今回は東京都大田区の現場で行った塗装の様子を掲載します。
前回は下屋根トタン部の塗替えが完了したので、本日は1階外壁と門塀の塗装に入ります。
門塀にはたくさんのツタがびっしりと這っていたので、まずはこれらを取除く工程からスタート。
手で葉っぱとツタを剥がしていき、残ったツタの根はガスバーナーで炙っていきます。ツタの根が外壁の内部に入り込んでいる場合は、無理やりに引っ張ろうとすると、塗膜や下地を痛めてしまう恐れがあるので、バーナーの火で焼き取ります。
それから、ワイヤーブラシやナイロンたわしといった、ケレン作業に使う道具で丁寧に擦り落していきました。
門塀や外壁の周りには植木やウッドデッキなどがあるので、塗料が付着しないように周囲を養生します。
植木は布シートを被せてテープで固定。ウッドデッキや雨樋にはマスカー(テープ付きビニール)を敷いたり、包んで塗料が付着しないようにしました。
養生が完了後、外壁にシーラーで下塗りをしていきます。
下地と塗料の密着力を向上させ、剥がれにくい塗膜をつける下準備です。
ローラーで染み込ませるようにたっぷり塗布しました。また、シーラーには下地を強化させる働きもあるので、傷みや荒れた塗装面を落ち着かせて固めます。吸込みのある壁も、ここで吸込み止めをしておくことで、主材の塗りムラを防いで均等な厚みの塗膜に仕上げることができます。
次にフィラーを使用して2回目の下塗りをしていきます。
この材料は微弾性なので、クラック(ひび割れ)に追従し、柔軟に対応してくれます。ひび割れが発生しやすいモルタル外壁に適した下塗り材と言えます。
フィラーはぼってりとした材料のため、肉厚な塗膜が形成可能。
ただ、その分塗るときにも力を要しますが、塗りにくいからといって薄めすぎてはいけません。材料の持つ性能が低減されてしまうからです。下塗り材でも上塗り材でも、性能を十分に発揮させるためには希釈を適切に行い、惜しみなく塗布することが重要になります。
門塀も同様にフィラーで下塗りし、肉厚な塗膜を形成する準備をしました。