もくじ
この写真は、弊社横浜店前です。
国道16号線に面し、相鉄線西谷駅徒歩5分の場所にあります。
ずいぶん前に水道管工事が入り、掘り起こしたことで床面がデコボコしていましたので、今回塗床(ぬりゆか)工事をしました。
床を塗るというと、防水工事を想像される方が多いのですが、こうした地続きの床の場合雨水は流れていきますので、防水ではなく塗装の工事をします。
それが塗床工事なのです。
最近お客様から、家の駐輪場や、駐車場の床面について工事のご相談を受けることがあります。
今回の工事は、さまざまな材料を使用してみましたので、工事を考えていらっしゃる方は参考にして見てください。
高圧洗浄をかける
まずは先ほど上に掲載しました、施工前の写真をご覧ください。
以前水道管の工事をした際に、床面を掘り起こしたため、全体的にデコボコとしていてあまり綺麗とは言えない状況です。
塗装職人では、事務所にお客様がいらっしゃることもたびたびございますので、この玄関前を綺麗にしようということになりました。
工事するために、土間コンクリートを高圧洗浄します。
いつもよりは、小さい高圧洗浄機ですが、性能は確かです。
写真をご覧ください。左面が高圧洗浄後、右面が高圧洗浄前となります。
洗うことでこれだけの差が出るのです。
併せて観たいYouTube 業務用高圧洗浄機
下地調整をする
洗い終わったら、モルタルの下地調整です。
モルタルをコテなどでならして、薄く引き伸ばしながら、デコボコした床面をならしていきます。
そもそも土間コンクリートは、セメントと砂、砂利を水で混ぜて作るのですが、年数が経ってくると、柔らかい砂の部分が削れて砂利が表面に出てきます。
これを平らにする為に下地調整をします。
その際に使用していますのが、こちら補修剤の「ハイモル」。こちらに水を入れて練り上げ補修します。
先ず、モルタルが上手くのるように、プライマーを塗りモルタルの接着を良くします。
さらに、このプライマーと先ほどのモルタルを混ぜ、樹脂モルタルに。
感じとしては、木工ボンドを想像してもらうと質感が分かりやすいかもしれません。
これを割れているところなどに荒付けします。
荒付けが終わったら、プライマー液をもう一度全体に塗っていきます。
こうすることで、樹脂モルタルとの密着力が更に上がるのです。
その後、コテで樹脂モルタルを擦りつけ、乾いたら樹脂モルタルを擦りつけ平滑にしていきます。
乾いたらケレン作業を。バリ取りをして表面をなめらかにします。
下地調整は平らにすることが何よりも大切です。
下地処理をせずにコンクリートが割れているところなどにそのまま塗料を塗ると、コンクリートごと取れてしまい塗膜が剥がれてしまうことも。
そのため、下地を塗る前にしっかりと下地を処理しておくことが、丈夫な塗膜を保つためにも大切なのです。これで下地調整が終わりました。
ここからは下地塗り、上塗り、仕上げについてご紹介したいと思います。
併せて観たいYouTube モルタル下地補修
下地を塗る
下地調整が終わり、塗る面が均一になったら、いよいよ本塗りです。
今回は『アトミックス フロアトップアクアプライマー ハエレオ』という下地剤を塗ります。
これは、下地面と塗装剤を密着させるためのプライマーです。
水性の2液剤となっており、主材と硬化剤に分かれています。この二つを混ぜると硬化スタートです。
しっかりと計量をして、材料を作り塗れば下地は完成となります。
上塗りをする
ここまで下地調整、プライマー塗りを重ねて、ようやく上塗り剤の登場です。
ここでは『フロアトップアクア フォルティス』を使用します。
この材料の最大の特徴は、付着性が良く、プライマーなしでもモルタル面に密着するという材料です。
さらに乾燥が早く、塗ってから1時間で塗装が乾きます。8時間後には車も上を通れるほどです。
塗膜も強く、工場などフォークリフトが走行するところでも使用ができます。
これも水性の2液剤となっており、主材と硬化剤を混ぜて使用可能となり、マンションの駐輪場などで使うことのあるウレタン樹脂塗料です。
しかし、ここで一つ疑問が生まれます。プライマーが無くてもつく材料なのに、なぜプライマーを使うのか…ということです。
今回の工事では、上塗り作業前にプライマーを使用しました。
この塗料ですが、プライマーを使用しなくても大丈夫ではあるものの、使用すればより強度が上がるものなのです。
ここからお客様の予算次第ではあるのですが、予算を抑えたいお客様の場合プライマーの工程を省き、一気に『フロアトップアクア フォルティス』を塗ります。
こうすることで、1工程分の工事費用を下げることが出来ます。
そうすることで利点や欠点は生じますが、予算の選択肢を広げることが出来ます。
今回は、人の出入りや車を駐車することなどがある場所のため、強度を上げることを重視し、下地を塗ることを選択しました。
併せて観たいYouTube プライマー塗布
上塗りの仕上げ
1回目の上塗り材がある程度乾いたら、珪砂を撒きます。
表面をツルリと仕上げすぎてしまうと、雨などの際に滑りやすくなってしまうため、防滑仕様にするのです。
プールなども、そこの部分やプールサイドなどこうした防滑仕様になっています。
防水剤を使用するときも、この方法をとることも。
珪砂を巻き終わったら、また上塗り材を塗ります。
ここからは、工事費をかけられる場合は何度かこの作業をくり返し、塗膜を厚くするのです。
今回は4回塗って、土間コンクリート部分は仕上げました。
アスファルト部分の仕上げ
最初にお話しましたが、今回この床面がガタガタになった理由は、以前水道管工事をしたことで、モルタル面を掘り起こしたことが原因でした。
この水道管は正面の道路から引いているため、今後も何かあった際に工事することが予想されます。
そのため今回もモルタルを塗らず、この部分だけアスファルトにすることにしました。
そうすれば、また水道管の工事などがあった際には、掘り起こすことができます。
通常アスファルトは、温度の変化で硬化させることがほとんどです。
温度が高いと液体状で、常温になると固まります。
しかし、これだけのスペースのために大がかりなアスファルト工事は非効率です。
そこで、常温アスファルトというものを使うことにしました。
このアスファルトは温度に関係なく、敷き詰めてから圧力をかけて表面をならし、水をかければ固まります。
値段は普通のアスファルトに比べると割高にはなりますが、道路などが陥没してできた水たまりなどにも敷き詰めて使えるため、こうした小さなスペースに使いやすいアスファルトです。
このアスファルトも乾燥が早く、施工後1時間くらいで上を歩くことが可能となります。
写真では、コテや板で表面をならし、ビニールを敷いて上から踏みしめることで固めています。
最後に水をかけ、化学反応でアスファルトを固め、工事完成です。
駐車場や玄関前がボロボロな時は
今回ご紹介したのは、横浜店の前面にあるスペースの塗床工事でした。
下地処理や下地を敷くことなどに時間はかかりますが、こうした家の顔とも言える場所は、しっかりと手間をかければ綺麗に、そして丈夫な床に仕上がります。
通常塗装というと、壁面や屋根ばかりを思い浮かべますが、こうした床も塗装工事の一つですので、弊社が得意とするところです。
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施工費用によって、塗り重ねを何度やるかなども調整が可能ですので、どういった効果を求めるのか、施工したい理由は何かなどしっかりと確認して、ご相談ください。
数ある施工方法の中から、ベストな材料と施工方法を選び工事を致します。