公共工事 鉄柵の補修依頼 強度をよみがえらせる工事

今回は公共物の工事を担当しましたので、ご紹介いたします。

30メートルほどある鉄柵だったのですが、今回は補修工事が中心です。

 

どのような補修をしたのか、そして通常の一軒家でも応用できる工事ですので、鉄階段、鉄柵、面格子など…ご自宅に鉄部がある場合にはご参考になさってみてください。

 鉄柵の傷みを補修する

 

今回は、行政の依頼を受けた造園業者からの工事依頼でした。

造園業者では、鉄柵の補修工事などはできないため、わりとこうした依頼はあります。

鉄柵の状態を見ると、何十年も経っている柵だったため、サビが進行して穴があいたり、土台から外れてしまっていたりするところもありました。

塗膜も全体的に浮いており、交換してもおかしくないくらいには傷んでいましたが、ご依頼としては予算を抑えて維持をしたいとのことでしたので、補修し、且つ補強できるよう溶接工事をすることに。

溶接工事は鉄部を溶かしてくっつける方法ですが、ケレン作業がとても重要となります。

錆びている表面や、浮いている塗膜などを落とし工事しやすいように下地を整える必要があるからです。

併せて観たいYouTube 関連動画:鉄階段の塗膜のケレン

ですので、ケレンといっても、表面を平らにするケレンではなく、あくまでも溶接したり、塗装した際に下地が浮いたりしないようにおこなうケレン作業となります。(そのため塗装後の仕上がりは、多少表面がでこぼこすることも)

しかもこの鉄柵は30メートルも幅がありますが、凹凸のある細かい部位が多いので、グラインダーなどは使えません。

スクレーパーなどを使った、手作業でのケレンとなります。

また鉄柵の下は地面のため、ケレンカスを落とすわけにはいきません。

シートをしいてケレン作業し、削ったサビのカスは処分をします。

そのため、鉄柵の塗装工事期間としては3〜4日ではありましたが、ケレンだけで1日半使いました。

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下地準備を行ったら、いよいよ溶接工事を行います。

溶接にはガス溶接とアーク溶接があり、今回行うのはアーク溶接です。

このアーク溶接は電気を利用した溶接で、発電機で電気を起こしショートさせた熱で溶接棒を溶かし、くっつけるというやり方となります。

錆びてボロボロになった部分を切断して、その部分に新しいパイプを溶接でくっつける。

パテで空いている穴部分を埋める…という補修方法もありますが、溶接工事に比べると強度は弱くなるため、今回は選択しませんでした。

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小さな工事でもしっかりと手間をかける 塗装職人の工事とは

溶接は溶接棒だけでなく、鉄パイプ部分も溶けて固まるので、パイプ本体は丈夫になり、鉄パイプを元の状態と同様まで強度を上げることが可能になります。

そのため、鉄部の補修工事をするのであれば、溶接がおすすめなのです。

ただし、溶接工事には必ずセットで行わなければならない工事があります。

それは、サビ止めを塗ることです。

 

溶接工事でつないだ鉄パイプは、なんの塗装もないむき出しの金属となるため、錆びやすくなっています。

ですので、溶接工事をしたその日にサビ止めを塗ってしまいます。

そのため工事をする日は、天気予報なども見て選び、雨などは極力さけるようにします。

工事の規模としては小さなものですが、日程的には通常の塗装以上に日を選ぶ工事なのです。

 

併せて観たいYouTube  関連動画:錆びた鉄階段塗装

土台の補修工事

 

こちらの鉄柵ですが、先ほどもお話しましたようにサビによって鉄パイプが腐ってしまい、土台から外れているものもありました。

そうした鉄柵は、錆びた部分を切断し溶接して新しいパイプをつなぎますが、さらに土台の補修もします。

この土台工事の際にも、鉄柵のケレンと同様に下準備が必要です。

鉄柵があるのは周りに植物や土がある場所ですので、土台となる石垣からしっかりと土やほこりを取る必要があります。

ブロアーで石垣の土や埃を取り除き、そこにモルタルを流し込み鉄柵の固定を。

土台をしっかりと固定することで、鉄柵の強度があがります。

 

下準備を追えたら全体の塗装

 

鉄部の溶接、土台の固定などを終え、しっかりとさび止めを塗ったらいよいよ塗装工事となります。

 

中塗り、上塗りと行い、たとえ鉄柵でも弊社では3回塗りが基本です。

この鉄柵は幅が広かったので、とても根気のいる作業でした。

今回ご紹介した鉄柵の工事は、戸建ての鉄フェンスや面格子、そしてアパートなどに多い鉄階段の補修工事などにも同じ工事を行うことができます。

マンションの立体駐車場なども、鉄部となりますので、よほどひどい状態でなければ溶接して補修工事することが可能です。

併せて観たいYouTube 関連動画:立駐機の塗装

昨年弊社では、建設会社の置場に設置されたクレーンや鉄骨の構造物の塗装補修工事などもいたしました。

こうした、鉄を使った様々な建築物の塗装を、弊社では請け負うことが可能です。

それぞれの現場に合わせ、適材適所の補修剤や方法を用い、用途に合わせた工事を行う。創業31年、現場経験の多い弊社だからこそできる対応です。

今回の鉄柵は、大分ボロボロの状態ではありましたが、補修工事が可能なことがおわかり頂けたのではないでしょうか。

鉄部の塗装は剥がれやすく、慣れていない方がやると下準備が不十分なことから、すぐ剥がれてしまうでしょう。

 

プロだからこそ、下地の状態などを見てケレン作業をし、容易には剥がれない下地工事が可能なのです。

鉄部についてお困りの際には、一度ご相談ください。他にも、「こんな補修工事はできますか」といった質問もお気軽にどうぞ。

塗装職人でできる範囲のことであれば、全力を尽くして工事いたします。

 

 

建築施工主任 家のことを何でも出来るようにと、20代の時に長野県の木造建築の親方に弟子入りして大工の道へ進む。30代の時にはキャパシティを拡げるために農業や造園業にも従事。造園業では外構工事も多く手掛け、家に関するエキスパートとして活躍。見えるところだけではなく見えないところも手を抜かずにやるのがモットー。妻と子供2人の 4人家族。

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