破損や機能していない雨樋は雨漏りを呼ぶ危険信号

外壁塗装の際に、雨樋の補修工事をお客様に依頼されることがあります。

雨樋は、なかなか自分ではチェックをすることが難しい箇所です。

塗装工事の際に足場を建てると、屋根上にある横樋なども難なく見ることができるため、私たち塗装職人は必ず雨樋をチェックします。
その際にたくさんの雨樋トラブルを見かけますので、今回は雨樋にはどのような部品があり、雨樋の役割が機能していないとどのような悪影響があるのかなど解説したいと思います。

 

雨樋の各部名称

まずお話しするのは、雨樋の名称についてです。

雨樋には屋根をぐるりと取り囲む横樋、そして横樋で集めた水を下まで運ぶ縦樋、さらに横樋と縦樋をつなぐ集水器、横樋や縦樋を支える支持金物などがあります。
横樋は雪や大雨などの重みに耐えられるように鉄板が入った樹脂製。縦樋は樹脂だけでできています。
集水器は横樋と縦樋を繋ぐ役目をしており、縦樋と同じく樹脂製です。支持金物は雨樋を壁などに固定する為のもので、古い物ですと鉄にメッキをしたものもありますが、最近では耐久性のあるステンレス製やポリカーボネート製のものが主流となっています。

(ステンレス製の支持金物に交換した雨樋)

雨樋は各メーカーによって、仕様が違いますので部分補修の際には同じメーカーで補修部品を揃えます。

雨樋の役割

そして次にお話しするのは、雨樋の役割についてです。

大抵の家には雨樋がついており、屋根上に当たった雨水を集め、排水口へと流します。
雨樋が無い家の場合、屋根に落ちた雨水が屋根を伝って地面に落ち、しぶきが飛んで建物が汚れるのです。
しかもそれだけでなく、地面に当たり飛び散って壁についたしぶきや泥は水分となり、家を腐らせます。
だからこそ、雨樋は必要ですし、雨樋が正しく機能することこそ、家を雨や雨漏りなどから守る手段になっているのです。

合わせて観たいYouTube〔雨樋の塗装動画です〕

雨漏りトラブルについて

ではここからは、雨樋に多いトラブルをご紹介したいと思います。

まずは自然災害により、壊れてしまった雨樋です。
自然災害の場合、破損する…というよりは、雪の重みなどで雨樋が曲がってしまったり、屋根と雨樋の間があいてしまったりします。その場合、雨樋は交換することに。

(雪の重みで反り返ってしまった雨樋)

部分的に雨樋が交換出来る場合はいいのですが、上記でも書きましたように同じメーカーでないと部品交換はできません。
そのため10年前、20年前の型番のものとなりますと、商品が代替わりしてしまっており、型番が合わず部品を揃えることができないことがあるのです。部分的に修理することが不可能になってしまうと、雨樋の全体交換となり費用もかかります。

次に多いのが、雨樋に落ち葉などが降り積もり、つまってしまうことです。
近くに山のある家や、樹木などがあると、雨樋の中に枯れ葉などが詰まります。
枯れ葉がつまると水が流れなくなり、雨樋自体水の加重を受け、支持金物などが緩み、いずれはずれてしまうのです。さらに水がたまると予期せぬところから水が漏れ、漏れた水がベランダの笠木の上など雨仕舞いの悪い場所に落ち、最悪笠木から雨が侵入するようになってしまい雨漏りになってしまうことも。
本来集中的に雨水が垂れないはずのところに、雨水が垂れると雨漏り原因になります。


また、こうして雨樋に落ち葉などが詰まってしまった場合、雨がやんでも水がポタポタとたれ続けたりすることで、外壁などが濡れた状態が続き、建材が傷み…これも雨漏り原因となるのです。

他にも、経年劣化によって雨樋のつなぎ目をつないでいた接着剤が剥がれてくることもあります。
トラブルが無い状態の雨樋であれば、多少剥がれても特に問題はなく雨水は流れるのですが、雨樋の詰まりなどが原因でゆがんでいた場合、その隙間からもれてしまうことも。
漏れ出た先の末端に、雨仕舞いのわるいところがあった場合、雨樋のトラブルが二次被害を引き起こします。
こうしたつなぎ目のトラブルが起こらぬように、メーカーによっては、つなぎ目を作らない1本の樋を施工する会社もあるほどです。

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雨樋トラブルを避けるためには

雨樋のトラブルを避けるためには、つなぎ目のない樋を使用したり、落ち葉避けのネットを張ったりする方法などありますが、それでも完璧にトラブルを防ぐことはできません。
落ち葉避けネットは、少ない落ち葉であれば対応できますが、落ち葉の数が多いと、逆にネットの上に積もってしまい、やはり水がたまってしまうことも。

(落ち葉避けネット)

装着する際には、家をとりまく環境や家の状態をみることが重要なのです。
ですので、装着が簡単だからとお客様ご自身で取り付けてしまうと、雨樋ネットが大きなトラブルの元になってしまいます。

結局のところ、一番いいのは雨樋に異変を感じたらすぐに専門の業者に相談することでしょう。
家主の方ができることとしては、雨の日はもちろんですが、雨上がりの日など、おかしな水のしたたりはないかなど、家をぐるりと見回しチェックすることです。

(交換前の雨樋)

(交換後の雨樋)

雨樋の詰まりなどは、塗装工事の際にご相談下さい。工事前の高圧洗浄の際に一緒に掃除してしまうことが可能です。

合わせて観たいYouTube〔雨樋の高圧洗浄の様子が収録されている動画です〕

雨樋は、たかだか雨水を排出させるためだけの物ですが、雨樋にトラブルが起こると、二次災害で雨漏りなどが起こります。
そうならないためにも、大雪や台風のあとは雨樋チェックを忘れないで下さい。

早く異変に気がつくことが、家を守るために何よりも大切なことです。

 

建築施工主任 家のことを何でも出来るようにと、20代の時に長野県の木造建築の親方に弟子入りして大工の道へ進む。30代の時にはキャパシティを拡げるために農業や造園業にも従事。造園業では外構工事も多く手掛け、家に関するエキスパートとして活躍。見えるところだけではなく見えないところも手を抜かずにやるのがモットー。妻と子供2人の 4人家族。

些細なことでも構いませんのでお気軽にご連絡ください

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