横浜市戸塚区の屋根カバー工法|足場設置から防水紙施工まで【第2編】
横浜市戸塚区で進めている外壁塗装・屋根カバー工法の第2編です。前回は、現地調査で確認した劣化症状とカラーシミュレーションをご紹介しました。
今回は、工事を安全に行うための足場設置から、既存屋根の確認、防水紙の施工、屋根材の張り始めまでを見ていきます。完成すると見えなくなる下地や防水紙こそ、屋根工事の重要なポイントです。

足場設置と資材搬入
屋根工事と外壁塗装を安全に進めるため、建物の周囲に足場を設置します。足場は高所からの転落を防ぐだけでなく、職人が安定した姿勢で作業し、細部まで確実に施工するために欠かせません。
工事初日はトラックを建物前へ寄せ、足場材を順番に搬入しました。住宅街での作業となるため、通行や近隣車両の妨げにならないよう、車両の位置と搬入時間を調整します。


外周には飛散防止メッシュを張り、洗浄水や塗料、屋根工事で発生する細かな粉じんが周囲へ飛びにくい環境を整えます。敷地内の車や植栽、門まわりも確認し、車には専用カバーを掛けて保護しました。

屋根材や板金は長さや重量があるため、搬入経路と仮置き場所を事前に決めておくことも大切です。屋根上へ材料を運ぶための電動荷揚げ機を設置し、複数の工事車両が重なる時間帯は近隣への配慮を行いながら作業しました。


既存屋根と下地の状態を確認
足場設置後、既存のスレート屋根を近い距離から確認します。表面の色あせや汚れだけでなく、割れ、欠け、浮き、棟板金まわり、軒先や壁際の納まりも点検します。
屋根面を複数方向から見ると、スレートの色あせと苔の広がりが確認できます。水に濡れると苔や汚れの濃淡がさらに明確になり、施工前の傷みを把握しやすくなります。





雪止め付近には屋根材の欠けがありました。こうした局所的な傷みも記録し、下地へ影響がないかを確認します。

屋根面の突起物や不要な部材は、防水紙を平らに施工できるよう整理します。屋根の面が複数に分かれる場合は、水の流れを想定しながら、谷部、棟、壁際など注意が必要な箇所を確認します。
現地調査の時点で弱っていた破風板は、高圧洗浄時に脆弱部分を除去しました。水洗いで表面が落ちるほど傷んでいる場合、上から塗るだけでは密着しないため、健全な下地まで整理して補修へつなげます。

別現場の関連動画:外壁と屋根の高圧洗浄で、家庭用機器との違いや、塗装前に汚れ・カビを除去する工程をご覧いただけます。本記事は屋根カバー工法を行う現場のため、洗浄後の仕上げ工法は異なります。
防水紙と軒先・壁際の施工
既存屋根の確認後、田島ルーフィングの改質アスファルトルーフィング「ライナールーフ」を施工しました。屋根材の下に入る防水紙は、屋根材の継ぎ目などから入った雨水を建物内部へ通さないための二次防水層です。



防水紙は、軒先側から棟側へ向かって重ねながら敷きます。下から上へ順に重ねることで、水が流れる方向に逆らわない納まりになります。重ね部分、端部、固定箇所に不備がないかを確認しながら、しわや大きな浮きが出ないよう施工します。
軒先では既存スレート、防水紙、スターター役物、新しい屋根材が順に重なる構成になります。端部を持ち上げた写真では、それぞれの層が水の流れに沿って納まっていることを確認できます。

屋根面が切り替わる部分や下屋根も、軒先側から重ね方向をそろえて防水紙を敷きます。全景写真を残すことで、完成後には見えなくなる防水層が屋根全面へ連続していることを確認できます。




軒先、ケラバ、壁際は、屋根の平場以上に雨仕舞が重要な場所です。水をどこへ流し、どの部材の上に重ねるかを考えながら、軒先役物や水切り板金、防水紙を納めていきます。壁際では防水紙を必要な高さまで立ち上げ、上から板金で保護できる状態をつくります。


この工程は完成後に屋根材で隠れるため、施工中の写真を残しておくと、どのような防水処理を行ったかを後から確認できます。
屋根材の加工と張り始め
防水紙と軒先まわりの準備が整ったら、新しい屋根材の施工へ進みます。今回使用した屋根材は、旭ファイバーグラスのアスファルトシングル「リッジウェイ」で、色はデュアルブラウンです。
屋根材は地上のブルーシート上で寸法に合わせて加工し、切断片や粉じんが周囲へ広がらないよう整理しながら作業します。

まず軒先側の基準を整え、屋根材を現場の寸法に合わせて加工します。最初の一段が曲がると上の段にも影響するため、通りを確認しながら固定します。屋根材はメーカーの施工方法に従い、指定位置へ適切な留め付け材で固定していきます。
アスファルトシングルは複数の色粒がつくる濃淡が特徴です。施工中は柄の偏りにも注意し、屋根全体で自然な陰影になるよう配置を確認します。




見えなくなる防水工程を丁寧に
屋根カバー工法は、完成した屋根材だけでなく、その下の防水紙と端部の雨仕舞が重要です。今回は、既存屋根を確認したうえでライナールーフを施工し、軒先や壁際の役物を納めてからリッジウェイの施工を始めました。
次回は、リッジウェイ本体の施工、壁際・ケラバの板金、棟まわりの施工、屋根完成後の仕上がりをご紹介します。
屋根の色あせや苔、棟板金の浮きなどが気になる場合は、塗装だけでよいのか、カバー工法が適しているのかを含めて現地調査をご依頼ください。
