外壁のひび割れに悩む方は少なくありません。
なので塗装をするわけなのですが、極力下塗りには弾性系の塗料を使ったりします。
今の塗料で言えば「パーフェクトフィラー」などの塗料がそうです。
昔で言えば「微弾性フィラーエクセル」とか「ホルダーGⅡ」ですね。
非常に高粘度の塗料で、言ってみればネットリ系の塗料になります。
ただし使用できるのはモルタル外壁です。
当然ネットリなのでその分肉厚が付きます。
肉厚が付けばひび割れ防止に期待できます。
種類としてはリシンやスタッコ、ジョリパットで、サイディングには不向きです。
サイディングにもしクラックがあるとすればサフェーサーという塗料ですね。
サフェーサーもある程度肉厚が付きます。
もちろん通常のウーローラーとかウールローラーというものでフィラーを塗装します。
ただこれより最大限に肉厚をつけるために「砂骨ローラー」というもので塗装をするとさらに肉厚塗装ができます。
通常の繊維のローラーではなく、まるでへちまのようなぶつぶつの穴が開いたローラーでマスチックローラーとも呼びます。
このローラーにネットリしたフィラーを含ませて塗ります。
砂骨ローラーにはローラーの芯までの厚さが結構あるので、その厚み分に塗料を含ませてから外壁に押し付けるように少し力を加えて転がすと塗料が押し出されて凹凸の波形模様に塗装ができるというわけです。
通常の塗装では非常にうっすらと凹凸模様が付くかもしれませんが、ガッツリと肉厚ができることはありません。
ただし手間が非常にかかります。
塗料も通常のローラーで塗る場合と比べて2~3倍使うことになります。
例えばザラザラ系のリシンや吹き付けスタッコなどの外壁は普通でも塗料の吸収率が激しいですが、この砂骨ローラーではなおさらです。
塗料を塗り広げるローラーも中々前に進みません。
ただ一度この手強い作業が終わってしまえば、その後に塗る中塗りはローラー作業もツルツルで軽快に作業が進みます。
楊枝が刺せるほどの肉厚にもなります。
というあまり聞きなれない名前の砂骨ローラーですが、外壁クラックに悩んでいる方は良い工法かもしれません。
値は張ってしまいますが興味のある方は担当にぜひ聞いてみてください。