。

格子は木製なので縦にも横にもあるのを一本一本丁寧にケレンしていきます。格子はケレンも大変ですが、塗装する時もとても時間がかかります。、また、ケレン作業でこれだけのゴミがでました。塗膜の劣化で弱くなってた部分がこんだけありました。なんども言いますが、弱くなった塗膜の上に塗装をしても意味はないんです。

養生の上に落ちたゴミを片付けます。ゴミを落とさないようにビニールを丸めていきます。このビニールはケレン用の養生なので塗装する時はまた新たに養生をします。

玄関ドアのケレンでは削りペーパーをかけます。剥がれてしまった旧塗膜の部分としっかりした旧塗膜の部分ではそのまま塗ってしまうと塗膜の厚み分だけ段差ができてしまいます。それを最小限に抑える為に段の所にペーパーをあててできるだけ平らにしています。

軒裏の下地処理では専用のシール剤で穴埋めします。今シール材を注入している部分はよく隙間があることがあるんですが、塗装前は目立たなくても塗装後きれいになるとその隙間がとても目立ってしまいます。

土間を専用のシートで養生します。終わるまではがしません。雨などが降ると水がたまってしまうので何箇所か穴をあけて水抜きを作ります。

鉄部サビ止め、外壁の下地処理、ドアのケレン

鉄部のサビ止めを塗っています。目地の中は入りにくいので、毛のやわらかいハケで塗ります。はみ出た場所や溜りができた所などは、刷毛でぼかします。ローラーで入らない所をハケで塗ります。あらかじめに塗りにくい場所を刷毛でダメ込むのは下塗りも上塗りも変わりません。

平面はローラーで。ダメ込みさえしっかりやってしまえば作業面積ではローラー作業のほうが多いですが、転がしてしまえば早いんです。霧除のサビ止めではかなり傷んでいたのでタップリと塗りました。サビ止めの厚みをつけることによって塗装のもちをよくします。

樋の金具のサビ止めは一軒の家で何十本もある樋の金具を一本一本丁寧に刷毛で作業しています。

外壁の下地処理では、まずポリパテで段差を埋めてガッチリ固めます。段差をなくすことによって塗装後の仕上がりが格段に良くなります。2回目のパテ処理ではパテを変えて全体的に平にします。この平らにするのがとても技術がいるんです。職人竹内の技術が光ります。

玄関前の外壁がぼこぼこだとせっかく塗装の塗り替えをしてもかっこ悪いですよね…。なのでしっかりとビシッと平らにパテを塗りこみました。その後に玄関ドアを専用の機械でペーパーをかけてケレンしました。この作業は全体的に均等にペーパーをかけなければならないので職人川口が目を光らせながら作業をしています

ドア下塗り、軒下塗り・中塗り、下地処理

2回目のパテです。パテを盛り付け平らにします。1回目のパテは乾くと痩せてしまうので2回目のパテで完璧になります。パテが乾いたらペーパーをかけてザラザラをなくします。しっかりペーパーをあてて下地処理の完成です。

軒の段差には隙間の穴を専用のシール剤を使い埋めます。施工する業者によってはこの段差、隙間埋めの工程を手間がかかるのでそのまま塗ってしまう業者もいますが、塗装職人はきっちりとした工程で作業しています。

今回の塗装は壁と軒が同じ材料のため壁もそのまま一緒に塗ります。職人竹内が左手でローラーを転がしています。利き手は右手ですが、左手でも利き手と同じように作業ができるんです。軒の下塗りでは厚膜シーラーを使い厚さを付け旧塗膜にしっかり密着をさせています。濡れ感が出るほど塗装することで、後で塗装がはがれてきてしまうことを防ぎます。

そして、軒壁の中塗り。ケンエースはカビ防止にもなります。基本的に塗り替えをした場合は軒を塗るのにこのケンエースという材料をよく使われますね。

縁側は専用の機械を使い、より奇麗に削ります。劣化して弱くなった塗膜が面白いように取れていきます。また、木部の傷みの酷い所はパテ埋めします。パテをした部分は凹んでいたり穴があいていたりしていたので平らになるようにパテをしました。

トタンの下塗り。割と新しく傷んでいない小トタンはミッチャクロンと言う材料名のバインダーを使い剥れにくくします。ミッチャクロンという名前からわかるように密着性に優れた下塗り材です。

