この日は破風の下塗りと、外壁、屋根の下塗りを行いました。職人・竹内、カズ、ダイ、三人での現場塗装です。
玄関は開けられるように扉の部分は分けて養生。刷毛で扉と外壁の境目、ちょうど90度になっている外壁合わせの部分を刷毛でダメ込み(ローラーで塗りやすくするための作業)をしてから、ローラーを転がします。呼び鈴の部分にもしっかり養生をしているので、ガッツリかぶせて際まで下塗り剤を染み込ませます。
下地調整をした後の壁に刷毛で塗装をする際、ザリ、と音がします。音がするということは表面がデコボコと言うわけで、つまりしっかりと下地調整が出来ている、という事です。
職人カズが体を伸ばして玄関扉の上の部分に下塗りを塗布しています。下塗りは透明のものですので、実際塗って直ぐは写真でも色が分かるようになるのですが、少し時間が経つと写真では見分けがなかなか付きづらくなってしまうので、ご覧頂いている方には申し訳ない限りです…。
さて、屋根の下塗りは、先に刷毛で雪止め周りを塗ってしまいます。
高圧洗浄で塗膜も汚れも落としてしまった屋根の表面はとても劣化が酷く、二回塗らないと浸透性シーラーが下塗りを意味をなさなかったので二回塗っています。
しゃばしゃばの水のような透明のシーラーは、琥珀色をしていて、職人が動くたびに水面が揺れて曇り空から差し込む光を反射します。
今回の屋根塗装は、キルコートという断熱塗料です。一番太陽に近い屋根に断熱材を塗装することで、室内に届く熱を下げ、また室内の温度を外に逃がしません。
冬場は暖房の、夏場は冷房の効きがよくなりますし、室内も大変すごしやすくなります。
キルコートなのに何故、浸透性のシーラーを塗るのか。塗料の食いつきを良くするために、最初に浸透性のシーラーを塗っているのです。雪止め周りは先にダメ込みをしていますので、あとはスレート一枚ずつをローラーで塗るように、職人がゆっくりと左へ移動しながら下塗りを塗布していきます。
破風の雨樋裏は覗き込みながら刷毛で下塗り剤を塗布していきます。外壁や屋根のような広い場所でしたらローラーで塗ってしまうのですが、細かい場所は刷毛で塗った方が効率がいいので、隙間によって刷毛を持ち替えながら破風の下塗りを行いました。