昨日に引き続き、本日も川崎市多摩区のお宅で施工を行います。今回は屋根の雨押さえなどトタン部のケレンと下塗り、屋根材や破風、軒などの下塗りを進めます。
担当する職人は塗装指導員の星野。先月、2歳を迎えたばかりの息子をとてもかわいがっている子煩悩な父親でもあります。
まずは屋根のトタン部からケレンから開始。ハンドパット(マジックロンというナイロンたわしを使うことも)で雨押さえを擦っていきます。トタン部は表面がつるつるとしているので、そのまま塗料を塗布しても引っ掛かりがなく、せっかくつけた塗膜が剥がれやすくなってしまいます。そのため、わざと細かな傷をつけることでザラつきを作り、下地と塗料の食い付きを向上させます。
また、ここでしっかりサビを取り除いておきます。上から塗装してしまうので目に見える工程ではないですが、長持ちする塗膜に仕上げるためには欠かせない作業なのです。
ケレン後はサビ止めを塗布してサビが再発することを抑制して、傷みやすい鉄部の耐久性をアップさせます。使用するサビ止めの色は仕上がり(上塗り)の色に合わせて選択。今回ほとんどの鉄部は赤錆び色を使用しています。サビの発生を防ぐとともに、下地と上に重ねる塗料の接着剤のような役目もあるのでたっぷり塗布してしました。
屋根だけでなく、アンテナの脚にも塗布しています。アンテナの脚からサビ汁が垂れて屋根を汚してしまうこともあるためこちらも念入りに。
下屋根の小口はハケを横にして屋根には付着させないように気をつけながらムラなく塗布していきます。基礎上の水切りは白系(現状色)で仕上げるため、そちらに合わせて白いサビ止めを塗りました。
サビ止め塗布を終えて、午後からは屋根材の下塗りに入ります。水洗いで汚れをすっきり取り除いたスレートにシーラーを塗布して塗料の吸込み止めと、密着性を高めていきます。たっぷり染み込ませるように塗っていくと、塗布していない箇所との違いがはっきりわかりますね。深めの溝になっている目地にも丁寧に塗り込みました。
傷みがひどい屋根の場合はシーラーが内部に吸込まれて、塗布面が乾燥してしまうことがあります。そのようなときには、表面がしっとりと濡れたような状態になるまで繰り返しシーラーを重ねていきます。
屋根以外には、破風や軒裏、幕板の下塗りをしました。材料が透明なので塗装した部分がわかりにくいのですが、見る角度を変えながら塗り残しがないうように全体にたっぷり塗布しました。
次回は屋根の中塗りに入ります。