今回は過去の施工から3月9日に行った栄区での塗装風景をお届けします。
前回、塗装しないあらゆる箇所の養生をしたので、この日は水切りの塗替えをスタート。
水切りとは、雨水が外壁を伝い、家の土台部分に浸透しないようにするためのものです。土台から水が染み込んでしまうと、家自体を傷めることに繋がりかねません。その対策として取り付けてあります。
まずはケレンをして下地の表面に細かな磨き傷をつけていきます。
鉄部は表面がツルツルしているので引っ掛かりがなく、そのまま塗料を塗布しても塗膜が剥がれやすくなってしまうので、必ずこのような研磨作業が必要になってくるのです。
また、サビが見られる際もこのときにしっかり削り落していきます。ここではサンドペーパーを使用していますが、ケレン道具にはナイロン製たわしのマジックロンや皮スキ(金ベラ)、他にはサンダーといった電動の研磨工具があり、場所や状況によって使い分けをしています。
サンドペーパーは使いやすい大きさに切り、折りたたんで外壁との隙間にも差し込むようにしながら擦っていきます。
こういう作業は塗料を重ねてしまえば見えない工程なので、やらなくても分からないかもしれませんが、塗装から時間が経過すれば耐久性の違いとして差が出てきてしまうのです。
高圧洗浄や養生、ケレン作業といった、塗替え前の工程が後々までついて回るのが塗装工事と言えるかもしれません。仕上がった後に見えても見えなくても、ひとつひとつの工程を念入りに行う職人たちです。
ケレンを終えたら、サビ止めを塗布します。
サビ止めとはその名が表す通り、サビが発生することを防ぐ下塗り材。今回使用したハイポンファインデクロは、高い防錆能力に加え、乾きが早いのが特徴です。速乾であれば、次の工程にも早く入ることができますね。
サビ止めは仕上がりの色に合わせて選ぶので、今回水切りは現状の白のままなので、サビ止めも白色を。ほかによく使われている色は赤錆び色やグレー、茶などです。
外壁に材料をつけないように気をつけながら、刷毛でたっぷり塗布していきました。鉄部は傷みやすい箇所でもあるので、サビ止めで耐久性が向上されるように下塗りしています。
次回は軒の塗替えを行います。