正しい補修をするために、状況に向き合うことから始まる雨漏り工事 

昨日も2軒雨漏りのご相談を受けてきました。
雨漏り工事の依頼を受ける際に、毎回思うことですが…予想もしなかったところから雨漏りが発生しているケースが非常に多くあります。
もちろん「あぁ、この金額で施工していたら雨漏りになるよね」という、お粗末な施工ゆえに発生した雨漏りもあるのですが、だいたいの場合において雨漏りは予想外の箇所から起こります。

こちらのお宅のように一旦止まってもまた起こることがあります。

またまた雨漏りのお宅へ伺いました

今回は公共の工事から3例、予想外のことが起こっている状況を踏まえて雨漏りの予測不能さと、状況に向き合うことがいかに大事かということをご説明いたします。

 

高速道路を作って誰も予想しなかった鳥害

先日高速道路の下を通った際に、高速道路の裏に大きな鳩除けネットが張ってありました。
写真をご覧になっておわかりいただけますでしょうか。


この大きな高速道路を作った際には、誰も高速道路下が鳩の巣となり糞被害がでるとは予想もしなかったのです。
そのため、後付けでこの鳩除けネットを付けたのでしょう。
しかし、これでもすべての鳩を防ぐことはできません。
鳩は意外にもネットをよじ登って、隙間から侵入をしてきます。

しかし、本来であれば100羽入っていたところを半数以下に抑えられれば多少は予防効果があるといえるでしょう。
高速道路は国の一大事業です。この道路を建てるために安全性や耐震性、メンテナンスの方法などなどあらゆる角度から工事の内容が詰められました。それにもかかわらず、鳩が高速道路の下に巣を作ってしまうことを誰も予想できずこんな結果を招くことに。
それだけ、何かを建てる際にすべてを予測するのは不可能ということなのです。

メンテナンスを駆使して維持する藁葺き屋根

次にご紹介するのは、藁葺き屋根の家です。
今どき藁葺き屋根の家だなんて、時代を逆行していますよね。


しかしこちらの家は、藁葺き屋根のマイナス面をすべて受け入れた状態で、維持をしているのです。
もちろん藁葺き屋根ならではの良さもあるでしょう。
とはいえ雨漏りもしやすいでしょうし、なにより現在藁の屋根を葺いてくれる職人は非常に少なくなっています。
屋根職人を確保し、定期的にメンテナンスをいれ、維持をする。
100年以上の歴史を持つ古家の良い面も、悪い面も飲み込みながら維持をしているのです。


これは、雨漏りが出てしまった家にも通じる維持の仕方といえます。
雨漏りが出てしまったら、その家を手放すか維持していくかのどちらかです。
真正面から現在の家がどのような状況なのかを把握、適切に補修をして維持していきます。
これが、雨漏りとの付き合い方です。
よくある誤解なのですが、雨漏り工事をすれば家が元にもどると思っている人がいます。これは誤解で、雨漏りは一度なってしまうともう元の家の状態には戻りません。
癌を患った人が寛解しても、体が元通りにならないのと一緒で、たとえ200万円雨漏り工事と外壁塗装にお金をかけたとしても、それは家が以前の状態戻る工事ではなく雨漏り後もなんとか家と付き合っていける状態にする工事なのです。
この藁葺き屋根の家のように、悪いところも良いところもすべて引き受けて維持していけば、不完全な屋根だとしても維持していくことはできます。

雨漏りについてまとめの記事です

雨漏りをさまざまな角度から検証 お客様に雨漏りを知っていただくために  

 

予想外の水と縁石から染み出るエフロレッセンス

最後にご紹介するのは、新幹線の高架下です。
まずはこちらの高架下の柱前に置かれた縁石をご覧ください。


柱への車の衝突を回避するために、コンクリートで擁壁のような縁石が作られています。
コンクリートというのは、流し込んで固めるためにある程度の時間が必要です。このような高さのコンクリートの壁を作るためには、2日ほどかけてコンクリートの流し込みをします。
その際に、コールドジョイントと呼ばれるコンクリートの連結部分ができるのですが、このコールドジョイントがうまくくっついていませんと、コンクリートの層になっている部分に隙間ができ、そこから雨水が侵入することに。
この縁石の真ん中部分に、白い線のようなものがあるのがわかりますでしょうか。
これはエフロレッセンスといい、コンクリート内のアルカリ成分が雨水によって白く溶けだしている状態です。

つまり、コールドジョイントが上手くいかず隙間が空き、雨水が侵入していることがわかります。
コンクリートを使用している戸建ての家などでも、家の内部ではこの縁石と同じ状況になっていることがあるのです。
通常の家の場合、ここまでコンクリートがむき出しになることはありませんので、なかなかコールドジョイント部分に水が浸入している状況をみることはできません。
ですので、コンクリートを多く使用して家を建てている方の場合、コールドジョイントが上手く行っていないと写真のような状況になっていることを知っておきましょう。知っておくことで、ひとつ雨漏りの原因をあぶり出すことができます。

 

ちなみにエフロレッセンスについては簡単ではありますがこちらにも説明をしてます。
住宅で言えばこちらの白いものがわかりやすいかと思います。

車庫上外壁からのエフロレッセンス

外壁からのエフロレッセンス

 

 

