みんなが群がる儲かる外壁塗装?

「外壁塗装は儲けのビジネスチャンス!? 」

独立・開業などビジネス関連のメディアやサイトで以前から時々見かける言葉です。
異業種からの参入障壁が低い、というのが理由のひとつだそうです。

確かにさまざまな業者さんをネットで見ていると、参入の勢いをひしひしと感じます。いろんな業者が入り混じって、お客さんはどこに頼んだらよいかわからなくなっています。私たちも競争の激化に巻き込まれて、ちょっと怖いくらいです (笑) 。

 

では実際に外壁塗装はそんなに参入障壁が低いかというと、まったく違うんですけどね・・・それは塗装の仕事について知らない人の発言なのだろうと、つくづく残念に思います。

おかげで外壁塗装は少しの知識があれば簡単にできるという誤った理解が広がり、経験というもっと大事なことが軽視されているようで、職人としては不愉快に感じることがよくあります。

 

塗装の仕事をしてみればすぐわかることですが、結構大変なことが多く、簡単に始められる商売では絶対ありません。もし簡単にビジネスにできるとすれば、お客さんをないがしろにするしか方法はないと思います。

外壁塗装で大事なのは、家それぞれの状況によって、現場で塗装方法や作業の進め方など対応を臨機応変に変えていくということです。細かいところまで厳密に突き詰めると、同じ現場は二つとなく、対応は家ごとに千差万別といったところでしょうか。そのためには、職人の高い技術だったり、営業のクレーム対応だったり、現場での対応力が非常に重要です。

そこまで追求していくと、「経験」が最も重要になるわけです。技術もクレームの対応も経験がなければ成し遂げられません。
たぶん知識だけでは、すぐに行き詰まってしまうでしょう。

 

最近では、とくに経験や技術力が優れていなくても、「塗装技能士」や「塗装士」の名称が使われているようです。厳しい試験に合格した「一級塗装技能士」という国家資格と、業者が任意で作った肩書きは大きく違います。

でも呼び名はたいして変わらないので、お客さんから見たら何だかややこしいですよね。
それだけ競争が激しいのかもしれません。何が本当で、何がウソなのか、塗装業の世界はますます混乱してしまいそうです。

塗装業者としてお客さんからさらに信用されるために、私たちももっと頑張らなきゃイカンですね。

一級塗装技能士のほか「ひび割れの専門家」としての樹脂接着剤施工技能士の2つの国家資格と、塗装科・職業訓練指導員の所有者でもあります。 塗装業者さんはたくさんあれど、本質的な工事品質の差は「社長が職人の業者は現場に魂が宿る」という言葉に表されるのではないかと自分を戒め修行中です。

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