ドアの下塗りでは同じ塗料を2回塗ります。ドアは家の顔と言っても過言ではないくらいこだわりがある場所ですよね。職人川口がドアを生まれ変わらせます。

木部下地処理、軒

ドアの下地処理はパテで平らにします。玄関ドアの裏はあんまり傷んでいなかったのですが表は雨や風、紫外線によって酷く傷んでいます。

軒の上塗りではそれまでの工程をしっかり踏まえているのでスムーズに進みました。上を向いての作業なので足場から落ちないように気を付けます。軒は顔より上の場所を塗装するので上から顔に塗料のしぶきが細かく飛んできますががむしゃらに頑張りました。仕上がりも綺麗です。軒が綺麗になると、今度はまだ塗装前の木部が最初の段階より傷んでいるのがより目立ちます。

木部もこのくらい傷んでいるとやりがいがあります。色が変わっているところが、ケレン作業によって剥がれた、弱くなっていた旧塗膜の部分です。これから仕上がるまでがとても楽しみです。旧塗膜が剥がれた所は木の素地がむき出しになっている状態なので下塗りを塗っても吸いこんでしまいます。そういう場所は特にたっぷりと塗り込みます。

木部の下塗りへ。今回は上塗りの色が茶系の色なので下塗りもそれに合わせて茶系の下塗り材にしました。平面はローラーを転がします。下塗りと上塗りの色を近づけることによって上塗りの塗装の作業性が良くなります。

中塗り、破風中塗り、外壁木部

大工の内田が雨戸の撤去・補修を担当します。気さくな性格の内田が来ると現場が明るくなります。敷地内に作業するスペースがなかったので路上でベニヤ板の加工をしました。通行の邪魔にならないように歩行者や車に注意を払って作業しました。

外壁のちょっとした木部塗装。壁に付かない様に慎重に作業します。意外と思われるかもしれないですが、ローラーで転がせるような広い面積より刷毛での細かく塗っていく木の格子や写真のような作業の方が手間がかかるんです。

軒の細部の刷毛塗りでは格子の中の窓は手が入らず養生ができなかったので垂らさないように慎重に作業しました。

破風の中塗りでは足場のちょうどいい高さでやりやすかったです。足場の高さひとつで作業効率がすごい変わってきます。

樋の中塗りは裏の見えない所までしっかりと塗ります。職人川口が刷毛目が出ないように塗装をしています。

また、屋根がらみには塗料が付かないようにテープ養生をしました。細かいところですが、養生を行うことで作業も仕上がりの質も良くなります。壁が白系で破風や霧除けの塗装が茶系の色だと家全体が締まって見えます。

面格子の内側は家の中から塗りました。どうしても見えないところは私たちでもしっかり塗る事が出来ないので家に上がらせてもらって中から塗装しました。

屋根錆止め、木部上塗り

屋根のサビ止めへ。ローラーで入らない所を先に刷毛で塗ります。正確に言うと、ローラーでほとんど塗ることもできるのですが、ダラダラと塗料が流れてしまって仕上がりが悪くなってしまいます。

下屋根部分の鉄部下塗りは破風にサビ止めを垂らさないよう、かつ塗膜の厚みが出るよう慎重に刷毛で塗っていきます。

再び屋根のサビ止め。足場の足(ジャッキ)を上げて、ローラーを転がしています。上げた足は、落ちないようにしっかりと固定しているので、安心して塗装できます。乾くまで上に乗れないのはもちろん、ゴミも落とせません。まだ乾く前なのでサビ止めを塗ったところには艶が出ていますが、乾くと艶が無くなります。

木部の上塗りはローラーで塗る場所以外を先に刷毛で塗っています。ダメ込みをする時は3種類くらいの刷毛を持って、作業する箇所によって刷毛を使い分けます。

テープを張らずまっすぐ塗ります。職人の腕の見せ所です。刷毛は使いこむことによって人それぞれ微妙に形が変わってきます。使いやすくなって自分になじんで線が出しやすくなります。大きいハケで入らない細かい所は小さな刷毛で。こんな狭い範囲のダメ込みでも意外に時間がかかります。ダメ込み作業がしっかり終われば、ローラー作業もスムーズに進めることができます。どんな作業も下準備が大切ですね。

軒は白くきれいに仕上がっている状態です。壁はまだですが、翌日から上塗りのローラー作業に入る予定です。

この日の作業は下屋根鉄部の下塗りサビ止めと、壁の上塗りダメ込み作業をしました。

木部・鉄部、雨戸上塗り

中塗り終了後に塗装前にやったパテが痩せてしまっていたので再度パテをしました。塗装前はデコボコだった壁もほとんど平らになりました。

玄関廻りの枠を職人川口が刷毛で塗っています。ガラス際を塗っているので、塗料が付着しないよう慎重に作業します。木部の塗装は面々で木の幅が違うので、それぞれに合わせた幅の刷毛を使い分けて塗っています。

