一般住宅のALCパネルを使った、今は誰もが知るヘーベルハウス。
今回は横浜市の現場からお伝えします。
まずは塗装前と塗装後から。
平成元年ごろ、旭化成のヘーベルさんに塗装してもらった基礎はもう寿命がきたためか塗装がバリバリに剥がれてました。
一見増し打ちでも良さそうな目地シーリングは、概算見積もりでは単価900円とお伝えし約300メートル。実寸では364メートルありました。ALC(気泡コンクリート)はサイディングと同様に目地シーリングが多いのです。
【参照動画】ALC・へーベルの気泡軽量コンクリートの塗装とシール
ただサイディングと違って、ALCはパネル同士の隙間が元々ありませんので、サイディングの目地のように、シーリングが劣化しても隙間があくことは例としてはあまりありません。そこがサイディングとALCの大きな違いですね。
なので、このお家も見た目は目地のクラックが少し気にはなりましたが、増し打ちでも大丈夫かなと思った次第ということです。でも結局は打ち替えをさせていただいたのでした。
塗料は外壁はパーフェクトフィラーにて下塗り後、シリコン塗料にて中塗りと上塗り。雨戸、破風(パラペット)、雨樋はパーフェクトプライマーで下塗り後、やはり溶剤シリコン仕上げです。
日本ペイントのパーフェクトシリーズは、戸建塗装の塗料の中では最新に位置する塗料です。特に付帯部については塗装の剥がれがトラブルとして懸念するところではありますが、密着度抜群の塗料です。まぁ高圧洗浄と下地調整のケレンをしっかりとした前提ですが・・
それでは全体の外観の移り変わりを見てみたいと思います。
こちらの動画では、見積もり時の調査時の様子がご覧いただけます。
施工は一級塗装技能士を超える「塗装指導員」の星野が作業。超えるとか、偉そうですが、まぁ自慢の職人たちが塗装させていただきました。シーリングは専門のシーリング職人が、たっぷりと2液成分形のコーキングで肉厚に注入いたしました。
へーベルハウスにお住まいの方は、塗装もへーベルに依頼することも少なくないのは理解していますが、多くの方は見積書の金額に驚かれるようです。
弊社も業界では安くないのではありますが、その分シール職人も超一流の職人で挑んでいます。恐らくというより、まず間違いないと思うのですが、シール職人も塗装の職人もへーベルさんのそれより上で間違いないと思います。厳密にいえば技術というよりは、職人の考え方が大事で、どれだけ自分のスキルを実際の現場で発揮できるかどうかです。
もちろんALCも他の外壁材同様に実績や経験技術も突出していると思っています。
へーベルのパワーボードは、塗料もアスリートという専用のものがあるようですが、アクリルシリコンなので耐久性では塗装職人で扱っている塗料と同等品なので何ら特別ではありません。
多彩調(イベリアン仕様)などは、確かに凝っているものもあるようですが、その模様も石材調の塗料でできますがどちらも少々高価になってしまうと思うのと同時に目地シールがそこまでの耐久性があるのかどうかの問題も出で来るため、ALCなどの場合は意匠性の高い塗装はやめておいた方がメンテナンスコントとしては得策です。
何でもかんでも大手の提案だからというのは問題あるかもしれませんね。
以前3次下請けである孫請けの受注の話をもらったものの内容を聞いて断念せざるを得ない時のことを思い出しました。どの外壁材の塗装にしても、塗料選びも去ることながらそれ以上に職人の仕事ぶりに掛かっているということが一番重要ということをお伝え出来ればと思います。
以上、横浜の現場からでした。