次に後ろの高架を見て下さい。
陸橋の脚部分に、水が流れ出ているのがわかりますでしょうか。


この日は雨が降っていたのですが、そこまで強い雨ではありませんでした。
それにもかかわらず、陸橋の脚部分からは大量の水が流れ出て下を走る車にびしゃびしゃと水を飛ばしています。
最初見た時は、まさかこんなところから水が出ているのか意味が分からない状況でした。
きっと、この新幹線の高架を作った人もまさかこんなところから水が出るとは思わなかったことでしょう。
防水のプロである僕がみても、予想もできません。
先ほどの高速道路と同じく、新幹線の高架もあらゆる方面からチェックをして建てられたと思います。
新幹線の線路が落ちてしまったら、それこそ国の威信にもかかわるでしょう。
しかし、そこまで考えて建造された新幹線の高架にも関わらず、このように予想もしない箇所から雨水が滝のように流れ出ているのです。

戸建ての雨漏りを正面から捉え考えることの大切さ

戸建ての場合、その多くは高速道路や新幹線の線路ほどあらゆる角度から検討を重ねた工事はしていません。
建売の戸建てになれば尚更です。
戸建ての場合、雨漏りを止めたいのであればまずはお客様が真正面から今の症状を認めて、家を観察し、状況を受け止めてもらわなければなりません。
よく病気になったときに、いくら名医が治療を施したとしても患者本人に治る気力がなければ、病気に対峙することはできないのと一緒です。
僕たち塗装職人は、お客様の雨漏りを止めるために全力で工事をいたします。

施工後2年で…業者に頼んだのに止まらなかった雨漏りを弊社が解消!

しかし…お客様からの協力やご依頼を受けられなければ、何一つ補修することはできません。
お客様から、どのようにして家が建てられたかを聞き、その後どのような補修や工事をしてきたかを教えて頂きます。増築や、ご自分でなさった塗装や補修などが雨漏りの原因になることが多いため、この途中経過を聞くことが出来ないと正しい雨漏り診断ができないのです。
最後に雨漏りの症状がでた箇所を確認し、今後の雨漏りとの付き合い方を一緒に考える……。
ここまでして、ようやく雨漏りの補修工事に取りかかることができます。
たまにお客様で、「200万円出したんだから完璧に直してくれないと困る。プロだろ」とおっしゃる方がいます。
これは、雨漏り補修工事に対する根底の考え方が間違っていて、そもそも雨漏りした時点で完璧に雨漏りがなおることはないのです。

先日もとあるお客様宅で、雨漏り工事のご依頼を頂いたのですが、僕が担当するまでに2社の業者が雨漏りを止めるための工事をしていました。
1社目、2社目の業者が床を剥がしたり、屋根の補修をしたりベランダの補修をしたそうです。そして最後が弊社です。
最近の台風でも無事に雨漏りは止まったそうなのですが、これはなにも塗装職人が優秀だから止められたわけではありません。
幸いなことに、前の工事で複数あった雨漏り原因をひとつひとつ潰しましたからこそ、雨漏り原因を突き止めることができたのです。
また、雨漏りは建てられた時点で構造に欠陥があって起こる場合もあります。
これはもう本当に家を建て直すわけにはいきませんし、ひどい場合は手の施しようがないことも。そしてなんとか補修ができるとしても、工事が大掛かりなものになります。
中には、様々な施工方法を掛け合わせるため保証が付かない工事もあるほどです。
雨漏りが起きてしまったら、どうか業者とワンチームになってください。
そうでありませんと、止まる雨漏りも止まりません。

ネットの事例は必ずしも自分の家に当てはまらないことを知る

最近、多くのお客様がインターネットで雨漏りについて調べ、その上でご依頼をいただくことがあります。
ただ、この時にまちがった情報収集をされている方が。
ネット上にでている事例のいいところだけ自分の家にあてはめ「このくらい安く工事ができるはずだ!」と思い込まれてご依頼にいらっしゃるのです。
家というのは、僕のブログでも何度もお話ししましたが、本当に様々な業者がさまざまな職人の技法で建てており、どんなに同じ建売だとしても建っている立地が変わるだけで家の状況は変わります。
だからこそ、先ほどもお話しました通りお客様から家の状況をすべて聞いた上でわれわれ塗装業者と二人三脚で工事に取り組まなければなりません。
しかし、その前に間違った認識をもってご自分の家の状況を正しくとらえずにご依頼をいただいてしまいますと、工事する手立てが無くなってしまうのです。
お客様の中には、最初は雨漏りを止めることが目的だったにもかかわらず、さまざまな業者で相見積もりをとっている間に安く工事することが目的にすり替わってしまう方もいらっしゃいます。

どうか正しい知識で、正しい補修工事ができるようにインターネットの中の雨漏り事例ではなく、自分の家に向き合ってみて下さい。
自分の家としっかり向き合うことができれば、おのずと必要な工事、必要な業者がどこなのか分かります。
お客様の家が雨漏りとうまく付き合っていくために、最善の方法をお客様と弊社が一丸となって探しましょう。

若い時から大手の大規模修繕の防水関係に携わり、官公庁の仕事も多くこなしてきました。知識は当然のこと現場も正しい仕事ができて当たり前です。仕事熱心で常にお客様の立場に回り物事を考えて行動しています。 雨漏り対策も得意分野で、2人の子供を抱えて毎日仕事に励んでいます。防水施工技能士。

些細なことでも構いませんのでお気軽にご連絡ください

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