小さな作業で下準備 塗装工事をスムーズに進めるために

夏も終盤となり、大雨や台風のシーズンに突入です。先日も関東に台風が上陸するということでしたので、現場管理責任者として台風対策を各現場に施しました。

塗装工事を安全に滞りなく進めるためには、こうした状況に応じた対応というのが必要です。

今回はそんな現場管理としての仕事や大工、エクステリア担当としての仕事などを通して、塗装工事をスムーズにすすめるために必要な細かい作業についてお話ししたいと思います。

台風の予報が出たら取る対応

工事期間中に台風が上陸することはよくあります。どうしても足場というのは、大風の影響を受けやすく、揺れた足場が建物にぶつかり外壁などを傷つけてしまうことも。

最悪の場合は、足場の倒壊なども起こります。そうならないために、台風対策として足場に張り巡らされたメッシュを巻き上げ、足場が揺れることを押さえるのです。

台風の威力などを予測して、上部だけメッシュを巻き上げることもありますし、もう少し大型の台風の場合は下記の写真のように半分メッシュを巻き上げます。

 

さらに大きな台風の場合は、すべてのメッシュを巻き上げることも。もちろん、巻き上げの作業は時間がかかりますし手間も大きいのですが、台風などにしっかり対応することで、安全な工事ができます。

>僕は現場管理も行っていますので、今回は各現場を回り台風の対応を致しました。おかげさまで、台風後も事故なく工事が進んでいます。

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しっかりと固定してあるからこそ出るパイプのヒビ

次にご紹介するのは、大工仕事の一環とも言える、雨樋などパイプ周りの作業についてです。このパイプは、先に紹介した足場の台風対応でご紹介したマンションで行った工事なのですが、雨水を排出するパイプにヒビが入っていました。

上記の写真をご覧ください。

 

写真の上部はベランダなどに繋がりベランダの床でがっちりと固定され、パイプの先端には集水升が設置されています。

パイプの下部は、土の中にもぐり雨水を排出する仕組みとなっているのです。パイプ自体も、アルミの支持金物でしっかりと固定され、動きません。

しかし、このパイプはその固定してあることが仇となり、ヒビが入ってしまいました。建物というのは揺れが出たり、地震などで大きく動いたりすることがあります。

そうすると、このようにがっちりと固定されたパイプは、建物の動きについていくことができず、継ぎ手(接続部分)からヒビが入ってしまうのです。

そこで、この割れたパイプの継ぎ手部分のみ交換することにしました。

塗装前にしっかりと補修し改善することで、塗装後に起こる不具合を抑えます。

こちらが、部分的に交換したパイプの写真です。細い部分は元のパイプ部分で、太くネズミ色の部分は交換して新しくしたパイプとなっています。

この写真ですが良く見ると、パイプに『天』と書いてあるのが見えますでしょうか?

実はこの天と書いてある部品だけ、パイプが上下に動くようになっています。天の文字のあたりは、ゴムパッキンになっており、動きに遊びがある状態なのです。

ですので、地震などで建物に揺れがでたとしても、動きを上手く逃がすことができます。

パイプの上下や、接合部分は前までと変わらず接着剤でガッチリと固定してありますが、ここにゴムパッキンを入れたことにより、ヒビを入りにくくしました。

パイプの塗装前に、ただ割れたパイプを交換するだけではなく、しっかりと状態を改善することで、よりよい仕上がりに近づけるのです。

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カーポートなどの屋根はずし

こちらは、僕が担当するエクステリア関係の細かい作業についてです。実は、カーポートの屋根やベランダのひさしなどを外して、足場を建てることがよくあります。

カーポートやベランダは、家本体の脇に突き出す形で立てられていることが多く、この屋根を貫通する形で足場を組むことによって、家の外壁をしっかりと塗装することが可能になるのです。

この波板ですが、外した波板を破棄して新調する場合と、塗装工事後に復旧させる場合があります。

新調する場合は、取り外した波板が割れても大丈夫なのですが、復旧させる場合は波板が割れぬように慎重に取り外す必要が出てくるのです。

また、波板はフックで固定されており、このフックはほとんどの場合傷んでいるので、必ず新しいものと交換します。

波板を復旧させることは、毎回の作業ではありませんが、できるかぎりお客様の予算やご希望に添えるよう、いつでも慎重な工事を心がけ、細部まで行き届いた工事ができるようにしています。

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木が塗装工事の邪魔になる場合は支障枝剪定

最後に、植木職人としての作業についてご説明致します。僕が担当するエクステリアの一部ではあるのですが、戸建ての周りに木などが植わっている際に、剪定をします。

今回は、マンション横にある給水塔も塗装するとのことでしたので、その手前に植わっていたミカンの木をかなり小さくしました。

この木を剪定した際に、多くの枝などがゴミとしてでるのですが、弊社ではこうしたゴミの処分もお引き受けが可能です。

もちろんお客様ご自身でゴミ収集の際に捨ててもらうことはできますが、ゴミとして出すために枝を小さく切ったりまとめたりするのは、非常に骨が折れます。

弊社にご依頼くだされば、枝などをあつめトラックに積んで植木ゴミ専門で受け入れている業者へ運んで処分するため手間がかかりません。

もちろん、多少お金はかかりますが、ゴミの置き場所や手間を考えると、工事が終わったその日に綺麗になりますし、現場作業もスムーズに進みます。

工事を円滑に進めるために行う小さな作業

ご紹介した、工事を円滑に進めるための小さな作業。小さいことではありますが、どれも工事をスムーズに進めるために欠かせません。

どうしても塗装工事といいますと、大筋である建物の下地調整や洗浄、塗装などの大きな工程に目がいきがちですが、足場を組むためにカーポートの屋根板を外したり、庭木を剪定したり、台風の際にはシートを巻き上げることで、事故が起こるのを防いだりするなど、細やかな現場への気配りが大切です。

僕は、大工や現場管理の仕事を基軸としてさまざまな視点を持って工事に向き合っていますが、これからも自分の持てる知識と技を持って、現場をスムーズに進められるよう一層の努力をして参りたいと思います。

建築施工主任 家のことを何でも出来るようにと、20代の時に長野県の木造建築の親方に弟子入りして大工の道へ進む。30代の時にはキャパシティを拡げるために農業や造園業にも従事。造園業では外構工事も多く手掛け、家に関するエキスパートとして活躍。見えるところだけではなく見えないところも手を抜かずにやるのがモットー。妻と子供2人の 4人家族。

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