トタン壁の上塗りではトタンの壁は一定の幅で段があったので、ローラーより刷毛での作業の方が作業性が良いと判断して刷毛で作業をしました。

壁の上塗りローラー作業は平らな面を塗るので毛が短めのローラーで作業しました。毛の長いローラーで平らな面を塗装をすると垂れが発生しやすいためです。

霧除の上塗り作業。今回は付帯の塗装も同色での塗装なので壁と同時進行で作業を進めています。

外壁の下部は足場の高さ的に狭くやりずらかったのですが、手を抜かず頑張りました。下に降りてしまうとあまりにも至近距離での撮影になってしまい、何をしてるかわからなくなると思い上から撮影しました。見えづらい裏の部分のローラー作業は自分の背丈より上の部分の塗装は細かい飛沫がたくさん顔に飛んできますが、負けずに一生懸命頑張りました。

屋根先鉄部の上塗り作業。塗装完成後足場をバラしたら下からは見えない部分ですが、きっちりと塗っています。

雨戸のケレンでは雨戸は基本的に外してから作業をします。外さないと塗れない部分や足場の中では思うように作業ができない場合があるからです。もちろん外すのは大変ですがキッチリとした塗装のためには手間は惜しみません。

木部・鉄部、上塗り

ベランダの養生ばらしではゴミが落ちないように奇麗に丸めます。ケレンの前にガッチリ養生をしていたので後の掃除もとても楽になります。また、土間の養生も取ります。家の周りはバッチリ養生をしておいたため、ほとんどゴミが散らかることなく収まりました。後は細かいごみ拾いを残すのみ。最後までキッチリ綺麗に片づけていきます。

破風の塗装も完成しているので、マスキングテープの養生も剥がしました。塗料漏れも無く奇麗に仕上がりました。

下屋根トタンのローラー作業では写真の赤い部分以外は刷毛で細かい部分も含めすでに塗装しています。

さらに下屋根トタンに塗料をたっぷり塗って塗膜を付けます。下塗りとしてさび止めもバッチリ塗ってあるので、ローラーにたっぷり塗料を含ませたローラーでの塗り替えは気持ちがいいです。

濡れ縁は雨もあたり日もあたる所でかなり傷んでいました。下塗りとあわせ木部の素地にたっぷりと塗料を吸い込ませ上塗りし、下の見えない所も覗いて塗ります。紫外線があたる場所ではありませんが、雨水の跳ね返りもある、案外忘れ去られがちな場所です。

完成

無事仕上がりました。完成までにはいくつもの行程をたどっています。

外壁の羽目板はセラミックシリコンによってピカピカのツルツルに再生しました。ただしキレイにするだけなら簡単なのですが、きちんと中身まで手間をかけています。

仕様

施工日:2010年1月

概要

  • 建物形状・外装 形状:1戸建て
  • 外壁:板張り
  • 屋根:トタン

塗装内容・塗料の種類

  • 水性シリコン圧膜シーラー
  • 外壁UVカットシリコン3層塗装
  • 屋根:サビ止め、溶剤系シリコン塗料(3層塗装)

外壁塗装

  • 仮設足場組み立て・解体180㎡
  • 飛散防止用メッシュシート張り180㎡
  • 養生126㎡
  • 下地調整150㎡
  • 下塗り塗料水性シリコン厚膜シーラー2缶
  • 中塗り塗料最高級一液ファインシリコンセラUV2缶
  • 上塗り塗料最高級一液ファインシリコンセラUV2缶
  • 外壁塗装施工費(下+中+上塗り)150㎡

付帯塗装(3~4工程、高級シリコン塗装)

  • 玄関庇上鉄部1式
  • 玄関ドアー表裏1枚
  • 玄関ドアー廻り1式
  • 軒裏27㎡
  • 漆喰部18㎡
  • 庇等鉄部1式
  • 面格子等1式
  • 濡れ縁1式
  • ※スチール製雨戸は塗りません。

下屋根塗装

  • 下屋根塗装1式
  • トタン屋根下地調整
  • 下塗り塗料錆止めハイポンデクロ塗布
  • 中塗り塗料溶剤シリコンルーフ
  • 上塗り塗料溶剤シリコンルーフ
  • ※大屋根、下屋銅板部は塗りません。

大工工事

  • 濡れ縁1式
  • 雨戸補修(4枚+3)1式

この記事を書いた人

塗装職人の職人やスタッフが日々の出来事をお伝えします。

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