本日は逗子市桜山で行った施工風景を掲載します。職人は一級塗装技能士の川口と曽根カズの2人です。
先回、外壁の上塗りまで完了したので、この日はフェンス類の木部塗装に入りました。まずは、木部のケレン。
塗料がよく浸透するように、表面に付着した汚れや塗膜などを落していきます。ここでは、取っ手付きのワイヤーブラシでゴシゴシ擦っています。ちなみに、顔は見えていないのですが、この腕は職人・曽根です。
ケレン後は、他の木部塗装でも使用した、キシラデコールのウォルナット色で下塗り。通常の塗料と違い、表面に造膜せずに、内部に浸透して保護・着色する塗料です。ローラーでムラなく、たっぷり染み込ませるように全体に塗布していきました。
バルコニーの手すりは、以前ケレンを終えているので、同様に下塗りを開始。こうして見ますと、かなり色の違いがわかりますね。遠目からだと、黒に近いくらいのこげ茶色に仕上がっています。
一方曽根は、玄関周りの下塗りを着々と進めていました。門扉内にすぐある段差部分に、刷毛塗装しています。ローラーでは、地面に塗料が付着しやすいので、小回りの利く刷毛で先に四辺を仕上げ。それから全体をローラーで塗り上げていきました。
次フェンスの中塗りに進みます。キシラデコールは2度塗りが基本ではありますが、場合によっては3度塗りして塗料性能を発揮させます。
下塗り時点より、より濃い色に仕上がっています。
すでに下塗りが完了していたドアや窓枠も中塗りです。外壁の淡い色合いを、付帯部の濃色が引き締めているように感じます。とてもよい色の組み合わせではないでしょうか。
さらに時間を置いてから、上塗りを行いました。
内部から着色されているので、木目が隠れることなく質感がそのまま生かされた状態に仕上がりました。
ドアも美しく、そして重厚な雰囲気に塗り上がったと思います。
木部塗装が完了後は、屋根の縁切りをします。こちらのお宅は今回がはじめての塗装なので、本来は縁切りをしなくてもよいのですが、遮熱塗料のサーモアイで塗替えをして、塗膜の厚みがかなりついているので縁切りをすることになりました。
縁切りとは、屋根材の隙間が塗料で詰まり、侵入した雨水が吸い上げられて、雨漏りに繋がることを防ぐために行います。
マイナスドライバーや縁切り用のカッターを使って、屋根材同士の重なりに隙間を空けていきます。この角度からだと、屋根材に隙間ができているのが見えますでしょうか。
塗料は乾くと硬化しますので、この作業を屋根全体にするのも、なかなかの手間と労力がかかります。一段ずつカッターをスライドさせて地道に縁切りです。
下屋根も同様にして、この日の工程は完了しました。